100億円突破企業の資金調達~上位はメガバンク
100億円企業をメインバンク別に見ると、社数ベースでは「三菱UFJ」(384社)、「みずほ」(304社)、「三井住友」(275社)とメガバンクが上位を占めている。
出現率では、「みずほ」(0.49%)が最も高く、次いで政府系の「商工中金」(0.45%)がランクインしている。また、「北國」(0.20%)や「八十二」(0.18%)、「滋賀」(0.15%)など、都道府県別でランクインした各地域の地方銀行が上位に入っている。
財務内容を分析すると、下表の通りとなる。一般企業に比べて利益率や自己資本の蓄積などに優れるほか、有利子負債の少なさから手持現預金は低位にとどめられており、資金操作や投資にも身軽さが確保できているとみられる。
飛躍的成長企業の分析~「成長市場型」が4割占める
100億円突破企業のうち、この間の年売上高伸び率が5倍以上となった「飛躍的成長」企業312社について、その成長類型別に見ると、成長産業を捉えた「成長市場型」が最多で127社(構成比40.7%)、成長産業ではないが競争力を高めた「独自価値創出型」が99社(同31.7%)と続く。また、グループ内の事業再編により結果的に年売上高100億円を突破した「事業再編型」も72社(同23.1%)と一定数存在する。
本調査時点では14社(同4.5%)と少数派の「成長志向M&A型」についても、アフターコロナにおいて各業種ともに水平・垂直統合の動きが活発化するなかで、今後は増加してくる可能性がある。
調査概要
調査対象/帝国データバンクが保有する企業データベースのうち、
(1 )直近10期(概ね2013年決算以降)で年売上高100億円を突破
(2 )最新期決算でも年売上高100億円超を維持
(3 )10期連続で業績が判明(実質的に設立10年以上)
以上の3項目をすべて満たす企業
調査期間/2023年7月まで
調査機関/株式会社帝国データバンク
関連情報
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p230712.html
構成/清水眞希