植物性アイスは “アイスクリーム” なのか?
植物性アイスの話題で気になるのが、 “アイスクリーム” の定義だ。そもそもアイスクリームとは乳製品を指すものなのではないか…と思った人も多いのではないだろうか(筆者は思った)。
厚生労働省の示す “アイスクリーム” とは、乳固形分および乳脂肪分の割合によって「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」の3つに分類される。そしてそれら3つを総称して “アイスクリーム類” と呼ぶ。
【アイスクリーム】
乳又はこれらを原料として製造した食品を加工し、又は主要原料としたものを凍結させたものであつて、乳固形分三・〇%以上を含むもの(発酵乳を除く。)
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=326M50000100052
市販されている “アイスクリーム” と呼ばれる製品は、先の3つのうちどれであっても上記の定義に当てはまる。
つまり、乳成分を一切含まない植物性アイスは “アイスクリーム” にあらず。実際には乳製品にもアイスクリーム類にも分類されないのだ!
植物性アイスはあくまで “アイスクリーム風の冷スイーツ(氷菓)” だという点には注意してもらいたい。
地球と身体に優しい次世代アイス
植物性アイスや代替食材系アイスの市場は、今後ますます加熱していくだろうといわれている。
必ずしも植物性=健康に良いというわけではないが、植物性アイスや代替食材を使用したアイスにメリットがあるのも確かだ。
動物性原料を極力控えたい人、ダイエットでカロリー制限や糖質制限をしている人、筋肉作りのために植物性たんぱく質の摂取を心掛けている人、美容に気を使っている人などにもおすすめできる。もちろん商品によって含有成分は異なるので、乳製品を控えたいのか、糖類を控えたいのか、卵を控えたいのかなど、各々目的や好みによって選んでみてもらいたい。
この夏は、地球に優しくヘルシーで罪悪感の少ない健康スイーツとして植物性アイスや代替食材系アイスを取り入れてみてはいかがだろうか。
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.