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マーケティングや航空業界で使われるキーワード「IMC」とはどんな意味?

2021.03.10

マーケティングの代表的な手法で、企業のブランドイメージを高める方法として注目されている「IMC」。ビジネス用語として広告業界などでは定着しているが、耳にしたことはあっても、具体的な意味や方法について説明できないという人も多いのではないだろうか。また、IMCはマーケティング以外の分野ではまったく異なる意味を持っている。

本記事では、ビジネス用語としてのIMCとそれ以外のIMCについて、それぞれどのような意味なのかを解説する。それぞれのシーンで使われる意味をしっかりと理解しておこう。

マーケティング用語として使われるIMCとは?

無料動画の広告やSNSのプロモーションなど、近年、インターネットの普及に伴い企業と顧客の接点は多様化している。IMCは、そんな今の時代に求められるマーケティング手法の一つだ。詳しく内容を見ていこう。

IMCは統合型マーケティングコミュニケーションを表す

マーケティング用語のIMCは「Integrated Marketing Communications」の頭文字を取った略語で、日本語では「統合型マーケティングコミュニケーション」と呼ばれる。

そもそも統合マーケティングとは、「企業のブランド価値を高めるためには、製品や企業全体でブランドイメージを作り上げる必要がある」とする考え方で、IMCはコミュニケーション、つまり企業と顧客との接点である広告やDM、メディアや店舗スタッフすべてを統合して管理することを表している。

例えば、広告を見てその企業や製品に好感を持った顧客が、実際の店舗で不快な対応をされた場合「広告と実際の店舗のイメージの相違」を感じることになる。そういったことが起こらないように、プロモーションの方向性を統一し、常に同じブランドイメージを顧客に与えるように管理するのがIMCの目的だ。

IMCの成功を左右する!IMC戦略の重要なポイント

IMCは企業のプロモーションの方向性を統合管理することだが、「異なる媒体でまったく同じ内容の情報を発信すればいい」というわけではない。それぞれの媒体で発信したものを通じて、一貫したブランドイメージを消費者に伝えることが重要であり、それには土台となるブランドイメージがしっかり確立されていることが大前提だ。

つまり、IMCプランニングを行う際に最初にしなければならないのは、企業が製品やサービスを通じて「顧客に何を提供するのか」「どういったコンセプトを伝えたいのか」を明確にし、わかりやすくまとめることだ。

また、IMCを成功させる鍵として重要なのは「マーケット・イン思考」。消費者の視点に立ってニーズを把握し、それに沿った商品やサービスを開発することだ。作り手が売りたい物を作るというプロダクト・アウトの考え方を持つ企業もあるが、その場合、新しい製品やサービスの価値を消費者に一から理解してもらえるようなIMC戦略を立てる必要があり、成功への難易度は高まる。

企業のIMC成功事例

IMCを積極的に取り入れ成功した事例として有名なのが、飲料水メーカ―大手のコカ・コーラだ。同社の名前にもなっている炭酸飲料のコカ・コーラは、パッケージのデザインや自動販売機の外観、CMに至るまでブランドカラーの赤をメインに取り入れ、消費者のイメージを統一させている。

また、近年ではIMCをさらに進化させ、リアルで共感できるブランド体験を提供。友人同士でシェアをしてもらう戦略を打ち立てた。これは「ブランドがファンを作る」のではなく、「ファンがファンを作る」という考え方に基づいており、同社はスマホアプリやサイトといった日常生活に密接な関わりを持つ媒体に力を入れている。

その他の場面で使われているIMCとは

IMCには、今まで見てきたマーケティング用語としての使い方以外にも、さまざまな分野で専門用語として用いられている。代表的なものをいくつか紹介しよう。

航空用語のIMCは計器気象状態のこと

航空用語では、IMCは「計器気象状態(instrument meteorological condition)」のことを指す。計器気象状態とは、天候によって航空機のパイロットが視界不良となり、航空機の姿勢や高度、針路の測定を航空機上の計器のみに従って飛行しなければならない状態になること。航空法では、地上が見えている(有視界飛行ができる)状態の時は計器のみの飛行は行ってはならないと定められている。

医療現場で使われるIMCは血管の壁を表す

医療用語のIMCは、「内中膜複合体(intima media complex)」と呼ばれる血管の壁を表す言葉。動脈硬化の検査である頸動脈エコー検査などでよく使われる用語だ。

血管は三層に分かれており、それぞれ内膜、中膜、外膜と呼ばれている。このうち内膜と中膜を合わせたものがIMCで、この厚さを調べると動脈硬化の有無がわかる。通常IMCの厚さは1mm未満だが、高血圧や糖尿病、肥満などの原因により厚さが1mm以上になると動脈硬化が疑われる。

はんだ付けの際に用いられるIMCは金属間化合物のこと

精密機器の基盤などをはんだで接合する際、IMCやIMC層という専門用語が使われることがある。この場合のIMCは「金属間化合物(intermetallic compound)」を表し、2種類以上の金属によって構成される化合物のことを指す。

合金の一種だが、通常の合金は元の金属のどちらかの性質を保持しているのに対し、IMCは元の金属とは全く違う性質を持つのが特徴。構成元素が金属以外のこともある。

文/oki

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