3月14日は、バレンタインデーのお返しをする『ホワイトデー』です。ホワイトデーの起源や由来は何なのでしょうか?お返しとして渡すお菓子にまつわる意味も紹介します。バレンタインデーの起源も併せて見ていきましょう。
ホワイトデーの起源は?
女性が男性にチョコレートを送る『バレンタインデー』と対になったイベント、『ホワイトデー』はいつから始まったのでしょうか?始まりや3月14日となった理由を見ていきましょう。
発祥は1970年代の日本
『ホワイトデー』は日本で生まれたイベントです。諸外国にはホワイトデーの習慣がない国も多く、バレンタインデーの意義が日本と違うケースもあります。
ホワイトデーが日本で始まったのは1970年代です。当時、菓子メーカーの仕掛けたイベントだったという説にも、いくつかの種類があります。
不二家の『リターン・バレンタイン』、石村萬盛堂の『マシュマロデー』から始まったとされる説が例です。当初の名前は異なるものの、各社がバレンタインのお返しを推進していた歴史がうかがえます。
ホワイトデーという名前になった理由にも諸説ありますが、石村萬盛堂や全国飴菓子工業協同組合が『バレンタインデーのお返しをする日』として登録しているようです。
3月14日になった理由
ホワイトデーが3月14日と決まった理由には、複数の説があります。日本の菓子メーカーが起源のため、『3月が販売戦略的にちょうどよかった』という理由も大きいでしょう。バレンタインデーからきっかり1カ月後の、覚えやすい日付にしたとされる説もあるようです。
バレンタインデーの由来となった古代ローマ司祭の逸話で、3月14日に恋人たちが愛を誓う日だったというエピソードも知られています。
はっきりとした理由は分かっていませんが、日本で3月14日はバレンタインのお返しをする日として広く認識されることになりました。
お返しのお菓子に込められた意味
ホワイトデーのお返しには、通説として意味があるといわれています。あくまでも一般的に広まっている話ですが、お返しを考えるときは意味を意識するのも面白いでしょう。
フレーバーにも意味がある「キャンディ」
『キャンディ』には『私もあなたのことが好き』という意味があるといわれます。日本人は縁起物を好む傾向があり、割れたり溶けたりしにくいキャンディは『長く続く愛』を意味していると考えられるのです。
キャンディのフレーバーによって意味が違うという説も定番になっていますが、恋占いに近いものと考えておきましょう。いちご味なら『結婚を意識している』、レモン味なら『本物の愛』など、悪い意味を持つフレーバーはないようです。
無難なお返しに「クッキー」
クッキーは、『友達関係を続けよう』という意味を持つといわれます。食べたときの食感から、『サクッと食べられて軽いイメージ』を持たれることが関係しているでしょう。
本命ではない女性にお返しを考えている場合には、適したお菓子です。喜ばれやすいお返しでもあるため、複数の女性からチョコレートをもらったときにはクッキーが向いています。
意味を知ったら贈れない?「マシュマロ」
マシュマロは柔らかく、口に入れると溶けてしまいます。すぐになくなることから『愛がない』と捉えられてしまい、『あなたのことが嫌いです』という意味も広まっているようです。
一方、販売しているメーカーは、マシュマロがホワイトデーのお返しとして定着するよういい意味をアピールしていました。チョコレート入りのマシュマロも販売されており、もともと菓子メーカーが発表していた意味は『もらった愛情を柔らかいマシュマロに包み込んで返す』です。
ただ、一般に広まっている意味を考えると、贈るときには注意が必要かもしれません。
バレンタインの起源もチェック
ホワイトデーとバレンタインデーは、切っても切れない関係のイベントです。バレンタインデーの由来や成り立ちも知っておきましょう。
司祭ウァレンティヌスが由来
『バレンタインデー』の由来は、古代ローマ帝国の司祭『ウァレンティヌス(聖バレンタイン)』です。
当時の皇帝は若者を戦地へ向かわせるため、離れがたい家族を作らないよう結婚を禁じていたという歴史があります。そんな中、ウァレンティヌスは、恋人たちが結婚できずに戦地へ向かう様子を見て、内密に結婚式を行っていたのです。
しかし、反逆が皇帝に知られてしまい、2月14日に殉死したといわれています。
バレンタインデーは、ウァレンティヌスを祭る日として定着していました。14世紀頃になると、『恋人たちが愛を確かめ合う日』として知られるようになっていきます。
バレンタインデーには、古い時代に恋人たちの愛を守った司祭にも思いをはせてみてはいかがでしょうか?
チョコを贈る習慣は日本特有
日本では、バレンタインデーというと『女性が男性にチョコレートを贈る日』として定着しています。しかし、本来は古代ローマの逸話が由来であり、キリスト教圏の国で生まれたイベントです。
日本にバレンタインデーが普及したのは昭和に入ってからで、チョコレートメーカーが販売促進のために『バレンタインデー』を推進したといわれています。
外国ではもっと広い意味で『恋人たちの日』として知られており、贈るものはチョコレートに限りません。女性だけでなく、男性からプレゼントを贈る国もあります。
構成/編集部