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ビジネスや教育でも使われる「ナラティブ」ってどんな意味?

2022.10.04

ビジネスシーンでナラティブを活用

資料を読んでいるスーツの男性

(出典) photo-ac.com

ナラティブは、マーケティングの手法としても活用されています。「ナラティブマーケティング」と呼ばれるマーケティング手法について、詳しく見ていきましょう。

顧客が主役のナラティブマーケティング

ナラティブマーケティングとは、ユーザー一人一人を主役としてアプローチしていくマーケティング手法を指します。

企業側が商品やサービスのメリットを一方的に伝えるのではなく、顧客側がそれを手に入れることで、どのようなベネフィットを得られるのかを訴えていく方法です。

例えば、車を売り込む場合に「この車は燃費が良く、快適に走行します」と伝えるのではなく、「車を持つことでどのような体験ができるのか」といった物語を提案するのがナラティブマーケティングによるアプローチです。

ストーリーテリングマーケティングとの違い

ストーリーテリングマーケティングとは、ナラティブマーケティングと同様に物語を取り入れたマーケティングの方法ですが、両者の大きな違いは主役が誰かということです。

ナラティブマーケティングの主役が買い手なのに対し、ストーリーテリングマーケティングでは売り手が主役です。企業が売り出す商品には、開発から商品化されるまでさまざまな経緯や誕生秘話があるものです。ストーリーテリングマーケティングは、そういった商品のバックグラウンドを買い手側にアプローチすることで購買につなげる方法を指します。

これまではストーリーテリング型のマーケティングが主流でしたが、昨今ではナラティブ型のマーケティングに注目が集まっています。

ナラティブマーケティングを行うメリット

ナラティブマーケティングのメリットは、商品の本質が伝わりやすくなったりユーザーからの好感度が高くなったりする点です。ユーザーの好感度が高くなればリピート率が上がり、ロイヤルカスタマーの育成にもつながります。

ナラティブマーケティングの大きな特徴は、企業側が発信するメッセージをユーザーが自分のこととして捉え、自身の物語として感情移入できることです。

商品に感情移入できると企業そのものへ愛着を持つことにもなり、結果的に継続して購入してくれるユーザーが育っていきます。

企業によるナラティブマーケティングの事例

対面でのデータ整理

(出典) photo-ac.com

ナラティブ型を取り入れたマーケティングの例は、数多く存在しています。実際にはどのように活用されているのか、よく知られている企業の事例を3例見ていきましょう。

SUBARU

自動車製造会社「SUBARU(スバル)」は、ユーザーを主役にしたドラマ仕立てのCM「あなたとクルマの物語」を展開しています。さまざまな年代や家族構成、シーンなどでの車にまつわるショートストーリーを作り、動画や小説にして見る人の共感を得る手法です。ストーリーを見たユーザーが主人公に自分を重ね合わせることで、物語を自分のこととして捉えられます。

企業が、自社の企業理念や商品のイメージを語っているのではなく、あくまでもユーザーが主人公に自己投影できる物語である点がナラティブマーケティングのポイントです。

パンテーン

ヘアケアブランド「パンテーン(PANTENE)」は、「#この髪どうしてダメですか」というハッシュタグで、髪型校則という社会的な問題からアプローチしました。

もともと髪色が明るい生徒に、「地毛証明書」の提出や黒く染めるよう求めている日本の学校の髪型校則に対して疑問を投げかけたことで、同様の体験をした人の共感を呼んだのです。

このアプローチは瞬く間にSNSで拡散されて話題になり、2万人近い署名を集めて東京都教育委員会に提出され、髪型校則が改訂されるという社会的な現象を引き起こしました。結果、それまでやや古い印象があったパンテーンのブランドイメージは一新し、売上も向上したのです。

無印良品

衣類・生活雑貨などを手掛ける「無印良品」のナラティブマーケティングの特徴は、InstagramなどのSNSを利用した、ユーザー巻き込み型の方法で展開していることです。

例えば、Instagramに商品をアップする際、商品ができた過程を紹介することでユーザーの共感獲得に成功しています。また、ファンの多さもSNSを使ったマーケティングに成功している理由の一つです。

企業側があらためて商品のメリットや購入によるベネフィットを伝えなくても、実際に購入したユーザーが自分の使用体験をSNSなどで発信するという「消費者の共感」が、マーケティングの軸となっています。

構成/編集部

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