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中途採用社員が多い企業に新卒で就職するリスク

2021.06.26

■連載/あるあるビジネス処方箋

新卒者(この場合は、主に専門学校や大学、大学院修士)は、中途採用者の多い企業に入ると定着しない…。全社員に占める中途採用者の比率が5割を超えている企業は新卒者を定着させ、育成する仕組みが機能していないと私は思う。今回は、私の取材経験をもとにこのその理由を解明したい。

2021年4月1日から正社員に占める中途採用の比率を公表することが義務付けられた。いわゆる、「中途採用比率の公表義務化」だ。政府としては、多様な働き方をサポートしたいのだろう。この数字をさらに目線を落として確認する場合、次のステップを踏むとよい。

①会社のホームページの採用のページやフェイスブック、ツイッターで「中途採用者の入社式」「歓迎会」に関する情報を確認する。

②その後、求人サイトで中途採用の求人を調べる。1年で求人が3~4回以上ある場合は、中途採用者が多い部類に入る。

③フェイスブック、ツイッターでその会社の社員の書き込みやつぶやきを確認。中途採用に関することを中心に拾い出したい。

この作業を繰り返すと、少なくとも新卒と中途のいずれに力を入れているか、社員の出入り(入社と退職)が激しいか否かが見えてくる。あるいは、産業別労組の機関誌を入手すると、ある程度見浮き彫りになってくる場合もある。私が企業取材をする場合、この作業をよくしている。

結論から言えば、新卒者の場合は中途採用者の比率が5割を超えている企業の採用試験にエントリーするのは避けたほうがいい。このような企業は、業界ランキング(売上、経常利益、正社員数などの総合評価)の上位10~15番以下のゾーンに集中している。中小企業やベンチャー企業では業界を問わず、相当に広い範囲でみられる。ランキングが下がると、中途採用者はどんどんと増える。

エントリーは避けたほうがいい、と思える理由を以下に挙げる。

1,定着、育成の仕組みがない

まず、大前提に。新卒者の育成は実に難しいものだ。歴史のある大企業であろうとも、容易ではない。採用の歴史や経験が浅く、ノウハウや予算に乏しく、人事部すらない中小企業やベンチャー企業ではますます難しいはず。ところが、このあたりの認識が十分ではないケースが多い。本来、新卒者を採用するうえでせめて定着の仕組みを機能させるべきなのだが、それすらしていないケースが目立つ。

2,個々がバラバラ

中途採用者が多い企業は、その背景(主に職歴)が異なる場合が目立つ。例えば、メーカーや金融、コンサルティング、サービスなど幅広い層の異業種からの転職者がいる。仕事の仕方や進め方が大きく違うために、事前の密な話し合いや共有態勢を作らないと意見や考えがぶつかりやすい。調整には長い時間とエネルギー、技術、誠意が必要。それができる管理職や役員は、このレベルの企業では極めて少数。そもそも、自分たちが一般職の頃、共有態勢がない中に長くいたから、何をどうしていいのかわからない。そんな問題意識すら持ち合わせていないケースもある。

3,大きな声ややりたい放題がまかり通る

結果として、個々の社員がバラバラの中で仕事をする。それぞれが独自の判断で仕事をして、互いに支え合うことがなかなかできない。個々が無手勝流の仕事をするから、組織にムリ、ムダ、ムラが浸透する。

ルールや秩序がなく、上からの抑えがない職場であるために、自己主張が激しかったり、声が大きい社員のやりたい放題となる。ある意味で強引さがあれば、なんとかなる職場でもあるのだ。言い換えると、大企業やメガベンチャー企業のような秩序や健全なヒエラルキー、指揮命令系統がほとんどない。事実上、上司が不在であるために、20代にすらだれも丁寧にきちんと教える人がいない場合も少なくない。これでは反省もしないし、修正もしない。私が2017年~2019年に仕事をした業界紙も、このような職場だったように思う。20代の担当者の仕事力は、同世代の大企業やメガベンチャー企業の社員に比べると相当に低かった。

この手の企業に20代で尊大な物言いをしたり、横柄な態度をとる社員が目立つのも、このあたりに一因があるのだろう。こんなところで、新卒者は絶対に育たない。だからこそ、20代のうちに見切りをつけて次々と辞めていく。

ところが、こういう企業は新卒者を採用しようとする。これは雇う側として無責任ではないか。大切な人材を預かりながら、大量に辞めさせてしまう。このことを指摘しない新聞や雑誌、ネットニュース、有識者も大いに問題ありだと私は思う。

内定がない学生は今、焦るかもしれない。だが、中途採用者の多い企業に入ったところで、あなたにメリットはほとんどないのではないか。まだ、時間はある。大企業やメガベンチャー企業に入るチャンスはある。生涯でたった1度の新卒採用のチャンスを自ら潰してしまうなんて、あまりにももったいない。

文/吉田典史

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