前述のカメラを使ったVlog撮影でまず挑戦するのは、日常生活をありのままに伝えることで人気急上昇のモーニングルーティン動画。 Vlogクリエイターのアドバイスをもとに自撮り+固定カメラを使い分けながら、あざとくならない動画の撮り方を実践してみた。
映像クリエイター 田中彰哉さん
YouTubeチャンネル「AKIYA MOVIE」を運営。YouTubeでは積極的にVlogのノウハウ動画を公開中。
ライター/タレント 大木亜希子さん
俳優、アイドル、記者を経て作家活動中のフリーライター。女優やSDN48メンバーとして活動後に独立。
使用機材
設定AUTOでキレイに撮れる
ソニー『VLOGCAMZV-1G』
動画撮影に特化した機能を満載し、同梱のシューティンググリップを使えば自撮りの操作性は最強だ。「グリップ込みでも軽いので、女子の自撮りにオススメ」と亜希子さん。
フリーアングル液晶搭載!
パナソニック『LUMIX DC-G100V』
カメラに装着可能なトライポッドグリップと標準レンズが付属し、高音質マイクを3つ内蔵するなどVlog機能を強化。動画撮影時には5軸ハイブリッド手ブレ補正が使えるのも安心だ。
プロっぽい動画が手軽に撮れる
ZEAPON Tech『Motorized Micro2 kit』
スマホからリモートで操作でき、左右52cmの間を移動可能。耐重量は4.5kgで一眼レフにも対応。「ブレずに水平移動できるので重宝します」と田中さん。
どこでも固定できる自撮りの味方
ハクバ『カメラクリップⅡ「KCL-B2」』
自由雲台付きの大型グリップ。耐荷重は1kgまで。厚さ約6cmまでの板に挟める。小型カメラの固定に重宝する。
お題:モーニングルーティン
モーニングルーティンは朝起きてから行なう複数の動作を順次見せていく動画である。今回の手法は、メイン映像(Aロール)は亜希子さんの自撮り、インサート映像(Bロール)は固定カメラで引きの動画を撮影。演出過多にならず自然な感じを重視した。
[Scene:1]~朝食支度前のまったりタイム~
日常生活の一部を切り取るルーティン動画は、誰でも簡単に撮影できる反面、自然に撮れていないと「うざい」「わざとらしい」などの反感を受けやすい。どうすれば自然に見えるのか。「Vlogの露出はマニュアルモードが基本。絞りは開放でシャッター速度は1/60秒で撮ります」と田中さん。このような設定で撮影すれば、シャッター速度を上げすぎて動きがカクカクしたりブレが不自然になったりする、動画撮影でありながらミスを防げる。
〈REC POINT〉マニュアルフォーカスでピントを固定する
カメラを電動スライダーに載せて左右にゆっくりと動かしながら、朝食前の様子を撮影。上写真のように、手前に食材、奥に人物という構図の場合、どちらにピントを合わせるのかカメラが〝迷ってしまう〟ため、MF設定に切り替え、奥の人物に合わせるようにする。手前のボケ感もきれいに!
〈REC POINT〉4K/24pで記録して映画ライクな映像に
Vlog撮影に関する田中さんのおすすめのひとつが、映画と同じ「24p」のフレームレートで撮影すること。「TV風に見えてしまう30pとは異なり、24pは人の目が見ている感覚に近い映像になるんです」なお、あとから編集でスローモーションにすることが前提なら60pを選ぶのがポイント。
〈HOW TO SETTING〉電動スライダーの映り込みに注意!
電動スライダーは、カメラを載せた雲台が移動する際、スライダー自身が映り込みやすい。そのため、テスト撮影時に映り込んでいないかチェックしよう。