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行ってみたい!沖縄の原生林で鳥たちとふれあえる体験型動物園「ネオパークオキナワ」の魅力

2022.04.09

 沖縄の原生林で楽しむ「ネオパークオキナワ」は体感型の動物園だった!

動物園・水族館・植物園を専門に撮影取材している動物園写真家の阪田真一(写真家/ライター)が、そこに住む生き物をはじめ、施設の取り組みや、それに関わる人達の魅力を紹介。

皆さんは、「ネオパークオキナワ」という動物園があるのを知っているだろうか。

以前紹介した「沖縄美ら海水族館」から車で30分ほどの場所にある。沖縄の原生林を広範囲に囲い、その土地をまるごと活かした動物園なのだ。

今回は、その原生林を活かした都市型動物園とは違う「ネオパークオキナワ」の魅力をお伝えしよう。

園内に一歩入るとそこは「鳥の惑星」??

園内に入ると目の前に広がるのは驚くほどの鳥の群れ。例えれば「鳥の惑星」に迷い込んだかと思うほどの「鳥・トリ・とり」。多くの鳥が池の周辺で待ち構えている。

更に驚くのは園内に入るだけで近くにいた多くの鳥がこちらに歩み寄ってくるのだ。

おそらく入り口前で買ったキャラメルボックスサイズの箱に入った「どうぶつのおやつ」が目当てだろう。粒状のおやつを群れの中に一粒放り込むと、駆け足でおやつに突進する者やおやつを見失ってキョロキョロする者、騒ぎを察知して遠くから羽ばたいてくる者。さまざまな反応を見ることが出来る。

ここでは黒いマスク顔の「アフリカクロトキ」と赤いマスク顔の「アフリカトキコウ」の2種の鳥が幅をきかせているようだ。

餌は園内であれば「鳥」だけでなく、池の「鯉」などにも与えることが出来る。園内を進むと途中に販売機はあるのだが、最初に二箱ほど買っておくと良いだろう。

おやつ目当てで群がってくる鳥たちから逃れると目の前に突如として現れる怪しげなトンネル。途中には鉄のケージの扉が設置されている。その扉を開け恐る恐る奥へ進む。トンネルを抜けると目の前には木々が生い茂る森の中へ伸びる道が現れる。

園内を進むと、道ばたに日常的には出会うことのない鳥たちが、当たり前のようにちょこんと座り込んでいたり、来園者を見つけて歩み寄って来たりする。

カカブトホロホロチョウ(左上)/ クロエリサケビドリ(右上)/ バリケン(左下)/ シロクジャク(右下)

このエリアでも、「どうぶつのおやつ」は与えることが出来る。

先ほどのエリアとは違い、群がってくるという印象はない。

ここでは「どうぶつのおやつ」を使って、行く先々で出会う鳥たちとの対話が楽しめるのだ。

ベニイロフラミンゴ

動物園と言えば、敷地内でテーマごとに区画整理されたエリアに建てられた「展示場」や「ケージ」の中の動物達を見て回ることが当たり前なのだが、ここ「ネオパークオキナワ」では日本最大のフライングケージ方式が採用されており、動物達と同じ外界と遮断された広いエリアの中に来園者も入り込むことで、自然体で暮らす動物達の様子をゼロ距離で見て楽しむことが出来るのだ。

これは「ネオパークオキナワ」の最大の魅力である。

 インドクジャク・雌(上)/雄(下)

「ふれあい広場」で動物達のぬくもりを感じる

園内を散策しながら鳥たちと戯れていると、行く先に開けた場所が現れる。そこには屋根のある建物。

ここまであまりにも自然の中を歩いていたことからか、建物を見つけてどことなくジャングルの中で集落を発見したかのような気分になった。その建物があるエリアは何処の動物園でも見かける「ふれあい広場」だったのだ。そこには「琉球犬」という沖縄古来の犬種をはじめ、「小型犬」や「モルモット」、「ウサギ」。屋外には「カピバラ」や「山羊」、「リクガメ」などもいる。

のんびり過ごす彼らとふれあい、餌をあげることが出来る。鳥たちとはまた違ったコミュニケーションを楽しめるだろう。

琉球犬(左上)/ 柴犬(右上)/ MIX犬(左下)

「ふれあい広場」を出て先へ進むと、足場用ポールで組まれた建屋が見えてくる。

「クビワペッカリーのおやつ」と大きく書かれたなんとも可愛らしいイラストの自動販売機が目にとまる。

そのすぐ傍らには、イノシシのような生き物が集団で寝ていた。

これが「クビワペッカリー」なのだろう。寝ているので食べてくれるか心配だが「クビワペッカリーのおやつ」を購入することにした。おやつの入った小箱は「ガタン!」と大きな音を立てて落ちてくる。

クビワペッカリー

おやつを投げ入れようかと寝ている彼らに目をやると、寝ていたはずの彼らがつぶらな瞳を輝かせてこちらを見上げているではないか。ずいぶんと食いしん坊な生き物だと思いながらも、あっという間におやつは撒き終わった。暫くするとまた彼らは身を寄せ合って眠りにつき始める。

