7月7日の東京の空は、七夕にしては珍しく晴れた。陽が高くなると猛暑という予報なので、通常は午後イチからの週イチ10kmジョギング、この日は朝8時に出発する。走り出して約20分後、某有名公園に入ってまもなく、愛用のワイヤレスノイズキャンセリングイヤフォン「BOSE QuietComfort EarbudsⅡ」が右耳から落ちる。装着感ピッタリなのにどうしてと訝りながら、コロコロ転がるイヤフォンを余裕で拾おうとすると……。なんと、鉄格子に覆われた排水溝に落下した。鉄格子に指をかけて引き上げようとするが、いくら力を込めてもビクともしない。ふと照ノ富士なら可能かと思ったが、たぶん照ノ富士の指は格子に入らない。それはともかく、なすすべなく途方に暮れる。帰宅後に公園の管理事務所に電話したが、場所の特定がうまくできず見つからなかった。
心機一転、新しい製品を購入しようと見つけたのは?
泣く泣く諦めてBOSEに片方だけでも買えるか問い合わせると、充電ケースと片方があれば税込23595円で新品が手に入るという。この日は公式ストアのキャンペーン期間中で、税込39600円が同33000円で買えるが、それより1万円も安い。だが昨年秋に@ダイムに記したように、僕は発売ほやほやのこの製品を約2万5千円で買っている。片方だけに約2万3千円を払おうという気にはならない。
ここは心機一転、他社製品を購入しようと調べた。最初の候補はソニー。昨年末にソニーの有機テレビとブルーレイを購入して大変気に入っている。ついでに言えばテレビは42インチからの買い替えなので55インチで十分、65インチは過大と思っていたが、なんだかんだと迷いながら結局65インチにした。当初の大き過ぎる感は数日でなくなり、今では65インチで良かったと心底思っている。というわけで好感度が高いソニーを調べた。BOSEのライバルとなるモデル「WF-1000XM4」は2万円台半ばと価格こそこなれているが、21年6月発売で22年9月発売のBOSEより古い。ならばiPhoneユーザーだからとAppleを調べると、AirPods Pro(第2世代)は22年9月発売でBOSEと同時期だ。惹かれたが、どうせならより新しい製品にしたく躊躇する。
残る気になるブランドはテクニクス。すると、あった! Technics「EAH-AZ80」はこの6月に発売されたばかり。価格はポイント付与分を引いても3万5千円くらいと値ははるが、7月31日までに買うとペイペイ等のデジタルマネーで3千円がキャッシュバックされるキャンペーン中だ。ところがどのネット店を見ても、納期が1〜2か月後とある。需要に供給が追いつかないのだろうか。それほど評判がいいのだろうか。なんであれ、今すぐは買えない、買える頃には3千円キャッシュバックは終了だ。さて、困った。
そこで再びソニーに思い当たった。そろそろ新製品登場では? 調べるとフラッグシップの「WF-1000XM」シリーズは2年ごとにモデルチェンジしている。そしてネット上にはリーク情報がチラチラ。遅くても9月には新製品が登場するようだ。ならばアンテナを張って発売日を把握し、予約すればいい。さらに推定、テクニクスが3千円キャッシュバックならソニーだって、だ。それまではBOSEを左耳だけで聴けばいい。実際、紛失直後のジョギングは左聴きでしたが音は悪くなかった(ここまでは7月7日に書きました)。
その後WF-1000XM5と呼ばれる新製品の情報をネットで見ると、“部品調達の関係で発売が遅れている”とか、“XM4よりかなり値上げされ、税込4万円を超えるかも”とか、
“発表は7月25日”とか、いろいろ囁かれていた。
その7月25日、検索窓に“ソニーWF-1000XM5”と打ち込むと、少なからぬ数のサイトに新製品発表情報が掲載されている。発売は9月1日だ。詳細な機能説明もあるが、買うと決めた製品だし、ソニーの最新機が悪い訳がないので読み飛ばす。最大の関心、値段は税込42000円となるようだ。XM4の発売時実勢価格が約32000円だから、なんと1万円の値上げか。いやいや、問題はポイントバック等を考慮した価格だ。僕の買い物常用サイト、ヤフーショッピングを見る。ズラリと予約受付中のネット店が並ぶ。ポイントバックを考慮した最安値店の一つはヤマダで、22%のペイペイポイントが付き実質税込33922円(送料無料)。 “よし、ここだ”と注文手続きに入ると1000円オフのクーポンが獲得できて、33102円(同)となった(期待のソニーによる3千円キャッシュバックはなし)。キャッシュバック後のテクニクスとほぼ同額だ。
さて左聴きでジョギングを続けていたが、8月初旬、走行中に音が出なくなった。バッテリー切れだろうと、帰宅後充電する。翌週のジョギング、やはり音が出ない。充電されていないようだ。もしや片方だけでは充電できないのかと、BOSEに問い合わせる。あれこれと対処法をアドバイスされて試すが、充電に至らない。どうやらや片方だけだと充電できないようだ。ソニーを手に入れたら、左だけで聴き比べてレポートしようと思っていたが不可能となり、少々落胆する。