スーパーアプリが国内最大級のアクアポニックス農場「マナの菜園」オープン
ゲームソフトや携帯端末のアプリで知られるスーパーアプリは、昨年12月、岐阜県加茂郡に国内最大級のアクアポニックス農場「マナの菜園」を稼動させた。ここも遊休地を再利用している。築40年の農業用ハウスを改修し、アクアポニックス農園として再生させた。
岐阜県加茂郡にできたアクアポニックス農場「マナの菜園」。菜園の面積は国内最大級の2800㎡。
水槽ではチョウザメ、ティラピア(日本でイズミダイと呼ばれる魚を含む)を養殖。畑ではリーフレタス、ロメインレタス、クレソンなどを栽培し、4月からECサイト「食べチョク」での販売されている。4月半ばで、リーフレタス11〜13株のセットが2,340円だった。ちなみに、魚たちはまだ養殖中。
スーパーアプリはそのシステム開発のノウハウを活かして、水槽と野菜畑、両方のデータを管理する「マナシステム」を開発している。畑のほうでは室温や湿度、照度、二酸化炭素濃度など、水槽のほうでは水温、ph、総溶解固形物の量などのデータを取得して管理するIoTサービスだ。遠隔地からスマホやタブレットでリアルタイムに把握でき、内蔵カメラで動画も確認できる。また、ハウス内の換気ファンや遮光カーテンの開閉などの操作も可能だ。さらにAIの画像認識機能を応用したサポート体制も開発中だという。
この「マナシステム」で、スーパーアプリはアグリテック事業をデジタルサービス事業と並ぶ2本柱にしていきたい考えだ。
それにしても、なぜシステム開発会社がアクアポニックスを? と素朴な疑問が残る。菜園担当の石川敬峰さんによると「弊社の代表が、とにかく熱帯魚が好き。魚と水草の飼育には20年近いキャリアをもつ」ことが深く関係しているようである。
マナの菜園の野菜畑。奥に見える青いところが水槽。