話題沸騰!DEEN池森氏考案のオリジナル蕎麦を作ってみた【DEEN池森の絶品蕎麦レシピvol.⑬】
今や、芸能界随一の蕎麦好きとして知られる、人気ロックバンドDEENのボーカル・池森秀一氏。5月30日に発売された初のレシピ本(『分とく山・野﨑洋光監修 DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』)も大好評だ。そこで、この本の中から気になるレシピを実際に作って食べてみた。
やみつきになる「濃厚マッシュルームつけそば」の作り方はこちら。
15年以上、365日ほぼ毎日食べ続けるほどの蕎麦マニアの池森氏。
※参考「365日毎日食べるほど蕎麦が大好き!?DEEN池森秀一氏が蕎麦にハマった理由」
『分とく山・野﨑洋光監修 DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』
池森秀一・著 小学館・刊 定価1650円(税込)
ちなみにこの本の監修は、日本を代表する料理人「分とく山」の野﨑洋光氏。池森氏が提案するポップで自由奔放な創作蕎麦レシピ25品と、それにヒントを得た野﨑氏の創作蕎麦レシピ25品が対になっていて、合計50品が紹介されている。
今回挑戦したのは、池森氏の「つけ麺風つけそば」。ラーメンスープ風のつけつゆで、十割蕎麦を味わうという趣向だ。「中華スープだったら、中華麺でいいんじゃない?」と思うのだが…。
めんつゆに、かつおだしと中華スープの素をプラスするだけ
まず材料。つけつゆチームは以下のとおり。
※分量は『DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』でご確認を。
・つゆの素
・昆布つゆの素
・水
・だしの素
・味覇(ウエィパー)
つゆの素以外で使うのは、ウエィパーとだしの素のみ。
ウエィパーとは、半練り状の中華スープの素。味はズバリ、「昔ながらのチャーハンについてくるスープの味」だ。続いて、「つけあわせ」チーム。
・長葱の白い部分
・なると
・市販の半熟卵
・市販の叉焼
・焼きのり
つまりはラーメンのトッピングをイメージしているので、全部揃える必要はないだろう。自分が好きなラーメンのトッピングを用意して欲しい。ちなみに筆者はメンマ好きなので加えた。
絶対に入れて欲しいのは、長葱の白い部分。つけあわせチームではあるが、つけつゆにトッピングする「つけつゆ要員」でもあり、味に大きくかかわってくるからだ。
長葱の白い部分は、粗いみじん切りにし、水にさらした後、水を切っておく。
かつおだしでめんつゆを薄め、中華スープの素+チャーシュー
だしパックを煮出してだしをとったら、つゆの素2種と、ウエィパー、水を切った葱、そしてチャーシューを入れてひと煮立ちさせる。これでつけつゆは完成だ。
チャーシューはスープから引きあげたら、軽く炙る。レシピ本には「ガストーチバーナーで表面を軽く炙る」とあるが、わが家にもないので、魚焼きグリルで軽く炙った。
市販のチャーシューにもいろいろあるが、上の写真のように薄いものだとすぐに焦げるので、ご注意を。
十割そばとラーメン風スープの相性のよさに、うなる!
このつけつゆに推奨されているのは、力強い「十割そば」。茹であげたらしっかり水で締め、盛り付ける。その上に、つけあわせを盛り付けて、別の器につけつゆを注ぐ。
つけつゆにのりを添えたら完成。
つゆだけを味わうと、コクが強めの和風つゆのようでもあり、すごくマイルドな味わいの中華スープのようでもあり…。一言で言うと、両方の良さを感じさせる、ふところの深い味。それだけに、めんつゆとウエィパーの比率が重要だと感じた。最初に作る時はぜひ、『DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』に記されている分量で作ってみて欲しい。
そして、このどこかなつかしい中華そばスープの味わいを、十割そばがしっかり受け止めていることにも驚いた。「中華スープを入れるんだったら、中華麺でよくない?」と思ったが、十割そばの力強い食感と香りがあるから、このつゆが活きるのだ。
特に印象的なのは、中華スープのうまみの後に鼻に抜ける、かつおの香り。ぜひ少し奮発して、いいだしパックを用意して欲しい(レシピ本では「勝男屋 『勝男屋のだし』」が推奨されている)。
冷たい麺やさっぱりした麺ばかり続いて、少し飽きている。でもまだ暑さが厳しく、こってりしたラーメンを食べる気になれない…。そんな気分の時にぴったり。ちなみに池森氏によると「晩酌の〆にもおすすめです」とのこと。
『分とく山・野﨑洋光監修 DEEN池森の「創作」乾麺蕎麦レシピ』
池森秀一・著 小学館・刊 定価1650円(税込)
取材・文・撮影/桑原恵美子