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企業、金融機関、投資家が重要視する投資用語「ディスクロージャー」とは?

2021.03.04

金融、投資の世界で使われる「ディスクロージャー」という言葉。業界外の人にとってはあまり馴染みのない言葉かもしれないが、企業や投資家にとってはかなり重要なものだ。

本記事では、ディスクロージャの元々の意味、それぞれの業界で使われる意味をわかりやすく解説する。最後に番外編として、「ディスクロージャー」というタイトルの映画と、同名のダンス・ミュージックデュオについても併せて紹介したい。

ディスクロージャーとは

はじめに、ディスクロージャーの元々の意味や起源について紹介する。英語が由来の言葉だが、そこから派生して日本では業界内の専門用語として使われることが多い。

英語のDisclosureは「開示」の意味

カタカナ語として日本で用いられるディスクロージャーは、英語の「Disclosure(開示/発表/発覚/暴露/打ち明け話)」に由来し、「情報公開/情報開示」を意味する。元々はIT関連企業が使い始めた用語。システムの不具合などが生じた際、速やかにユーザーに情報公開することを指していたが、日本では会計・証券などの金融業界で主に使われている。

金融業界におけるディスクロージャーとは

金融業界では、ディスクロージャーが2つの意味で使われている。金融機関、証券業界で使われる意味合いは似ているようで異なるため、使い方に注意が必要だ。

金融機関では財産状況などの説明資料のこと

銀行、信用金庫、信用協同組合などの金融機関は「銀行法・信用金庫法」により、半期ごとに財産・業務状況に関する説明資料を作成する義務がある。業界内ではこれをディスクロージャーと言う。

ディスクロージャーに記載する事項は「経営組織」「大株主の状況」など多岐に渡ることから、冊子形式を採用する金融機関も多く、それらは「ディスクロージャー誌」とも呼ばれる。

証券用語では経営内容の情報を開示

「コンプライアンス(企業の社会的責任)」の考え方が強まる中、企業も経営状況などの情報を、株主や投資家、債権者に開示することが求められている。

上場企業、上場を目指す企業は「金融商品取引法」により投資家や株主に対し、経営や商品内容などに関する情報を開示しなければいけない義務がある。これは「ディスクロージャー制度」と呼ばれ、誰でもインターネット上からも確認でき、投資の判断材料としても使われている。

企業におけるディスクロージャーとは

企業におけるディスクロージャーは、大きく「制度上のディスクロージャー」と「任意のディスクロージャー」の2つに分かれている。それぞれの微妙な違いを理解しておこう。

制度上のディスクロージャー

制度上のディスクロージャーは、法律(商法/証券取引法/証券取引所規則など)により義務化されている企業の情報開示のこと。「決算短信(共通形式の決算速報)」や「有価証券報告書」などがこれに分類される。目的は「投資家保護」。投資家が企業の健全性などを正しく判断するために、情報を得られるよう整えられた仕組みだ。

任意のディスクロージャーは投資家に対するPR(IR)

一方、任意のディスクロージャーは「IR(Investors Relations)」に代表されるように、企業が投資家に対し”任意的な内容”を開示するもの。例としては「月次データ開示」や「決算発表説明会の開催」などがあり、投資をしてもらうためのPR的な側面がある。企業はディスクロージャーにより投資家からの信頼を得ることで、資金調達しやすくなるメリットがある。

ちなみに、IR活動には人的・金銭的コストがかかることに加え、競合他社などが公開した情報を見ることで不利益を被るリスクもある。そのため「人、お金をどれだけ割くか」「どこまで情報を開示するかの線引き」が鍵を握っているとも言えるだろう。

【参考】ビジネスでよく使われる「IR」という言葉が持つ3つの意味

【番外編】映画のタイトル、ダンスミュージックデュオ

最後に、番外編として映画『ディスクロージャー』とダンスミュージックデュオ「ダンスミュージックデュオ」について紹介する。

映画『ディスクロージャー』

バリー・レヴィンソンが監督を務め、1994年に公開された映画『ディスクロージャー』。マイケル・クライトンの同名小説を原作としたサスペンス映画だ。

企業の重役として活躍していた主人公トム・サンダースは、かつて愛した女性(メレディス)に突如そのポストを奪われてしまう。メレディスからの誘いを断った翌日、彼はセクハラの容疑をかけられ、家庭と仕事を失いそうになる。そこに無実を証明するアドバイスが書かれた、差出人不明のメールが届く。まさに英語「Disclosure(暴露)」をテーマにしたような作品だ。

ダンス・ミュージックデュオ「ディスクロージャー」

イングランドのサリー出身の兄弟が結成したダンス・ミュージックデュオ「ディスクロージャー」。名前の由来は、音楽SNS「MySpace」で「terms of disclosure(公開の条件)」の言葉を目にしたことからと言われている。

2010年に結成された同デュオは英国でヒットシングルを連発し、2013年にはアルバム『Settle(セトル)』で全英チャート1位を獲得する。同年、日本でも来日公演が行われ、2014年にはフジロック・フェスティバルにも出演している。

文/oki

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