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大企業やメガベンチャーの社員に謙虚な人が多い理由

2021.10.29

■連載/あるあるビジネス処方箋

大企業やメガベンチャーの社員はなぜ謙虚な人が多いのか」では、一流の大企業やメガベンチャー企業の社員は一部を除き、総じて謙虚であることを私なりの分析で取り上げた。今回はそれとは新卒時の入社の難易度で言えば対極に位置するC級やD級の企業を取り上げよう。この多くは、中小企業やベンチャー企業となる。

A、B、C、Dのランクについては、「大企業やメガベンチャーの社員はなぜ謙虚な人が多いのか」の記事をご覧いただきたい。C級やD級の企業の特に20代の社員には仕事力や言動に問題や課題が多いように私は感じる。

まず、私の経験を紹介したい。フリーランスになったこの約17年間で、最も苦しんだのがC級やD級の企業の20代の社員だった。主に次のような点だ。

・仕事における深い会話ができない
・双方の合意をこちらの了解なく、一方的に崩す
・電話やメールで意思疎通ができない
・約束を守らない
・他人の話を聞かない
・自分の考えを押し通す
・感情的になりやすい
・言動(社会常識に欠ける一面がある)が理解できない
・上司への報告、連絡、相談ができていない
・1人で仕事を進め、問題が起きていても気がつかない 
・仕事力が総じて低い。特に処理能力に課題が多い
・「話す力」「聞く力」「書く力」「読む力」が低い
・経験が浅く、要領を得ていないのに、管理職のような権限を持ち、仕事をする
その多くに問題があり、トラブル続き

あくまで私が接してきた範囲であり、これに該当しない人もいるのだろう。私の周りのフリーランスは、C級やD級の企業の20代の社員への不満が目立つ。A級(一流の大企業やメガベンチャー企業)への不満や怒りは相当に少ない。

上記のように羅列したタイプが目立つのには様々な理由があるのだろうが、少なくともC級やD級の企業の20代の社員は生まれ育った環境、家庭でのしつけや教育、学歴や基礎学力、業界や職種への適性、会社との相性、社交性、協調性、チームワーク力、性格や気質は一流の大企業やメガベンチャー企業の社員とは大きく異なるはずだ。どちらがいい、悪いではなく、双方は別世界なのだ。

C級やD級のクラスの企業では新卒、中途採用のあり方に致命的な課題がある。全般的に知名度が低く、受験者が少ない。そもそも人事部がなく、専任の採用担当者がほとんどいない。いたとしても、経験が浅く、受験者(エントリー者数)を増やすための母集団形成を十分には心得ていない。

私の取材では、C級やD級のクラスの企業は新卒採用試験では基本的に受験者数は、100人以下のはず。この人数で学力、適性、人格や気質、心身の健康の面で全学生の上位数パーセント以内に入る優秀な人材を選び、獲得するのは難しい。入社したとしても30歳前に次々と辞める。総じて、離職率は高い。

残った20代の社員には、強烈なライバルがほとんどいない。もともと、同世代の社員が少ないうえ、退職するのだから20代半ばで大幅に権限が委譲される。一流の大企業やメガベンチャー企業では見かけないような「20代課長」(実質は、一般職)もいる。

だが、その力量は大企業やメガベンチャー企業の40~50代の課長はもちろん、20代の社員と比べても概して数ランクは低い。ライバルがいないから、結果として自分を買いかぶる傾向がある。しかも、上司である管理職の部下育成は大企業に比べると低い。仕事をマンツーマンで丁寧に教えられるわけでもない。研修を受ける機会も一流の大企業やメガベンチャー企業に比べると総じて少ない。つまり、怖いもの知らずになる仕組みがある。私が見てきたC級やD級の企業の20代の社員は、社長や役員のような物言いをする人がとにかく多い。

読者がC級やD級の企業に属し、現時点で20代ならば、B級以上の企業に転職することを真剣に検討したほうがいいように思えてならない。A級に移るのがベストだが、中途採用で入るのもハードルは高い。B級ならば、可能かもしれない。「大企業やメガベンチャーの社員はなぜ謙虚な人が多いのか」の記事の双方をご覧になっていただければ、一流の大企業やメガベンチャー企業の社員についてあらためて考えるきっかけにはなっているのではないか、と思う。

文/吉田典史

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