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ニュースでよく聞く経済用語「第三者割当増資」の目的、メリット、株価に与える影響

2023.03.27

第三者割当増資のデメリット

株価チャートとノートを見る男性

(出典) photo-ac.com

企業側にとってメリットばかりの第三者割当増資ですが、デメリットはあるのでしょうか?ポイントは、『株式の希薄化』と、資金が増えることで生じる『税負担』です。

第三者割当増資で起こり得る、リスク・デメリットについて解説します。

既存株主の利益を損なう

第三者割当増資には、新株の発行により敵対的買収に備えられるメリットがあります。

しかし、株主構成比率が変わることで、既存株主が不利益を被ることも忘れてはいけません。株式の発行数が増えると株式の総数が増え、1株当たりの価値が目減りしてしまうのです。

これを、『株式の希薄化』といいます。株式の希薄化がもたらすリスクとは、株主の利益を損なう可能性が出てくることです。

場合によっては、株主から反発を受ける恐れがあります。損切りのために株式が売却される可能性があることも、覚えておきましょう。

税負担が重くなる場合がある

第三者割当増資で調達した資金は、基本的に課税の対象外です。ただし、資金が増えることで、税負担が重くなる場合があることも知っておきましょう。

税負担が発生する資金のボーダーラインは、1,000万円と1億円です。まずは、資金が1,000万円を超えた場合の税負担について解説します。

1,000万円以上の資金を保有する企業に課されるのは、『消費税』です。売上の消費税分も課税の対象となり、納税義務が発生します。

次に、企業の資本が1億円を超えた場合です。企業の資金が1億円以上になると、『法人税の軽減税率』が適用されなくなります。

これまでよりも税率が上がるほか、中小法人で優遇される税制も適用外となるため、税負担が重くなるのです。

第三者割当増資が株価に与える影響

パソコンと手帳と株価チャート

(出典) photo-ac.com

第三者割当増資が株価にどのような影響を与えるかは、増資の目的によって変わってきます。例えば、新事業の立ち上げ・事業規模の拡大・運転資金の確保など、動機はさまざまです。

株価の上昇・下落要因となるケースについて解説します。

会社の成長が見込まれると上昇要因となる

第三者割当増資を行うと、市場でプラスの評価を受けることがあります。例えば、新事業の立ち上げ・事業規模拡大を目的とした場合です。

第三者割当増資により業績の回復が見込まれるので、株価が上昇しやすくなります。また、引受先との『シナジー効果』を見込めるメリットもあります。

シナジー効果とは、簡単にいうと相乗効果のことです。複数の企業・組織同士が、事業によい影響を与え合うことをいいます。例えば、第三者割当増資による業務提携で、企業の売上が伸びるケースです。

事業提携で販路の拡大・コスト削減などが可能になれば、業績アップにつながります。業績が上がれば投資家から注目され、株価の上昇要因となるのです。

ネガティブな理由による増資なら下落要因に

増資がネガティブな理由で行われる場合、株価が下落する可能性があります。ネガティブな理由とは、『融資が受けられない』『運転資金を確保したい』などが該当します。

このような理由が背景にある場合、投資家・株主から『経営状況が悪化している』と受け取られかねません。状況によっては、株式が一斉に売却される可能性もあります。

そもそも投資とは、投資先の企業が利益を出し続けることを前提としています。投資先が得た利益を『配当』として受け取っているのです。

損切りとして株式が売却され続けてしまうと、短期間のうちに株価が暴落することもあります。

構成/編集部

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