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「聴くことが新しい可能性を生み出す」グーグル合同会社・奥山真司代表インタビュー

2022.01.01

「聴く力」と「対話」がイノベーションへとつながる

──奥山さんは相手の話を聴き、違いを認め合い、対話することを大事になさっているそうですね。

「『聴く』『対話をする』は私の信念で、個人的には雄弁に説得し、論破するというスタイルはリーダーが最もやってはいけないことだなと感じています。私も外資系企業で長く仕事をしてきましたので、プレゼンテーションやコミュニケーションはガンガンやってきましたが、雄弁に説得し論破するのは〝すでに自分が知っていること〟を繰り返しているだけなんです。

 しかし、耳偏に目と心と書く『聴』、つまり五感を使って聴くと、新しい可能性を発見する力になります。聴く力と対話があれば、自分が知らなかった知識が入ってくる。それを自分の知識と組み合わせることで、新しいソリューション、気づき、イノベーションが生まれるわけです」

──それは今までのキャリアでの経験が大きかったのですか?

「マーケティングや経営の仕事で大事にしてきたのは、生活者の声を聴くことでした。しかもただ聴くのではなく、なぜそういう発言をされているのかという〝WHY〟を探ることがいつも新しいヒントをもたらします。ですので、生活者の課題は何か、声を聴き、寄り添い、〝WHY〟を探すことはグーグルでも続けています。

 私は代表就任以来、チームの皆に『今のビジネスの状況はどうなっていますか?』『それはなぜか?』『何が機能して、何が機能していませんか?』『あなたは何を変えていきたいですか?』『私に何を期待していますか?』という5つの質問をしつこくしてきました。そこから見えてくる現状と期待値、それがあって初めて『日本のローカルカンパニーになる』というビジョンや指針、ステートメントが見えてきたのです」

奥山真司氏

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〝今〟にフォーカスし、問う力、学びを大切に

──読者へ、奥山さんの経験から得たアドバイスをいただけますか。

「30〜40代は一番忙しく、将来も不安ですし、過去の後悔もたくさんあるでしょう。しかし、今にフォーカスするマインドを持って、時間を使っていただきたいです。人間という特殊な動物は、起きている70%以上の時間を過去か未来について考えることに使っていて、今にフォーカスする力があまりないんだそうです。とはいえ、過去を振り返っても取り戻せませんし、将来像を描くのはいいことですけども、未来を心配しすぎても何が起こるかわからない。ですから今、目の前にあるプロジェクト、自分の大切なプライベートなことをとことん大事にして、期待値以上の成果を出し続けることにパッションを持ってほしいですね。その結果が自分のレガシーとなってキャリアの進捗につながり、プライベートでも幸せが続く原動力になると思うんです」

──先ほど日々全集中されているというお話もありましたね。

「そうですね。そして2番目は、解決力よりも問う力を磨くことです。『そもそもの課題は何なのか?』『どうすればこういうことができるだろうか?』と課題を設定し、問い続けられる力を磨いていただきたい。課題がショボければ、プランも打つ手も結果もショボくなる。しかし、それを高いレベルに設定できれば、結果もおのずと変わってきます。AIは課題を解決できますが、課題をつくることはできませんよね。問うのは、人間にしかできないことです。

 そして最後は、知の引き出しを増やすことです。新しい発想やイノベーションは発明である必要はなく、既存の点と点をつなげる力だと言われますが、残念ながら目の前に見えている点と点はすでに誰かがつなげている。なので、遠い点をどれだけ見つけられるかが大事で、それには知識の引き出しを増やさなければいけない。学びはライフジャーニーです。自分が専門としている分野だけではなく、知識の幅を広げ、掘り下げていくことが、突拍子もない点と点をつなげる訓練になる。そうすることで良い発想が出てきやすくなるのではないかと思います」

──グーグルが日本でオフィスを開設してから今年で20年ですが、今後20年の目標は?

「人間で言うと成人式ですよね。今後は大人として地に足のついた振る舞いをする、そのためにエンドユーザーの方々の役に立つ意義のあるイノベーション、日本のDXを加速していきたいですね」

過去の振り返りや未来への不安よりも今、目の前の課題に集中してほしい

奥山真司氏

取材・文/成田 全

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