車検見積もりを取って内容を確かめてから整備や検査に移る
車検時のトラブルを防ぐためには、あらかじめ見積もりをとって、内容を確認してから実施するのが有効です。また、見積もりの内容や車検費用の総額だけでなく、各項目とその金額を確認し、妥当なのかチェックすることもトラブル防止のポイントとなります。ここからは、車検の見積もりでみるべきポイントや適正な価格の見極め方などを解説します。
車検の見積もりで見るべきポイント
車検の見積もりには、どこで車検を受けても金額が変わらない「法定費用」、車検を受ける場所によって費用が異なる「車検基本料金」と「部品代+工賃」が記載されているケースがほとんどです。
法定費用とは、法律によって保険料が決められている「自賠責保険料」、車の重量に応じて金額が変わる「自動車重量税(軽自動車は一律)」、車検の手数料である「印紙代」の3つをまとめて「法定費用」と言われています。
「車検基本料金」は、車検を受ける業者によって異なります。この車検基本料金については相見積もりをとって妥当な価格かどうか判断する必要があるでしょう。
「部品代+工賃」は、部品そのものの代金と部品交換にかかる工賃(技術料と記載されることもある)です。また、新品部品と中古部品で価格が異なったり、業者によって工賃が違ったりするため、部品代+工賃も細かく確認しましょう。
さらに、車検を依頼する業者によっては、車検後の車の不具合を防止するために、あらかじめ部品交換や各部の調整などを行う「予防整備」の実施を推奨するケースもあります。今すぐに実施する必要がない予防整備は、車検のタイミングで行っておくことを勧めているだけであるため、車検時に省略することが可能です。
ただし、予防整備で挙げられている項目は、後に実施しなければならない整備の場合もあります。そのため、車検時に勧められた予防整備を省略する場合は、適切なタイミングがいつなのか聞き、最適な時期に点検・整備を受けましょう。もし、車検後に改めて入庫予約をして車を預けるのが手間だと感じる場合には、車検と併せて予防整備も受けておくことをおすすめします。
見積もりを比較して適正な価格が見極める
1つの店舗または業者で車検の見積もりを取っただけでは、その整備内容や価格が適正かどうか判断するのは難しいでしょう。
整備内容や価格が適正なのか見極めるためには、他の店舗や業者で車検の見積もりをとることが有効です。複数の業者で車検の見積もりを取って整備内容や価格を比べることで、本当に必要な整備がどれなのか、車検にかかる費用が適正なのか判断することができます。
この相見積もりは時間や手間がかかるものの、不当な整備や費用の請求されないようにするために有効な方法です。
ただし、車検の有効期限ギリギリになってから相見積もりを取ろうとすると、有効期限切れになってしまう可能性があります。そのため、車検有効期限(満了日)の2〜3か月前から相見積もりを取って、整備内容や費用を比べるとよいでしょう。
車検の有効期限は、満了日の1か月(30日)前〜満了日の検査であれば変わりません。そのため、車検満了日の1か月前〜満了日までに車検を受けるのが一般的です。満了日1か月(30日)前〜満了日までに車検を受けるためにも、相見積もりは車検満了日の2〜3か月前にしておくとよいでしょう。
見積もりの段階で不明なことは聞いておく
車検の見積もりを取ると、カタカナが多く並んでいたり、見慣れない・聞き慣れない言葉が羅列されていたりすることがあります。そんな時は、遠慮せずに「これは何ですか?」、「今すぐに必要ですか?」などと聞くようにしてください。
何が何だかわからないまま車検を受けてしまうと、必要がない整備まで実施されてしまう可能性が高くなります。わからないこと、不明なことは、見積もりの段階でしっかりと聞いておきましょう。