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【Kazuquoママの銀座の夜話】私が銀座との二拠点生活に選んだ場所

2023.03.11

コロナでKazuquoも変化する

 こんにちは。Kazuquoです。前回、コロナ後の銀座について感じていることを書いてみましたが、実はわたくし、Kazuquoにも大きな変化がありました。

 コロナが始まって、ステイホームが本格化した頃のこと。銀座の街は、晴天の青空、誰もいない交差点、夜の銀座は完全に沈黙……。まさに映画『I am legend』のワンシーンのようでした。私もほとんどの時間を自宅で過ごしておりました。忙しく仕事をしている時には、全く思ったこともなかったけど、家にいることが多くなり、なんとなく違和感を感じるようになりました。その違和感というのは「暮らし」についてです。

 銀座でお店を始める前は、私は栃木県の上三川町というところから毎日通勤していたんです。自宅は戸建てで庭も広かった。周囲は、畑が広がる長閑な町で、時々近所の農家の方から農産物をいただいたりしていました。

 話は戻って、コロナによって自粛生活が始まった2020年の5月頃です。銀座近くの本当に小さなマンションに住んでいると、掃除をして、洗濯をしたら、あとは、NETFLIXを見るしかないのです。スマホを見ると、次々と押し寄せる情報に広告……。SNSやYouTubeを通じて、いつでも世界や人とつながっているように感じるけど、そこに現われるコンテンツもよく考えてみると、根幹は同じような情報ばかり。そのうち、ネットを見すぎて「新しい」ことを感じなくなり、無限コンテンツのネットを見続けても「退屈」を感じるようになりました。

 それに、SNSで人とはつながれるけど「今、困ってそうだな」とか「なんで、こんなことを書くのだろう?」「コメントしてあげなきゃ」などと、人に対して何らかの思考が働くものでしょ。仕事に追われている時は、SNSでつながることも、仕事の一部だったからそれほど気にはならなかったけれど、小さなマンションに閉じこもっていると、人に意識を向けることに、無性に疲労感を感じるようになったことに気づきました。

新たな拠点を求めて

 栃木で暮らしていた頃は、初夏になると、近所の農家から梅の実をたくさんもらうので、週末は梅干しを作ったりした。庭の芝刈りをしたり、花壇の薔薇の剪定をしたり、やらなければならないことがたくさんあって、休みの日でも忙しかった。栃木まで訪ねてくる仕事仲間もいなかったし、SNSもなかったから、よっぽどの用事がなければ、電話もかかってこない。そりゃ、当時は、梅干し作りや芝刈りなんて、やらされ仕事だから、正直『面倒くさいな』と思ったりもしたけど、少なくとも退屈と感じることはなかったし、人と常時繋がることによる疲労感どころか、人から離れる開放感の方が強かったように思うわ。

 最近よく『東京』について考える・・・特に都心は、仕事を中心に考えるなら、たくさんの人が集まるので、出会いの機会も多いし、移動や機能面についても、とても効率の良い街だと思う。私も『東京』という街でたくさんの人と出会い、たくさんの経験や学び、苦労も味わった。私を鍛え育ててくれた街『東京』。私が『Kazuquo』として、堂々と生きられるようになったのも『東京』のおかげ。若者たちに、ぜひ人生に一度は『東京』と関わって生きてみて欲しいと私は切に願う。でも、日々の暮らしの視点で考えてみたら、確かに買い物、移動、医療など最先端で便利であるけれども、何か違うんじゃないかって考えるようになった。

 東京って、たとえ素敵な公園があっても、それは全て人が造ったもの。デパートも、大きな複合ビルも。言い換えれば、こんな環境やコンテンツを作れば、人が集まるだろう、こんな環境にすれば、人も住みたいだろう・・・すなわち、マーケティングに管理された世界だと思うの。そして、いよいよ、そのコンテンツも出尽くし感満載になり、どの場所に行ってもおんなじように思えてくると、今や行く気もなくなった。これも『退屈』を感じている要因の一つ。

 逆に自然って、夏は暑くなり、冬は寒くなる。突然突風も吹くし、大雨も降る時もある。人間の都合なんてお構いなし。私たちが自然に振り回されて暮らさなくてはならない。けれど、美しい花が咲いたり、涼しい風が吹いてきたり、美しい鳥のさえずりを聞いてその鳥を探してみたり、食物を育ててみたり。そんな自然を楽しむためには、受け身ではなく、自然を理解し、いくばくかのクリエイティビティと行動力を日々発揮しないといけない。

 それは、自分の意識が、自分の感覚に集中しているということでもあると思うの。自然は日々刻一刻と変化するから、退屈なんてしていられないし、自分に意識が向けば、人のことなんて気にならないからストレスもない・・・。そうだ!私は人と会いすぎて、疲れてしまっているんだわ!自然の中で走り回っていた田舎育ちの少年の記憶が自分を引っ張っていく感覚。私は、無償に自然を欲するようになったの。

 前置きが長くなりましたが、日に日に自然に寄り添いたいという気持ちが抑えられなくなって、『銀座と自然の2拠点生活をする!』と決意したことが、コロナによる私の一番の変化だったのです。

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