90年代に人気を博した日本の料理バトル番組『料理の鉄人』(フジテレビ)がNetflixで復活!
2022年6月15日より独占配信中のNetflixシリーズ『アイアン・シェフ: レジェンドへの道』は、アメリカで製作された。
司会はアルトン・ブラウンとクリステン・キッシュ。
そして番組を盛り上げる“主宰”は、日本にルーツを持つ俳優であり『ジョン・ウィック:パラベラム』『HAWAII FIVE-0』などに出演のマーク・ダカスコス。
ブラジル版・メキシコ版も年内にNetflixで独占配信予定であることが公表されている。
あらすじ
舞台は、アメリカ美食アカデミー(架空の団体)のキッチンスタジアム。
常に最高の美食を追求し続けている主宰(マーク・ダカスコス)は、“新たな料理の鉄人”を発掘するため、料理対決を独自に開催。
厳しい予選を勝ち抜いた挑戦者のシェフたちは、キッチンスタジアムで待ち受ける最高峰の“料理の鉄人”らを相手に、戦いを挑む。
主宰が自ら厳選した“鉄人シェフ”は、ミン・ツァイ、ドミニク・クレン、マルクス・サミュエルソン、ガブリエラ・カマラ、カーティス・ストーンの5人。
各話につきひとりの挑戦者が、鉄人の中のひとりと対決。そして第8話の最終対決では、勝ち抜いた挑戦者だけが、鉄人シェフ5人全員を相手に戦うことができる。
優勝者には、“鉄人レジェンド”の称号と金の包丁が授けられる。
全8話。
見どころ
日本の元祖『料理の鉄人』では、美食アカデミー主宰役の鹿賀丈史がパプリカをかじる演出があったが、本作ではダカスコスもリンゴをかじっている。
ちなみにダカスコスは、日本の美食アカデミー主宰(鹿賀丈史)の甥っ子という設定。
鹿賀丈史の喋り方や表情をかなり研究したと思われるダカスコスの演技に、『料理の鉄人』をリアルタイムで視聴していたファンは懐かしさを感じると同時にワクワクしてしまうはず。
筆者は幼少期に何気なく『料理の鉄人』を観ていた記憶があるが、大人になった今改めて観てみると、挑戦者のシェフたちに昔以上に感情移入してしまい、熱いものがこみ上げてくる。
主宰のダカスコスは、緊張した面持ちの挑戦者にさらにプレッシャーをかけるように、厳かで仰々しい喋り方と振る舞いを徹底している。
観客席からの大歓声とスポットライトを浴びながら入場してくる対戦相手の超有名シェフを見たら、もし自分が挑戦者の立場なら、緊張と恐怖で足が震えてしまいそう……。
余談だが『料理の鉄人』の鉄人登場シーンは、オーケストラをBGMに、鉄人たちがドライアイスに包まれて仁王立ちのまま床からせり上がってくるという、迫力満点の演出だった(しかも背後には巨大な鉄人の肖像画)。
あの笑えるほど大げさな演出がそのまま受け継がれなかったことは、正直少し残念。
本作では、鉄人シェフに「無謀な戦い(番組の発言より引用)」を挑む挑戦者の勇気はもちろん、鉄人シェフの自信と誇りに満ちた姿にも心を揺さぶられる。
フレンチの鉄人ドミニク・クレンは、「挑戦者が勝てるのは、私が酷いミスをしてしまった場合だけよ」と断言。
鉄人側も強気な名言を連発することによって、伝説の料理バトル番組をさらに盛り上げてくれている。
他にもアツい料理バトル番組が多数配信されているNetflix。
本作が気に入った方には、『アメリカンバーベキュー最強決戦!』『チョコレート・アカデミー』もぜひオススメしたい。
Netflixシリーズ『アイアン・シェフ: レジェンドへの道』
独占配信中
文/吉野潤子