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絶品!鬼カサゴの炊き込みごはんを作るための秘密兵器はコレ

2022.04.24

僕にとっての釣りの魅力は、釣り味と食味にある。力強い魚の引きを味わい、自ら釣り上げた魚を調理して味わう。主なターゲットは、鬼カサゴ、甘鯛、ハタ(外道でヒラメも)と、デパ地下でもなかなかお目にかからない高級魚だ。

中でも鬼カサゴは狙って30年以上でこの4月にも釣行、その模様は@ダイムに書いた。弾力のあるプリプリした白身の魚で、他の魚に例えようがない美味。蟹の味がすると言う人もいるが、僕はそう感じたことはない。

食べるには申し分がないが、調理は大変だ。大きな頭も背骨もエラも、とにかく固い。魚の頭は真ん中に包丁を刺し入れて左右真二つに割るのが常道だが、大鬼ともなると僕のスキルでは出刃包丁に何度も何度も力を込めてやっと切れるくらい。エラはずしも指ではとても無理で、キッチン鋏を使いエッチラオッチラ、やっとの思いで切りはずす。背骨は出刃包丁でズドンと切り落としたいところだが、刃が途中で止まってしまい、そこから先はやはりキッチン鋏で……と、とにかく調理=解体に苦労する。

「万能はさみロング」SML-200。

さて一昨年(2020年11月)、たまたま見たブログで、釣りにお薦めのはさみとして「万能はさみロング」なる商品が紹介されていた。本来は日曜大工等用のはさみだが、固いモノを切る能力が凄まじく、仕留めた大物を活け締めにするのに最適という。

僕が船上で活け締めする際は、エラから小型ナイフを入れて背骨をグイと切る。だが大型となると一度では切れず、何度もナイフに力を込める。一刀両断してこその活け締めだろうが、できないものは仕方ない。

見かねた釣友が「植木バサミなら一発で切れるよ」とプレゼントしてくれ、以降釣行の度に携帯した。確かに切れ味鋭く使えるが、なにせ重い。また収納ケースがなく、かといって裸でタックルケースにしまうのも危険なので、毎回タオルを巻き付けて輪ゴムで固定しビニール袋に収納したが面倒臭い。「万能はさみロング」なら全て解決だろうと、早速購入した。お値段は1000円ちょっとだ。

しかし、使う機会がない。購入時以降はコロナ禍で釣行は激減、甘鯛には3回行ったが「万能はさみロング」を使いたくなるような大型には出会わない。直近の鬼カサゴ釣りではキロ級の良型が2匹上がり使用機会到来だったが、強風で船は揺れまくり。鬼カサゴの背ビレ等には猛毒があり、刺されると丸1日は痛みと痺れで何もできなくなる。大揺れの船でそんな恐ろしい魚を活け締めする度胸は僕にはない(仲乗り氏にやってもらった)。

鱗を落とした鬼カサゴ。

「鱗トル」。

さて鬼カサゴを家に持ち帰り調理する。そうだ、「万能はさみロング」をキッチン鋏として使ってみよう。まずは鱗を取る。鱗取りには@ダイムで紹介したことがある「鱗トル」を使用、鱗を飛ばさずに楽々鱗が取れる逸品だ。いよいよ「万能はさみロング」出動。まずは腹を切る。鬼とはいえ包丁でも簡単に切れる部位なので、「万能はさみロング」の小手調べにもならないか。

キロ級の鬼カサゴの肝×2。十分に大きい。

話を逸らすが、鬼釣り師しか知らない(と思う)極秘情報を一つ。鬼カサゴの肝は美味中の美味だ。よく知られているカワハギの肝は、ハギ師には申し訳ないが鬼肝の足元にも及ばない(と僕は思う)。カワハギをネットリと表現するなら、鬼はアッサリと軽く上品だ。このまま食べても、肝あえにして薄く切った鬼刺しと食べてもいい。さらに脱線するが、かつて食したフグの肝にはさすがの鬼も敵わない。よりアッサリ、より上品な味わいだったと記憶する。

話を調理に戻す。内臓を取り出したら、次はエラはずしだ。エラを「万能はさみロング」で切っていく。その容易なこと! まるでボール紙を普通のハサミで切るかのよう。キッチン鋏とは次元が違う。続いて3枚におろし、第一の難関へ。頭と背骨を切り離す。今までは出刃包丁&キッチン鋏でなんとかした。「万能はさみロング」でも軽くチョキンとはいかないが、相応に力を入れるとスパッと切れる。今までの苦労は何だったのか。

キロ級鬼カサゴ、解体完了。

第二にして最大の難関は、頭を真二つに切り分ける“脳天唐竹割り”だ。ジャイアント馬場さんにしても素手では、いや出刃包丁やキッチン鋏を使っても一発では無理かと思われるこの難行、「万能はさみロング」は頭をバリバリとかち割っていく。驚くほど簡単、特に力も要らない。今後は、家庭の魚調理に苦労なしだ。

“作業が楽なバネ付ハンドル”とあるが、バネ効果は高いと思う。

素材ごとの切断能力表が。指さえ切断できそうな切れ具合で、扱いにはくれぐれも用心しないと。

「万能はさみロング」は大工・工作用。銅板やブリキ板だって切断できる。いかなる魚の骨も、その固さは銅板やブリキ板の比ではないだろう。素材は海水にも強いステンレスなので、船上での使用にも問題ないはず。調理の次は、活き締めにトライだ。

炊く前の鬼メシ。

あまりにも調理が快適かつ短時間で終わったので、初挑戦「鬼メシ」を炊いてみた。鯛メシならぬ、鬼メシ。作り方は大雑把だ。鬼アラ(キロ級の鬼1匹の頭・カマ・背骨・ヒレ=身を除く全部)で出汁をとる。米2合炊く分の出汁を取り分け、残ったアラ入りの出汁は塩味を付けて潮汁とした。キロ級が2匹あるので、もう1匹のアラを米2合の上に乗せ、出汁を注ぎ入れて炊く。米に鬼アラを乗せ、水代わりの出汁で炊くだけだ。

炊き上がった鬼メシ。味付けしていないので、醤油を適量入れてかき混ぜた。

その美味いこと、美味いこと。失礼ながら、米は5kg1380円の庶民米なのにミシュラン級和食店の鯛ご飯より上だと思う。鬼の旨味がたっぷり入っている上に、鬼のアラ身がホクホクとばらけて、さながら蟹メシのような食感。そして鬼を食べて30年超にして、初めて蟹の味がした。刺身では感じられなかった蟹テイストが、炊くことによって表に出てきたのだろうか。

刺身、しゃぶしゃぶ、煮付け、塩焼き、いろいろ食してきたが、鬼メシがダントツで美味しい。次回はアラだけでなく、身も入れて炊いてみよう。美食の立役者は「万能はさみロング」、釣り人に限らず、魚を調理する全ての人にお薦めします。

文/斎藤好一(元DIME編集長)

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