いわゆる「ビッグマック指数」のように「同じモノの値段」を基準にするのではなく、「1000円という金額でなにができるか」で各国の物価を知るシリーズ。
タイ、オーストラリアに続く第3弾はオーストリアのウィーンから。オーストリアはユーロが使われており、1000円は7ユーロ(2023年3月12日現在)になる。
ご存じのようにユーロは強く、日本円で考えると高く感じるものが多いが、それでも1000円で楽しめる事はたくさんある。ウィーンで1000円で何が楽しめるか紹介しよう。
本場のオペラやコンサートも1000円以下!
1869年に完成したウィーン国立歌劇場。シーズン中は毎晩のようにオペラやバレエが楽しめる。
音楽の都にあり、世界三大歌劇場ともいわれる「ウィーン国立歌劇場」。そんな由緒正しく歴史ある劇場でも、なんと1000円以下でオペラやバレエを観られる方法がある。
通常のチケットの値段は13~287ユーロ(1853~4万0924円)で、立ち見席でも13ユーロからと値上がりしてしまった。だが、Bundestheatercard(ブンデステアターカード)というメンバーカードを持っていると、バルコニーとギャラリーの立見席が割引価格4ユーロ(570円)に!カードは無料で、劇場のチケットオフィスか、メールで必要事項を送って申し込める。
またウィーン市内にある別の劇場「フォルクスオペラ」では、通常価格でも一番安いカテゴリーのチケットは7ユーロ(1000円)~、立ち見席は3ユーロ(427円)~だ。
国立オペラ座に比べると庶民的な劇場だが、オペラやオペレッタ、バレエ、ミュージカルが上演されていて、素晴らしいパフォーマンスを楽しめる。
ニューイヤーコンサートの会場として知られる楽友協会は、ウィーンフィルハーモニーの本拠地だ。
そして毎年元旦に開催され、日本を含む世界90か国以上にテレビ中継されるウィーンフィルハーモニーのニューイヤーコンサート会場になっている「楽友協会」の「黄金の間」。
ここでは毎日のよう様々なコンサートが開催されていて、その立ち見チケットはなんと5ユーロ(712円)だ。
ウィーンに来たら一度は音楽鑑賞をしたいと思っている方は多いと思うが、世界的に知られる美しい劇場でも1000円以下でオペラやコンサートを楽しむこともできてしまうは嬉しい。
ミュージアムになっている有名音楽家たちの住居も訪問!
昔から音楽の都として知られていたウィーンには、世界的に有名な音楽家たちも多く住んでいた。彼らが住んだ家のいくつかは「音楽家の家」として保存され、ウィーン市が運営するミュージアムになっている。
ワルツ王として知られるヨハン・シュトラウスが住んでいた家。ⒸWien Museum
その中で「ベートーヴェン記念館(パスクァラティハウス)」「ハイドンの家」「ヨハン・シュトラウスの家」「シューベルトの家」の入場料は各5ユーロ(712円)。
1000円以下で世界的に有名な音楽家たちが住んだ家を見学できて、彼らの存在を身近に感じられる。19歳以下の子供は常に入場料無料だ。
さらに毎月第一日曜日はこうした「音楽家の家」のみならず、ローマ時代のウィーンの様子が見られる「ローマミュージアム」などのウィーン市が運営する博物館が1000円以下どころかなんと無料になるので狙い目だ。