エアビーアンドビーの今後も事業成長が続くと考えられる理由
エアビーアンドビーが今後も事業成長がを続く大きなポイントは下記の2つです。
・世界人口が増加している
・フロンティアマーケットを中心にリモートワーカーが増加する
まず世界人口ですが2022年11月に80億人を突破し、国連の予測では2030年に85億人、2050年に97億人まで人口増加することが予測されています。人口が増えれば旅行業などはさらに活発になることが考えられるため、当然、エアビーアンドビーには追い風です。
次にフロンティアマーケットとリモートワーカーの増加ですが、そもそも「フロンティア」に該当する国とは、先進国でも新興国でもない、株式市場においては未成熟な国です。
地域別に分類すると下記のような国が挙げられます。
【アフリカ】
モロッコ、エジプト、ナイジェリア、ケニア
【アジア】
ベトナム、フィリピン、バングラディッシュ、オマーン、カザフスタン
【東欧】
ルーマニア
【南米】
コロンビア、ペルー
こうしたフロンティアマーケットには世界の30歳以下の人口約90%が住んでいます。またリモートワークに欠かせないネット環境もアフリカの特定地域以外では整いつつあります。
つまり今後は若く才能のある人材が場所に縛られずに働くことが可能な環境が拡大していき、それに伴い「リモートワーク+旅行」を組み合わせた働き方も増えるはずです。
その際にエアビーアンドビーを利用する人もさらに増加することが考えられます。
エアビーアンドビーのメリットとデメリット
エアビーアンドビーを利用する際のメリットやデメリットについては下記のような理由が挙げられます。
【メリット】
1. 低価格で宿泊ができる
エアビーアンドビーを利用すると、ホテルと比較して宿泊費用を抑えられる傾向にあります。また、同じ地域内でも宿泊施設の価格帯に幅があるため、予算に合わせて選ぶことができます。低価格でも宿泊できるため、特に長期滞在者には大きなメリットがあります。
2. 個性的な宿泊施設が多い
エアビーアンドビーには、個性的な宿泊施設が多数あります。たとえば、古い建物を改装した宿泊施設や、アート作品が飾られた宿泊施設などがあります。また場合によっては期間限定のプランがあり、過去には映画「ホーム・アローン」の舞台となった家に宿泊できるプランが登場したこともあります。こうしたホテルとは異なるエアビーアンドビーならではの宿泊体験は、滞在することの楽しさがさらに増すでしょう。
3. 長期滞在に適した宿泊施設がある
エアビーアンドビーには、長期滞在に適した宿泊施設があります。たとえば、フルキッチンが備わっているアパートメントや、広いリビングルームがある家です。
これらの宿泊施設を利用することで、長期滞在を快適に過ごすことができます。
【デメリット】
1. ホストとのコミュニケーションに課題がある
エアビーアンドビーでは、宿泊施設を提供するホストとのコミュニケーションが必要です。しかし、ホストが忙しい場合や英語が苦手な場合など、予約手続きやチェックインの手続きがスムーズに進まないことがあります。
2. 施設の品質に差がある
エアビーアンドビーには、個人が所有する宿泊施設が登録されています。そのため、施設の品質に差があることがあります。写真と実際の施設が異なる場合もあるため、実際に宿泊する前に十分な確認が必要です。
3. セキュリティに関するリスクがある
エアビーアンドビーでは、宿泊施設を提供するホストとゲストの双方が信頼できるかどうかが重要です。また、ホストが提供する施設にはセキュリティ上のリスクが存在する可能性があります。
おわりに
最後にエアビーアンドビーにとって追い風となる視点として「コロナ禍の逆風」が挙げられます。特に米国のハイテク企業はコロナによる業績のダメージは少なく、様々な業種でリモートワークが加速したことで恩恵を受けた企業がほとんどです。
それに加えて、コロナ対策のために各国の中央銀行が金融緩和をしていたため、市中にお金が出回り、特にハイテク企業は大きな恩恵を受けました。
しかし、この期間で授業員を増やしすぎた多くのハイテク企業が現在の大量リストラへと繋がっています。
ところがエアビーアンドビーはこの期間は逆風であったため、他のテクノロジー企業のように従業員を増やしていません。これが現在の強い組織へと繋がっていると考えられます。
これは企業評価という観点からも大きなプラス材料です。
こうした理由から、エアビーアンドビーは今後さらに動向が注目されるでしょう。
以上、米国企業深掘りシリーズ「エアビーアンドビー」でした。
次回もお楽しみに!
文//鈴木林太郎