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今さら聞けない「RSS」の仕組みとは?覚えておきたい基本的な使い方とリーダー機能

2024.06.28

RSSとは、Webサイトの更新・新着情報をチェックするために活用される技術です。データ形式として『HTML』ではなく『XML』が使われており、利用にはリーダー機能を持ったブラウザやアプリが必要になります。RSSとは何なのかを、基本の使い方や代表的なリーダーとともに紹介します。

RSSとは?

Webサイトをチェックしていると『RSS』と書かれたマークに出会うことがあります。これは一体何をするためのものなのでしょうか?

情報収集を簡単にする仕組みのこと

RSS(Rich Site Summary:リッチ・サイト・サマリー)とは、Webサイトの見出しや更新情報・要約を配信するためのフォーマットです。

主に『記事タイトル』『更新日時』『記事のURL』といった情報で構成されており、RSSの利用によってサイトの情報を簡単にストックできるようになります。

見たいサイトやブログが複数あると、新着・更新情報をいちいちチェックするのは面倒です。RSSを活用してサイトの新着・更新情報を一括管理すれば、インターネット上での情報収集の効率化が実現します。

なお、RSSと似た機能を持つフォーマットとして、『ATOM』もよく知られています。こちらはRSSの機能をよりシンプルにしたもので、基本的に両者は同じと考えてよいでしょう。

RSSは衰退気味

RSSは便利なフォーマットではありますが、利用者は減少しているのが現状です。

SNSが普及している昨今、鮮度の高い情報は自然とSNS上に流れてきます。情報をコンパクトにまとめたキュレーションサイトも多く、自分で情報源を確保しなくても必要な情報にアクセスするのは容易です。

とはいえ、SNSやキュレーションサイトが必ずしもRSSの代わりになるわけではありません。

情報の洪水から必要な情報・信頼できる情報を取捨選択するのは、意外に負担が大きい仕事です。RSSで確かな情報源を確保したいと考える人は一定数おり、RSSの機能・利便性を再評価する動きも見られます。

例えば、かつてRSSリーダーを廃止したGoogleも、2021年10月にはAndroid版ChromeにRSSリーダー機能を追加しました。今後RSSの活用シーンは、より一層増えていくかもしれません。

RSSの仕組みを使うには?

(出典) photo-ac.com

RSSを利用するには、情報を受け取りたいサイトをRSSリーダーに登録する作業が必要です。どのような手順が必要になるのか、順を追って見ていきましょう。

RSSに対応しているか確認する

Webサイト・ブログの新着・更新情報をRSSでストックするには、見たい・知りたいサイトがRSSに対応していることが必須です。まずは目当てのサイトへ行き、対応状況をチェックしましょう。

RSSに対応しているかどうかは、直接サイトをチェックすれば分かります。

例えば、『RSS』と書かれたWi-Fiマークのようなアイコンを設置しているサイトは、対応していると考えて問題ありません。サイトによっては『RSSについて』といった別ページを設けている場合もあるので、隅々まで探してみましょう。

また、RSSに対応する人気サイトを集めたサイトやブログも数多くあります。役に立ちそうなサイトがないか、チェックしてみるのもおすすめです。

RSSのURLを調べる

サイトがRSSに対応しているのを確認したら、RSSリーダーに登録するためのURLを取得しましょう。

RSSリーダーは通常Webサイトで使われるHTML形式ではなく、『XML』形式でなければならない点に要注意です。サイトのURLをそのまま登録しても、RSSは使えません。

RSSのアイコンがある場合はアイコンをクリックし、移動した先のURLをコピーしておきましょう。

また、アイコンがなくても対応しているサイトの場合、ツールを使えばURLの取得が可能です。ツールの検索窓にサイトのURLを入れれば、RSSリーダーで使えるURLが出力される仕組みです。

ただ、近年は目当てのサイトがRSSに対応していれば、検索で出てきたリストからフォローするだけで更新情報を取得できるリーダーが主流になっています。

RSSフィード取得・検出ツール – BeRSS.com

RSSリーダーを使って読み込む

RSS用のURLを取得したら、URLをRSSリーダーに登録しましょう。登録されたサイトはRSSリーダーが定期的に巡回して、新しい情報を取得します。

RSSリーダーには、『メーラー型』『ティッカー型』『ホスティング型』などがあります。どれを選択するかで更新情報の受け取り方が変わってくるため、使い勝手のよい方法を選びましょう。

メーラー型は、メールアプリのように機能するアプリやソフトを利用するタイプです。一方、更新情報がデスクトップやタスクバーに表示されるのがティッカー型、特定のWebサイトの専用アカウントでRSS機能を利用するのがホスティング型です。

スマホとパソコンなど複数のデバイスで更新情報をチェックしたい場合は、端末にひも付けるタイプよりもWeb上でチェックできるタイプの方がよいでしょう。

代表的なRSSリーダーを比較

(出典) photo-ac.com

情報を取りに行く必要性が減少している近年、代表的なRSSリーダーは軒並み姿を消しました。

現在、定番として使われているのは『Feedly』『Inoreader』です。RSSで情報収集を効率化したい人は、いずれかのサービスを活用してみましょう。

2つの定番RSSリーダー

Feedly

Feedlyの新規アカウントか既存のGoogleアカウント・Appleアカウントなどで利用する、ホスティング型のRSSリーダーです。

WebサイトだけでなくTwitterやYouTubeチャンネル・ポッドキャストにも対応しており、あらゆるコンテンツの最新情報を複数デバイスでチェックできます。iOS・Android版もあり、スマホでの利用も可能です。

Feedlyにサイトを登録すれば、フィード(コンテンツの概要)の種類ごとに名前を付けて分類できます。記事のブックマークや他ユーザーとの共有にも対応しており、効率的な情報整理がかなうでしょう。

注意点は、通知機能がないことです。更新情報の通知を受け取りたい場合は、Google Chromeの拡張機能を使わなければなりません。日本語には対応していないため、英語が分からなければ翻訳ツールの利用も必須です。

Feedly – Keep up with the topics and trends you care about

Inoreader

ホスティング型のRSSリーダーで、使うにはInoreaderの新規アカウントかGoogle・Facebook・Appleアカウントが必要です。iOS・Android版もあり、スマホでも利用できます。

基本的な機能は、Feedlyと変わりません。SNSやYouTubeチャンネル・ポッドキャストの登録ができ、Webページの保存も可能です。

Inoreaderの大きなメリットは、日本語に対応している点です。いちいち翻訳ツールや機能を使わなくても、スムーズにWebサイトの登録・利用ができます。

プッシュや通知機能が標準装備されている点も、うれしいポイントといえるでしょう。

Inoreader – ニュースフィードを自由に操ろう

構成/編集部

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