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【サステイナブル企業のリアル】「電力の次は“空間の空気を見える化”、ポストコロナも見据え、“安心できる暮らし”をただいま提案中です」みんな電力・澤田幸裕さん

2021.04.24

前編はこちら

 サステイナブル――持続可能、環境や資源に配慮、地球環境の保全、未来の子孫の利益を損なわない社会発展。それらにコミットする製品や企業を紹介する「サステイナブルな企業のリアル」シリーズ。今回はサステイナブルの一丁目一番地、再生可能エネルギー(再エネ)の小売ベンチャー企業が、サステイナブルを意識し販売を手掛ける、コロナ禍の中での画期的な製品の物語である。

 みんな電力株式会社(みん電) プロジェクト推進3チーム みんなエアー部長 澤田幸裕(39)。2011年5月に設立された「みんな電力」は再エネ利用率トップクラスの小売電気事業者だ。太陽光・風力・地熱・中小水力・バイオマスといった全国の再エネの中小発電所と直接契約をし、「顔の見える電力」を標榜している。

 2017年にこの会社に転職した澤田さん、現在、細菌が可視化できる、エアロシールドという装置を正規代理店として扱う、「みんなエアー」の事業責任者を担っている。

「インフラとして考えてもらいたい」

 彼が36才で転職すると、国を挙げてのSDGsの推進や、菅義偉首相の2050年カーボンニュートラル宣言で、一気の環境問題がクローズアップされた。設立当初から再エネを標榜したこの会社は、再エネの検索で最上位に挙がり、“再エネはみん電”と認知を得つつある。 

“顔の見える電力”という標語もこの会社のポリシーを表していて、青森から九州まで全国約500カ所の発電所と直接、電気の購入契約をしている。それによって、例えば自分の電気代が津波の被災地の太陽光発電の事業者に払われているとか。電気代を受け取る事業者が“見える”ことで、自分の思いを伝える、そんな電気の買い方ができる点がポイントになっている。

「電気の次に顔が見えたら、面白いものって何だろう」社長の大石英司と澤田がそんな話をしていた時に、“空気の可視化”の話が舞い込んできたのである。それはこんな話だった。

 取引のあって心安い、九州の小さな水力発電の会社の社長が、エアロシールドという商材を一人で営業している。「インフラとして考えてもらいたい」というセールストークだが、この装置は一言で表すと赤外線照射装置で、菌を減少させる機能がある。空気清浄器はホコリやPM2.5等をからめ取るが、菌やウイルスはフィルターをすり抜ける。エアロシールドはホコリを取り除けないが、菌やウイルスに力を発揮する。

新型コロナウイルスの大爆発

 エアロシールドが、菌を減少させることをどう証明するのか。

「エアサンプラー」という浮遊粉じんを捕集する装置で、部屋の空気を採集する。装置の中には寒天状のものが入っていて、空気中の菌にそれに付着する。採集したものを専門の研究機関に持ち込んで検査結果を得る。つまり、検査した部屋に菌がどれだけいるのか、可視化できる。エアロシールドを使えば、菌の減少を目で見ることができるのだ。

「顔の見える空気か……」“顔の見える電力”を掲げた実績のある社長の大石は、ニヤッとして、「面白いじゃん、これやっていこうよ」と言い放った。2018年のことである。

 エアロシールドは“すべての人に健康と福祉を”というSDGsの17の目標の一つとも合致している。前職で物品販売を手掛けたことがある澤田がエアロシールドの正規代理店という新規事業の責任者を担った。

 世の中にない高額な機器をいきなりセールしても売れるわけがない。「現状を知りましょうと、まずは空気の検査をお客さんに勧めます。現状が判明したところで、対策となる機器を紹介していきましょう」学校等でのインフルエンザの流行防止に、役立てばという思いを抱くエアロシールドのメーカーの社長とは、そんな話で一致した。

 新規事業、「みんなエアー」を本格的に立ち上げたのは、2020年1月初旬だった。

「1月の中旬に役員会をやっていた最中に、中国の武漢のコロナが話題になりまして」

「へー、海外ではこんなことが起きてるんだ」「大変だねえ」と、この時は対岸の火事と思っていた。ところが2月に入ると、ダイヤモンド・プリンセス号の集団感染が報じられ、国内でも一気に新型コロナウイルスの感染が広がった。

グリーンスポットを100万か所に

「事業を開始してすぐに、問い合わせが入って、こちらはまず室内の空気の検査を勧めたのですが、お客さんは“検査より早く対策機器が欲しい、エアロシールドを売ってくれ”と」

 ウイルス感染には空気感染、接触感染、飛沫感染があり、エアロシールドが特化しているのは空気感染。4月にTBSラジオがスタジオ内で感染者を出すわけにはいかないと、エアロシールドを導入。プレスリリースにそれを取り上げたことも、PRに繋がった。

 新型コロナウイルス問題の悲劇の数々を思えば、うれしい悲鳴とは決して言えないが、問い合わせが相次いだのだ。澤田は営業関係を一手に引き受けた。東北にある生産工場への増産の依頼、販売だけでなくリースも選択できるようにリース会社との交渉、定価やサービスの設定、ウェブの制作等々。

「予約の注文を取っても、いつできるかわからない状態が続いて」

 昨年の8月ごろから、ようやく1台40万円のエアロシールドが供給できるようになった。これまでに300台ほどのエアロシールドを出荷した。

 新型コロナウイルスの猛威が収まって、テレワークからオフィスに戻った時も、安心して仕事ができる空間は注目されるに違いない。旅行業にお客が戻ってきた時、宿泊施設は「対策を講じています」というPRは欠かせない。来るべきポストコロナの時代にも、エアロシールドの需要は必ずあると、澤田たちは確信している。

「“みんな電力”は、個人のライフスタイルやポリシーを反映させる形で、電力を購入できます。“みんなエアー”も、菌が減少した健康的な空間で暮らしたいというライフスタイルやポリシーに応えるものです。

 機器を設置して、空間の空気の対策をきちんとやっているところを僕らは、“クリーンスポット”と呼んでいますが、5年後には――」

 このグリーンスポットを100万か所にしたい。澤田と「みん電」の面々は、そんな目標を掲げているのである。

取材・文/根岸康雄
http://根岸康雄.yokohama

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