なんとも現金な生き物であり、その光景が後からジワジワと可笑しく思えるのだ。これはクビワペッカリーのファンも増えるだろう。

種の保存活動にも力を入れているネオパークオキナワ

園内をほぼ一周したであろうと思った頃、突如研究所のような建物が現れる。

その名も「ネオパーク国際種保存研究センター」である。

ここでは種の保存を目的とした繁殖の取り組みが行われている。

ジェフロイクモザル

センター内は、これまで歩いてきた自然豊かな園内とは違って、ケージの中に動物達がいる。

敷地の真ん中には池がありジェフロイクモザルが暮らす高床式の小屋の建つ島がある。

その池を囲うように道が整備されており、その道の外側をケージで囲われたブースが建ち並ぶ。

ルリコンゴウインコ(上)/ カラスバト(下)

いくつもあるケージの中では、のんびり昼寝をする者や、仲睦まじく寄り添う姿も見られる。

その光景を見て回るだけでも、とても癒やされるだろう。

種によって生息地や寿命などは違うが、ここから命が紡がれて行くのかと思うと尊さを感じさせてくれる大事な場所なのかもしれない。

シロビタイレムール(上)/ シロクロエリマキレムール(下)

園内を一周する沖縄軽便鉄道とバードショー

園内の外周をぐるりと一周する「沖縄軽便鉄道」という、沖縄本土で実際に走っていたSLを再現した鉄道に乗ることが出来る。

自然の中を走るSLの窓から見る動物達は、その生活する姿をのぞき見するような感覚で見ることが出来る。

しかし、都合良く見やすい場所にいつもいてくれるわけではないのもこの鉄道で園内を回る園内醍醐味でもある。子供達と一緒に何処に動物達が隠れているか探すのも楽しいだろう。

今回は、「ダチョウ」と「クジャク」を見つけることが出来た。

「沖縄軽便鉄道」を堪能し下車すると、すぐ側にある広場で「バードパフォーマンスショー」が行われている。

とても開けた多目的広場で行われる「バードパフォーマンスショー」は、沖縄の青空を背景に繰り広げられる。

鳥たちが羽ばたく姿はのびのびしていてとても開放感があって気持ちが良い。

遠足で来ていた園児達も、頭上擦れ擦れを飛んで行く鳥たちに大興奮していた。

園内にあるフードエリアは2つ「古風な食堂」と「CAFÉ&SHOP」

「ネオパークオキナワ」にはお食事処が2カ所ある。どちらもそれぞれ雰囲気のあるお店なので是非利用してもらいたい。

園内散策中に突如現れる食堂「パーラー・バオバブ」は、何処か懐かしさを感じる佇まいである。

メニューも気取った物はないが、「沖縄そば」や「カレー」など定番でいて素朴なメニューが並ぶ。

遠くから聞こえる鳥の声や、木々が風で揺れてこすれる音などを感じながら時の流れを忘れるようなテラス席での利用がお勧めだ。

更にネオパークオキナワの入り口であるメインハウスの2階では、「レッサーパンダ」を見ながら軽食やインスタ映えするスイーツが楽しめる。併設されている「オリジナルグッズショップ」では園オリジナルのアニマルグッズをはじめ沖縄土産も購入することも出来る。沖縄の動物園らしいグッズを友人のお土産に選んでみてはどうだろうか。

ネオパークオキナワには新たな仲間が続々と

ネオパークオキナワでは、沖縄では初の「レッサーパンダ」をはじめ、続々と新しい仲間達が増えている。

中には、以前取材した神戸どうぶつ王国で生まれた「ビントロング」や、テレビでも話題となった国内では数カ所でしか見ることの出来ない「スナネコ」なども来園している。

神戸どうぶつ王国で双子のビントロングとして生まれたうちの1頭が「ネオパーク国際種保存研究センター」で先に暮らしている雄のビントロングのお嫁さんとして、ネオパークオキナワにやってきた。 

これまで多くの動物達の「種の保存」を手がけ実績を残してきた同施設で、また新たな取り組みが行われようとしている。

今回お嫁入りした「ビントロング」は以前取材しており、「ビントロング」という動物を紹介するとともに、動物園の取り組みの一つである「種の保存」について記事にしている。

併せてご覧いただけると、今回ネオパークオキナワで元気に過ごしている彼女の幼い頃の様子を知ってもらえるだろう。

(参考)「ビントロング」ってどんな動物?動物園写真家がその生態と魅力を解説

現在、来園した2頭の「スナネコ」は遊ぶ姿や寝ている姿がとても愛らしく来園してからとても人気を集めている。こちらも公式Twitterで動画配信を行っている。

現在、ふれあい広場では新しい展示場の整備を行っている。まだどのような動物がそこで暮らすのかは、明かされていないが、今後もネオパークオキナワに住む動物達が増えて更に賑やかになりそうだ。

【取材協力】

ネオパークオキナワ (HP
〒905-0012沖縄県名護市名護4607-41
TEL:0980-52-6348 / FAX:0980-52-6329
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【写真/記事】

動物園写真家 阪田真一 (HP
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