一緒に働くことで学んだこと・気づいたことは、「仕事や環境を整えれば、障がいがある人も十分に職場の戦力になると感じた(78.5%)」が最多
・一緒に働くことで学んだこと・気づいたことについて、7割以上の人が「障がいのある人の就労に対する理解が深まった(75.5%)」、約8割の人が「仕事や環境を整えれば、障がいがある人も十分に職場の戦力になると感じた(78.5%)」と回答した。
→一緒に働く経験が、障がい者の就労や活躍に対する理解を大きく促進することがわかる。
・一緒に働くことで学んだこと・気づいたことについて、具体的な記述は、「考えがブレないところは、見習いたいと感じた」「障がいがあっても働くという意思に、感銘を受けた」「熱心に仕事をする姿勢は、とても尊敬している」のように、その働きぶりから影響を受けたというコメントが多く見られた。
→障がいのあるなしの垣根を越え、共に働く仲間として刺激を受けていることがわかる。
障がいのある人と一緒に働くことによる影響については、「お互いの個別事情への配慮が高まった(53.6%)」が最多
・障がいのある人と一緒に働くことで、どのような影響があったかについて、最も多かったのは「お互いの個別事情への配慮が高まった(53.6%)」だった。
・自由記述(図表7)では、「障がいのある人だけでなく、いろいろな性格、特性をもったスタッフがチームで働きやすくするための方法を、考えるきっかけになった」「できないことを、苦痛を伴ってまでやるより、できることをやろうと、プラスの方向で動くようになった」といったコメントが見られた。
→誰にでも得意なこと不得意なことがあることを再認識し、それぞれの力をより発揮できるような工夫を、職場として行っていくきっかけとなっているようだ。「必然的に休暇をとる人がいることで、他の人も休暇をとりやすい雰囲気が生まれた」「障がいのある人だけでなく、全員への配慮が増えた」なども、障がいがある人の就労が、すべての人にとって働きやすい職場の実現につながっている例だろう。
また、「職場周りのごちゃごちゃした環境が整備されて、動きやすくなった」「障がいがある人が歩きやすいように、職場のなかが整理整頓された」といった執務環境の改善や、「役割分担するために業務の標準化が進んだ」「役割分担を最適に行うことを心掛けるようになった」などの業務の整理、「仕事の進め方などについて話し合う機会が増えた」といった職場全体のコミュニケーションの向上など、障がいのある人と一緒に働くことが職場全体の効率性に波及する効果は少なくない。
こうした効果は、障がいのある人の特性を認め、生かそうとし、その活躍のための環境づくりに積極的に取り組む職場であるほど、高まることが想定される。