社会人になると経験することの多い会食ですが、会社の上司や取引先との会食後にはしっかりと感謝の気持ちやお礼を伝えることが大切です。会食後のお礼の方法やお礼メールのポイント、書き方のコツについて紹介をしていきます。
会食後のお礼の方法
会食後のお礼の方法には、メールで伝える場合・電話で伝える場合・お礼状を書いて送付する場合の三つのパターンがあります。ここでは、それぞれお礼の仕方の特徴や、押さえておきたいポイントについて紹介します。
メールで伝える
会食後にお礼をする場合、最もオーソドックスな手段がメールです。お礼メールを送るタイミングは通常、24時間以内に送るのがマナーとされていますが、ベストなタイミングは翌日の朝です。
会食が終わった後、すでに口頭でお礼を伝えている場合でも、改めて感謝の気持ちをメールで伝えることで気持ちがより伝わることでしょう。また、会食の相手が3人だった場合、お礼メールは一斉送信せず、それぞれ個別に送るのがベターです。
お礼メールの内容は使い回しせず、会食の際に話した内容を添えて、そのときのエピソードも振り返りながら書くようにしましょう。
電話で伝える
電話でお礼を伝える場合、メールで伝えるよりも一層丁寧な印象を与え、感謝の気持ちも伝わりやすくなります。ただし、相手に時間を取ってもらうため、長々と話をするのではなく単刀直入に感謝の気持ちを伝えます。
具体的には「このたびは食事にお誘いいただき、ありがとうございました。お礼をお伝えしたくお電話いたしました」などと伝えるようにしましょう。
別案件を含めて電話をしなければならない場合も、先日の会食に対する感謝の気持ちを冒頭で伝え、会食時の話題も振り返るとその後の会話も弾みます。
お礼状を送付する
メールや電話よりも丁重にお礼を伝えたい場合には、お礼状を書いて送付するという手段もあります。お礼状は、相手に感謝の気持ちを伝えるときに書く手紙のことで、お祝いをもらったときや冠婚葬祭で出席してもらったとき、仕事でお世話になったときなどに書くのが一般的です。
お礼状はメールや電話、口頭でお礼を伝えるよりも丁寧で、敬意や感謝の気持ちがより相手に伝わりやすい方法です。お礼状をもらった相手からは、心遣いをしっかりと受け止め、今後も末長く取引したいと思ってもらえることでしょう。
【会食の相手別】お礼メールのポイント
仕事で会食をする相手は、会社の上司と取引先の2パターンが考えられます。それぞれのパターンごとに、会食後にお礼を伝える際のポイントについて解説していきます。
会社の上司との会食の場合
会社の先輩・上司に食事に誘われた場合、ご馳走になったかどうかにかかわらず、お礼をメールで伝えるのは社会人として必須です。
お礼メールの目的は、食事に誘ってもらったことやご馳走になったことことに対して、感謝の気持ちをしっかりと伝えることにあります。
メールでは、定型文などではなく、食事中に上司が仕事に関して話した内容や美味しかった料理のことなど、印象に残ったことを一つでも添えるようにしましょう。
また、先輩や上司が会食に部下を誘う主な目的は、仕事に対するモチベーションアップです。先輩や上司の気遣いに応える形で、今後も会社に貢献していけるよう尽力したい旨を伝え、今後の活躍を誓う言葉を添えることも大切です。
取引先との会食の場合
取引先と会食を行った場合のお礼メールでは、一緒に食事をしてくれたことのお礼をはじめ、会話のなかで得られたことや今後もよい関係を築いていきたい旨を伝えるようにしましょう。
一緒に食事をしてくれたことのお礼は、ご馳走したか、されたかにかかわらず、心を込めて感謝の気持ちを伝えることが大切です。相手が忙しいなか時間を割いてくれていることを忘れてはいけません。
また、会食中の会話ではビジネスに関わることや、人生の先輩としての教訓などが聞ける場合もあります。自身にとって有意義な時間を過ごせたことについても触れましょう。
メールの最後は、これからも良好な関係性を築いていきたいという内容で締めます。今後も変わらず取引を続けていきたい旨や、また会食をしたいという意思表示を伝えましょう。
気持ちが伝わる!会食後のお礼メールのコツ
会食後にお礼メールを書く際には、いくつかのコツがあります。ここでは、相手にしっかりと気持ちが伝わるお礼メールのコツを紹介します。
メールの基本構成
会食後のお礼メールを書く際には、下記の基本構成を参考にしてみましょう。基本構成を一度覚えれば、応用を利かせるのも簡単です。
- 内容が明瞭な件名と誰が送ったかわかる送信者名
- 相手方の会社名・役職・名前
- 冒頭の挨拶
- 会食のお礼
- 会食時に話した内容やお店・料理についての感想
- 感謝と今後の意思表示
- 締めの言葉
- 自身の署名
順番については、メールの内容によって入れ替わっても問題ありません。メールが書き終わったら全体のバランスを見て、しっかりと相手に感謝の気持ちが伝わる文章になるよう適宜調整しましょう。
わかりやすいメールの件名にする
基本的な構成について理解できたら、次に気をつけるべきポイントはメールの件名です。会食についてのお礼メールだと一目でわかるよう、わかりやすいメールの件名をつけましょう。
会食には、堅苦しい会食の場合と、ややフランクな会食の場合があります。堅苦しい会食だった場合は『会食の御礼』といった丁寧な言葉を使うようにしましょう。フランクな会食の場合は『飲み会のお礼』のように簡潔に書きます。
会食の規模や内容によって、適切な件名をつけるのがポイントです。
定型文を使わない
会食のお礼メールでは、定型文だけで完結させるのはご法度です。定型文だけで作られたメールを送っても、相手にしっかりと感謝の気持ちは伝わりません。定型文のお礼メールを受け取った相手も、定型文であることは簡単に見抜いてしまいます。
定型文を絶対に使ってはならないというわけではなく、部分的に活用するのは問題ありません。
先方に『形だけのお礼である』と捉えられないためには、会食時の会話で出た具体的なエピソードや心に残った話などを盛り込むのがポイントです。しっかりとその人だけに伝わる文章を作成しましょう。
メールの最後に次へつながる言葉を添える
会食後のメールの最後には、次につながる言葉を添えるようにしましょう。会食の相手が会社の上司である場合や取引先である場合であっても、これからの関係性を発展させるという目的は共通しています。
単にお礼を述べるだけではなく、次につながる言葉を添えることで、さらなる関係性を築けるよう促しましょう。
会食のお礼メールはビジネスメールではありますが、堅苦しくなりすぎないよう注意し、しっかりと相手に気持ちを込めてお礼のメールを送ることを心がけてください。