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今さら聞けない!「サステナビリティ」「レジリエンス」「ニューノーマル」の超実践的解説

2023.08.16

レジリエンスってなに?

――なるほど、途中ちょっと焦らされた気がしたのですが、最後にスパッとまとめて頂き、ありがとうございます!日本でコンプライアンス黎明期から楽しく突っ込んで指導してこられた先生の話を聞いていると、ついイラっとしてキレる読者さんもいらっしゃるのではないかと、内心ヒヤヒヤしますが、次にレジリエンスについて戸村版の読み解きをお願いします。

戸村先生 そうそう、そのイラっとしてキレたりするのって、「レジリエンス」の欠如の問題なんです。苦境にあって「良い意味で逃げる」のはアリですが、すぐあきらめたりなげだしたりしてしまうことって、「レジリエンス」と対極にあるスタイルです。

防災/減災やメンタルヘルス/ストレスマネジメントなどや、SDGsなどにもよく出てくる「レジリエンス」という言葉は、あちこちでよく用いられていますが、読者さんにイラっとしてキレられないように早めに短くまとめておきますね。戸村版の整理として、「レジリエンス」って、「粘り強く立ち直る力/立て直す力」(©戸村智憲)ということなんです。

逆に、読者のみなさまが、戸村版のまとめ方が短すぎて具体的にどうしたものかとお悩みになられることもあろうかと思われます。そこで、以下に、戸村版「レジリエンスの3つの原則」としてかみ砕いてまとめておきますね。レジリエンスをさらに理解するための、助けにれば幸いです。

【レジリエンス3つの原則: 3つのポイントを押さえて苦境を乗り切ろう!】

①ダメージを最小限にする(ダメージ・コントロール): 地震を例にとると、地震の揺れによるダメージを最小限にして命を守れるように、耐震補強や免震構造などでの建設など、何か問題が起こった際にいきなり致命的なダメージを食らわないよう、良い意味でうまくかわしたり力を逃がしたりしながら乗り切れるようにしていきましょう。

②なるべく早く元の状態に戻せるようにする(リカバリー・タイムの短縮): 防災/減災だけでなく、彼氏彼女・夫婦関係などにおいても、ケンカという人間関係の問題に直面した際、致命的に「別れよう」とか「離婚しよう」といった問題に至らぬよう、ケンカによる2人の仲へのダメージを最小限(ちょっと冷却期間をおいたりコーヒーブレイクを入れたりしてみるなど)にしていきましょう。それと併せて、2つ目の原則に沿ってみれば、なるべく早く仲直りができるようにしておくようにしておければより良いでしょう。(仲直りに儀式というか習慣・決めごとなどがあるとより良いと思います。)

③次に問題が起きる時に備えて「備え」を積み増す: とりあえず元の状態に戻せた、といっても、そのままでは、また同じような問題が将来起きた際に、同じようなダメージを食らったり不具合が生じたりしかねません。そこで、次にまた同じような問題が起きた際には、そもそもダメージがなくて済むか、ダメージを少しでも減らせるように「備え」を積み増すようにしておきましょう。企業不祥事なら再発防止策(ただし、構造的・抜本的な再発防止策が必要です)、防災/減災なら耐震補強や備蓄の補強や避難計画の改訂など、備えて積極的に問題を迎え撃てるようにしておく感じです。

余談ですが、防災/減災や非軍事での民間組織むけテロ対策なども指導する者として、日々、なるべく備えて実践していることを指導するようにしています。家族旅行の際も、以下の写真のような日常携行品についても、私としては「ごく普通に」持ち歩き、いつでも自ら身を守れるようにしつつ、大切な家族やそばにいる誰かの助けにもなれるように、いかなる時にもコツコツと備えを実践していたりします。

ニューノーマルって結局なんなの?

――戸村先生の私物公開!参考になります。そういえば、「良い意味で変態的」な戸村先生(失礼!)は、防災/減災・リスク管理・危機管理で、世界初で「危機管理型クラウド」での事業継続対策や、KRI(キー・リスク・インジケーター(R)戸村智憲)などを世界初で開発・学会発表・特許庁登録なさっていましたね。

特に、防災教育については、東日本大震災以前から、今は当たり前となってきたような、形式美よりも本当に機能する防災/減災を普及啓発にあたられていました。災禍でいえば、直近では日本での大雨・風水害・地震だけでなく、世界的にコロナ渦中にしきりに「ニューノーマル」って言われて今に至りますが、これも結局、何なのでしょうか?

戸村先生 どうも、良い意味で変態的な戸村です(笑)。本当に機能する備えを変に忖度したり空気を読んだりせず、まっとうにコツコツ取り組むと、「他と違う」という多様性・逸脱域の境地に達したりします。

もちろん、@DIME読者の賢明なみなさまは人権を出発点とするSDGs・ESGや多様性の尊重と受け入れあいの精神をもっているので、誰かを個人的に排除しようと思ったり、誹謗中傷や人権侵害をしようとしたりするなどということは、まず無いだろうなぁと思います。でも、そうじゃない人々がいるのも現実です。

コロナ渦中(正確にはCOVID-19のパンデミック。不幸せな意味の「禍」中ではなく、騒動の中にあり幸せも見出し得る「渦」中)において、これまでしきりに、「ニューノーマル」という言葉が飛び交いましたよね。

感染症法でCOVID-19が2類相当から5類への指定替えがあり、なんか、もうコロナ問題は過ぎ去ったお話し、という感じの方もいらっしゃるでしょう。そのような想いはあっても、依然として、5類ながらのコロナ渦中であることには変わりはありません。

感染症対策と経済の持続的発展を両立

戸村版の「ニューノーマル」の読み解き方として、以下のようにまとめたりして、コロナ渦中の早期から、感染症対策と経済成長(や社会的な発展)の両立の普及啓発にあたってきました。要するに、感染症対策における「サステナビリティ」が「ニューノーマル」と言っても良いかと思っています。

「ニューノーマル」=感染症対策と経済の持続的発展を両立させる取り組み(感染症対策におけるサステナビリティ)

これも戸村流のまとめ方(©戸村智憲)ですが、もうちょっと突っ込んでまとめ直しますと…

「ニューノーマル」 = 感染症対策 × 働き方改革 × (SDGs + ESG) × DX(デジタル・トランスフォーメーション) × レジリエンス

といった戸村流のまとめ(©戸村智憲)になります。フワッとしたままではなく、かみ砕いたり整理し直した読み解き方・まとめ方で、仕事や日常生活を見つめ直してみましょう。

コロナ渦中にムリなくムダなくそもそも感染しにくい取り組み(例えば、私は国連にいた時から普通にやっていましたが、日本社会でコロナ渦中に一般化したオンライン・ミーティングなど)はその好例です。

移動時間や移動時の労災リスクなども避けながら、交通費や移動時間あたりの人件費などのコスト面でも体力面でも、また、ライフワークバランスなどの観点や障がいの有無なども障壁を減らす形で長続きしやすい働き方。

さらに、SDGs・ESGの理にかなって、お互いに幸せになりあう(儀式的な移動・訪問での労苦や貴重な時間をカットしてプライベート・子育てなどを充実させやすいサステイナブルな)取り組み。そして、苦境においても粘り強く立ち直り立て直しながら取り組んでいくもの(レジリエンスの発揮)、それこそが、ニューノーマルなのです。

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