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「ポンチ絵」の〝ポンチ〟って何のこと?

2025.01.27

ビジネスシーンにおいて、自分のアイデアやイメージを相手に上手く伝えられれば、その後の仕事がスムーズに進みます。その手段として用いられるのが「ポンチ絵」です。

この言葉を初めて聞く人もいるかもしれませんが、日々の仕事の中で当たり前のように使われている業界もあります。

そこで本記事では、ポンチ絵の意味や使い方を詳しく解説していきます。ポンチ絵への理解を深めて活用できれば、仕事の効率アップにも繋がるため、この機会にぜひ覚えておきましょう。

ビジネス用語の「ポンチ絵」とは?

はじめに、「ポンチ絵」が持つ2つの意味を紹介します。併せて「ポンチ絵」の「ポンチ」の由来についてもチェックしておきましょう。

概略図や構想図、製図の下書きや企画書のこと

「ポンチ絵」は、幕末から明治にかけて流行した西洋の風刺画や世相漫画、また、これらの作品に影響を受けて日本の浮世絵師たちが描き始めた風刺画の総称として使われていました。

現代のビジネスシーンで使われる「ポンチ絵」は、大まかに描いた概略図や正式ではない構成図を指します。また、製図のために作成する下書きや、イラスト・図を使って概要をまとめた企画書なども「ポンチ絵」と呼ばれます。

「ポンチ絵」の「ポンチ」の意味は漫画雑誌が由来

「ポンチ」の語源については、イギリスで発行されていた風刺漫画雑誌「パンチ」であるとする説と、イギリス人のワーグマンが横浜で発刊した漫画雑誌「ジャパン‐パンチ」とする説の2つが存在します。

いずれにしても「パンチ(punch)」という英語を日本人が「ポンチ」と解釈したことが由来といえます。

「ポンチ絵」の使い方

次に、ポンチ絵の使用シーンと例文を説明します。ぜひ具体的なシチュエーションを思い浮かべながら読み進めてください。

使用シーン

先ほど紹介した通り、ポンチ絵は大まかな概略図や構図、製図の下書きや企画書のことを指します。例えば、製品開発中の際に工場や企画部にイメージを伝えたり、打ち合わせ中に相手が求めている機能を整理したりする場面で使えます。

例文

ポンチ絵の使い方をイメージできるよう、ここからは例文をいくつか紹介します。

【例文】

「構造がちょっと複雑だから、ポンチ絵を使って説明した方がわかりやすいかもしれないね」

「今度の打ち合わせをスムーズに進めたいから、企画についてポンチ絵を描いておいてもらってもいいかな?」

「新商品のプレゼン資料ですが、ポンチ絵を使って製品の特長を分かりやすく説明するのはどうでしょうか」

「ポンチ絵」の類義語

「ポンチ絵」以外にも、わかりやすくまとめられた概略図や、正式な書面となる前の下書きを指して使われる表現はいくつも存在します。ここでは例として4つの関連用語を紹介します。

・ラフスケッチ

ラフスケッチも、ポンチ絵と同様に簡単に描かれた概略図や下絵のことを表します。建築やアート、デザインの分野で使われることが多いです。

・ドラフト

ビジネス用語として使われる「ドラフト」には、「下書き」や「草稿」といった意味があります。主に契約書や仕様書などを作成する場面で用いられます。

・ワイヤーフレーム

WEBサイトを作成する前に作成される、WEBページの設計図のことを指します。WEB制作業界で頻繁に使われる用語です。

・インフォグラフィックス

複雑な情報やデータを視覚的にわかりやすく、シンプルにまとめた図のことです。資料や広告の中にインフォグラフィックスが挿入されることも多いです。

業界ごとに異なる「ポンチ絵」の形

「ポンチ絵」は、業界によって微妙に定義が異なる場合があります。

最後に、ポンチ絵がよく使われる省庁・役所やIT業界、土木業界の3つの業界を例に、それぞれの業界における「ポンチ絵」の意味を紹介します。

省庁・役所

省庁や地域の役所では、審議会に提出するために事業や政策について1枚のスライドにまとめた概略図を作成することがあり、この図のことを「ポンチ絵」と呼びます。

IT業界

IT業界では、これから開発する製品のイメージを相手に伝えるためにポンチ絵を利用します。設計図の前段階として手書きで作成された概略図で、手書きのものが一般的です。

文章だけではなく、視覚的に製品の内容を伝えられるため、製品開発の効率が向上するのが作成のメリットです。

土木業界

土木業界では、CADで描く詳細な図面ではなく、フリーハンドで簡単に描いた概念図をポンチ絵と呼びますぶことが一般的。例えば、工区全体の概要を説明したいときは重要ではない箇所を省いて説明します。

ポンチ絵を使用すれば、重要な部分に焦点を当ててわかりやすく全体のイメージを伝えられるため、相手との認識の食い違いが起きにくくなります。

概略図や企画書には人物や手、目などイラストのパーツが便利

手書きではないポンチ絵、特に企画書では人物や手、目など、イラストを使うと見た人がわかりやすいです。

著作権フリーの無料素材がWEB上で多数検索できるので、そちらを利用すると便利です。

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