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企業と求職者の間にギャップあり?STEM専門家に聞いた「働き方の未来」

2023.01.11

STEM(科学・テクノロジー・エンジニアリング・数学)分野は現在、世界的にかなりの人材不足に悩まされており、高い専門性やスキルを持った人材の獲得に多くの企業が苦戦している。

そこでSTEM分野に特化した人材紹介を世界15か国、44拠点で展開するSThreeは、日本国内のSTEM分野におけるプロフェッショナル754人 および 採用企業担当者 46人 計800人を対象に、「働き方の未来」に関する調査を実施。回答結果をグラフにまとめて公開した。

STEM企業の81%が特定のスキルを求めてコントラクター(※)を採用

IT業界やテクノロジー分野を中心に、日本でも多くの企業が従来の終身雇用から脱却し、ジョブ型雇用への移行が進んでいる。

日本でもプロジェクトベースの仕事の進め方がますます一般的になる中、より柔軟かつ迅速に必要な人材やスキルを獲得できる手段として、コントラクターへの需要が高まっている。

派遣社員をはじめとするコントラクターは、従来事務作業などを中心とした、高度ではないタスクを行うための社員として認識されてきた。しかし、この認識も変わりつつあるようだ。

調査に参加したSTEM企業の81%が、コントラクターを活用する際の優先事項として「プロジェクトやタスクを完了するために必要なスキルの確保」を挙げており、単なる人手の確保ではなく、特定のスキルを求めてコントラクターを活用している企業が多いことがわかる。

求職者のコントラクトでの仕事に対する認識の変化とギャップ

人材不足やスキル不足が叫ばれる日本において、高いスキルを持つ求職者は自身の高い価値を認識している。

このように自分の働き方を選ぶことのできる人材にとっては、個人や家庭の状況にあわせて柔軟な働き方ができたり、働く時間や場所を選べたり、自身の知識や経験の幅を広げるために興味のあるプロジェクトに参加できたりするコントラクターとしての働き方は非常に魅力的だ。

また、一つの組織に縛られず、様々な業界や業種のプロジェクトに参加する機会が得られることで、個人のネットワークを広げ、今後のキャリアの糧とすることが可能になる。

日本でスキルを持つ求職者に向けて行った調査では、参加者の74%が現在正社員として働いているものの、全体の75%がコントラクターとして働くことを検討すると回答した(すでにコントラクターとして働いている人を含む)。

これは、現在正社員として働いている人の中でも少なからぬ数の人が、コントラクトでの仕事に興味を持っていることを示している。

興味深いことに、スキルを持つ求職者の多くが、コントラクトでの仕事をスキルアップや新たな知識を身に着けるための機会として捉えていた。

この傾向からも、正社員以外の仕事は“低スキル・低収入”と考えられていた以前とは認識が変わってきており、現在ではより多くの機会や大規模なプロジェクトに参加するための機会としてポジティブに捉える人が増えていることがわかる。

以前は就職や転職など、仕事を選ぶ際の最優先事項は職の安定性であったが、その感覚も変化してきている。

正社員、コントラクター問わず、多くの求職者が仕事を選ぶ際の最優先事項として給与や福利厚生を含む報酬パッケージを挙げており、優秀な人材を獲得したい企業にとって、決して妥協するべきでない項目となっているのだ。

しかし、求職者とSTEM企業の認識にはギャップが見られる。求職者がフレックスタイムやリモートワークなど柔軟な働き方を当然の権利と考え始めている一方で、調査に参加したSTEM企業の65%が柔軟な働き方やリモートワークを「会社のアピールポイント」であると述べている。

2位以降はワークライフバランス、目的、企業文化と続くが、給与や報酬パッケージ、福利厚生はすべて会社のアピールポイントの下位にランクインしているのは興味深い結果だ。

これらから、企業が提供できると考えている価値と、求職者が求めているものの間に乖離が生じていることがわかる。

STEM企業は、柔軟な働き方の提供だけでは優秀な人材を確保するための価値としては不十分であり、魅力的な給与や報酬パッケージこそが人材獲得における競争力を担保するものだという事実を認める必要がありそうだ。

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