3月14日「宿泊療養4日目」
昨夜もあまり眠れなかったので、朝7時の健康観察時には眠くて仕方なかった。その測定では、体温36.1℃、動脈血酸素飽和度(SpO2)98%、心拍数66bpmと安定した数値になっており、もともと体調もそれほど悪くはなかったが、それでも以前より何となく元気になった気がする。ただ、鼻の奥のツーンとした感覚は、まだ残っている。
昼食後には、この記事のメモを書いたり仕事の企画を考えたりして過ごし、16時の健康観察では、体温36.4℃、動脈血酸素飽和度(SpO2)98%、心拍数66bpmだった。
そして、早く体力を取り戻したいという焦りから、この日も禁断の連続3日となる、同メニューによる筋トレ(腕立て伏せ、腹筋、スクワット)を実施。やはり身体も慣れてきたのか、運動も軽く感じられるようになり、回数なども以前と同等にできるようになっていた。ただ、通常なら2日目には起きてもおかしくない筋肉痛が、未だにこないのが不思議だ。
なお、ホテルに入所以来、一度だけシャワーを浴びたのだが、この日は気分転換も兼ねて湯船にお湯をためて入浴してみたところ、やはり気持ちが良かった。
ところが、そこで衝撃的なことが発覚してしまった。
実は、ボディシャンプーの香りが感じないことが気になり、試しに持参してきたオードトワレを手首につけて嗅いでみたところ、ほとんど匂いが感じられないではないか!
よくよく考えてみると、ホテル入所日の鼻の奥のツーンとした感覚の時から、味覚については味を感じるのをしっかりと確認していたため、嗅覚も問題ないと信じていたのだが、実はその頃から嗅覚障害に陥っていたのかも知れない。
う~ん、今まで健康観察の際の問診に「嗅覚障害 なし」にチェックしてしまっていたが、嘘をついてしまっていたことになる。明日の朝、看護師さんにちょっと相談してみなくてはならない……、などと考えていたりしていて、また今日も眠れず。
3月15日「宿泊療養5日目」
ということで、2時間ほどしか眠れずに迎えた朝7時の健康観察では、体温36.5℃、動脈血酸素飽和度(SpO2)97%、心拍数71bpmで、昨晩発覚した嗅覚障害の件をアプリにて記入。
すると、午後になり看護師さんから連絡があったため、嗅覚障害の状況を説明したのだが、いまのところ、それほど心配する必要はなく、多分、今後は徐々に元に戻っていく可能性が高いという説明を受けた。
とはいえ、鼻の奥のツーンとした感覚は相変わらずで、匂いもほぼ感じられない。しかも鼻をティッシュで拭うとうっすらと血がつくのが少し気になる。
(注:鼻をかみ過ぎたのかも知れないが)
そして、14時30分頃に事務局から電話があり、明日の退所について説明を受けた。それによると、退所時間は、朝食が終了して少し時間をおいた10時30分となっており、退所の際はホテル入り口付近のボックスに、お借りした体温計とパルスオキシメーター、ルームキー、さらに封筒に入っていたポールペンを返却する。
16時の健康観察では、体温36.6℃、動脈血酸素飽和度(SpO2)97%、心拍数69bpmという安定した数字で、その後、看護師さんからかかってきた内線で退所後に関する不安などを相談。すると、すでに他の人を感染させるほどの力が残っていないはずで、退所後の自宅や仕事場などでは、普段、気をつけている程度の感染予防対策をしていれば、通常通りの生活で大丈夫とのことだった。
また、そろそろはじまりだしたワクチンの接種について、筆者の場合はすでに免疫ができているはずなので、当分は必要ないのか質問したところ、それに関しては、最寄りの保健所などに問い合わせて欲しいとのことだった。
ちなみに、後に厚生労働省のサイトで調べたところ、まだ確定的な情報はないものの、米国疾病予防管理センター(CDC)によれば、再感染のリスクは感染後の最初数か月では低く、免疫力の低下により時間とともに増加する可能性があることが示唆されていることから、最近、新型コロナウイルス感染症に罹患した人は、必要に応じてワクチン接種を一時的に遅らせることを選択できるとのことだった。
(注:また逆に、感染後にはワクチン接種まで一定の期間をおく必要がある場合があるため、いつから接種できるかなど、主治医などに確認するようにとのこと)
なお、本日になっても未だに筋肉痛が起こらないのが不思議に思いつつ(コロナとの戦いのほうでカラダがいっぱいいっぱいなのか?)、筋トレを実施。とはいえ、メニューについては、毎日行なってもいいとされる腹筋のトレーニングを重点的に実施。
(注:腹筋に関しては、筋肉を大きくすることが目的ではないため、毎日行なってもいいらしい)
3月16日「宿泊療養最終日」
今朝7時の健康観察では、体温36.4℃、動脈血酸素飽和度(SpO2)98%、心拍数69bpmで、嗅覚障害の件をアプリにて記入。すると朝食後、9時45分頃に事務局から連絡があり、再度、10時30分の退所について説明が行なわれた。なお、帰宅に関しては、電車などの公共交通を利用していいとのことだった。
そして、忘れ物のないように帰宅の準備をして10時30分にホテルの入口に向かうと事務局のスタッフ4名がお見送り。入口付近の段ボール箱に体温計とパルスオキシメーター、ルームキー、ポールペンを返却し、スタッフから宿泊療養証明書の請求についてや今後の生活の注意点、アンケートに関するものなどが入った封筒を受け取り、ホテルを後にした。
さて、帰りは電車を使ったのだが、5泊分ほどの荷物やタオル、PCなどがあるため重くてひと苦労。入所の際は、クルマでのお迎えがあっただけに、その大変さが際立つことに。とはいえ、帰りの電車代のみの負担だけで、ホテルでの宿泊療養を無償で提供していただけたことに感謝しながらの帰路となった。
なお、お昼前に自宅に戻ってからは、荷物の整理や部屋の片付け、たまったメールのチェックなどをして過ごした。