ブレインスリープは、全国47都道府県の1万人(性別・年齢・都道府県で割付)を対象として、「睡眠偏差値」調査を2020年から実施しており、2023年で4年目を迎えた。
睡眠偏差値は、睡眠習慣や睡眠負債など睡眠状態を直接判定する項目に加えて生産性やストレスの程度、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のリスクなどを総合的にスコアリングする手法だ。
今回、2023年版の睡眠偏差値の測定を実施し、日本人の睡眠における最新の特徴を明らかにした。
男女年代別睡眠偏差値:20代男性の睡眠偏差値が一番低く、60代以上の女性が一番高い
新型コロナウイルス感染症により生活様式が大きく変化した過去2年と比較して、今回の調査を実施した2023年1月は感染対策の緩和が進み、日常生活が戻りつつあるタイミングでの調査となった。
睡眠偏差値は性別で比べると女性の方が高い傾向にあった。睡眠の質の項目では、男性は女性と比べて高い点数だったものの、生産性やストレスの項目において低い結果となったことが要因だ。
また、世代別で比べると20代男性が一番低く、60代女性が一番高い結果となった。60代女性においては、同年代の男性と比較しても3ポイント以上高くなっている。
睡眠時間においては60代以上が一番短く、若年化するにつれて長くなる傾向にあった。一方、その他の睡眠の質や生産性・ストレスの項目では20代が一番低く、年代が上がるごとに高くなっている。
日本の睡眠時間の変化:2022年と比較すると-5分。2021年と同じ結果に戻る
これまでのブレインスリープの調査では、日本の平均睡眠時間は2020年では6時間27分、2021年では6時間43分、2022年では6時間48分となり、過去2年間で睡眠時間が21分増加するなど改善する傾向がみられていた。
今年の調査では、日本の平均睡眠時間は6時間43分で、2022年と比較すると5分短くなり、2021年と同じ睡眠時間に戻る結果となった。
ブレインスリープは2019年の設立以来、4年間継続して同様の調査を行ってきており、当初調査時よりも睡眠時間の増加は見られるものの、OECD加盟国の平均睡眠時間である8時間25分よりも圧倒的に短く、依然として日本の睡眠は世界でも最低レベルにあると言える。