「溜息が出るくらい旨い!」とDEEN池森氏が激推しの「カルボナーラそば」【DEEN池森の絶品蕎麦レシピvol.17】
今や、芸能界随一の蕎麦好きとして知られる、人気ロックバンドDEENのボーカル・池森秀一氏。5月30日に発売された初のレシピ本(『分とく山・野﨑洋光監修 DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』)も大好評だ。そこで、この本の中から気になるレシピを実際に作って食べてみた。
食べてびっくり!ラーメンスープで食べるDEEN池森さんのレシピ「つけめん風つけそば」こちら。
15年以上、365日ほぼ毎日食べ続けるほどの蕎麦マニアの池森氏。
※参考「365日毎日食べるほど蕎麦が大好き!?DEEN池森秀一氏が蕎麦にハマった理由」
『分とく山・野﨑洋光監修 DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』
池森秀一・著 小学館・刊 定価1650円(税込)
ちなみにこの本の監修は、日本を代表する料理人「分とく山」の野﨑洋光氏。池森氏が提案するポップで自由奔放な創作蕎麦レシピ25品と、それにヒントを得た野﨑氏の創作蕎麦レシピ25品が対になっていて、合計50品が紹介されている。
今回挑戦したのは、池森氏が「超簡単にできる」なのに「思わず溜息が出るくらい旨い!」と太鼓判を押す「カルボナーラそば」。あのこってり、リッチなカルボナーラソースと蕎麦が合うのか? 池森氏、いくらなんでも挑戦し過ぎでは?という想いも浮かんだが、まずは作ってみた。
味のベースは、豆乳と白だし
材料は以下のとおり。
※分量は『DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』でご確認を。
◎液体系
オリーブ油
白だし
特濃豆乳
◎固形系
スライスベーコン
にんにく
万能ねぎ
卵黄
粉チーズ
粗挽き胡椒
卵黄、チーズ、ニンニク、ペッパーと、固形系の材料はほぼ、イタリアンのカルボナーラと同じ。違いは、生クリームを豆乳で代用していること、塩味を白だしでつけることのようだ。
ベーコンを炒め、豆乳と白だしを豆乳
まずは、たっぷりのオリーブ油でニンニクを炒め、ベーコンも炒める。
そこへ豆乳、白だしを加え、ひと煮立ちさせる。
ここまで作っておいて、そばを茹でる。後で少し煮込むので、表示の時間より1分ほど短い時間で茹で、水で洗い、水気を切っておく。
そばを煮込み、卵黄、粉チーズ、黒胡椒をプラス
作っておいたソースに蕎麦を入れ、1分ほど火にかけながら、蕎麦とそばつゆをからめる。万能ねぎを加え、
器にそばつゆごと盛り付けたら、卵黄を中央に乗せる。
粉チーズをたっぷりかける。
粗挽きの黒胡椒を振ったら、完成だ。
味はカルボナーラそのもの、なのに、軽くてすっきり!
最初にそばつゆを味わってみた。バターも生クリームも入っていないのに、最後に振った黒胡椒と粉チーズだけで、見事に“洋”の味わいになっている。それでいて、豆乳なので軽く、白だしなので蕎麦にもなじむ。
卵黄を割って、蕎麦と絡める。
この黄身をくずす時にすごく盛り上がるので、おもてなし料理に出しても受けるだろう。味は間違いなくカルボナーラで、しっかりとコクがある。しかしそれは、本来のカルボナーラにはない「やさしく穏やかなコク」なのだ。
筆者は乳製品があまり得意でないせいもあり、カルボナーラは最初のひと口は美味しくても、しつこすぎて途中で飽きてしまい、もたれて食べきれないことがよくあった。ところがこれは、最初の美味しさが最後まで続き、しかも全くもたれない。池森氏のコメントどおり、ため息が出る美味しさ。この連載で豆乳と白だしの実力を何度も思い知ったが、それの決定版という感じ。
そばを食べ終わった後のそばつゆがまた、絶品。家人がそばアレルギーなので、素麺でも同時に作ったが、食べ終わった後のそばつゆを飲み比べてみると、味がはっきりと違った。蕎麦で作ったほうは、この残ったそばつゆに、蕎麦のだしのようなものが出ている。これもまた、ため息が出るほど美味しい。そば湯に溶かしても美味しく、一皿で三回、美味しかった。
「カルボナーラはもう、一生、これでいい」と思った。
『分とく山・野﨑洋光監修 DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』
池森秀一・著 小学館・刊 定価1650円(税込)
取材・文・撮影/桑原恵美子