投資歴10年以上、外資系IT企業勤務──そのキャリアを武器に米国株をズバッと分析する「ロジャーパパ」さん。YouTubeチャンネル「ロジャーパパ米国株投資」は開設1年足らずで総再生回数200万再生を突破した。
前回記事に続き、今回は投資家の一生の課題とも言える「メンタルコントロール」の方法について、彼が実践する方法を解説する。
投資YouTuber/ロジャーパパさん
現役の外資系ITサラリーマン。現在の会社は勤続9年目で、勤続10年という区切りでの「FIRE」を目指している。妻以外には投資家YouTuber活動を隠している。
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メンタルコントロール
Q. どうやってメンタルをコントロールしているの?
普段はどちらかといえば感情的なほうです。というよりも、感情を表に出すようにしています。さすがに叫んだり殴ったりしませんが(笑)。家族や信頼できるビジネスパートナーには自分の意見は明確に言うようにしています。でも投資では別ですね。私は長期でのインカムゲインを前提にした投資スタイルなので、短期の暴落で狼狽売りをしたり、逆に慌てて買い増しをするということもありません。普段からバックテストをしてポートフォリオを常に見直しているおかげでしょう。日本株を運用していた頃は株価が3万円上がるとすぐに利確したり、下降していく株をいつまでも損切りできなかった時期もありました。「プロスペクト理論」を知った時、まさに自分のことだと思いました。それ以降、メンタルコントロールは自分の中で完結させるのではなく、先人から学ぶようにしています。
プロスペクト理論とは?
ノーベル経済学賞受賞者であるダニエル・カーネマンが1979年に提唱した意思決定モデルのひとつで、簡単にいえば「人間は『利益』よりも『損失』のほうを大きく捉えてしまう」というもの。例えば、「コイントスをして表が出れば100万円もらえるが、裏が出ると100万円失う」というギャンブルがあった時、それぞれが出る確率は同じ2分の1にもかかわらず、多くの人は「100万円の損失」に重点をおくためギャンブルに乗らない傾向にある、ということ。〝感覚に身を任せるとチャンスを逃す〟という意味で使われることが多い。
Q. 1日のスケジュールは?
平日は仕事から帰ってきて、4歳と1歳の2人の子供を寝かしつけてからがようやく自分の時間が始まります。21~24時の3時間が勝負の時間です。毎日、眠気と闘いながら投資の勉強や動画作成に取り組んでいます。撮影自体は朝のうちに終わらせて夜に編集と投稿というスケジュールも多いですね。土日はどちらか1日の5~6時間は動画作成に費やしています。動画編集のために有休を使うこともあります(笑)。動画投稿のための勉強が自分自身の投資の勉強にもなっているし、むしろ自分の投資活動を動画で公開していると言っても過言ではありません。仕事仲間や友人にはYouTuberとしての活動は明かしていません。それでも仕事やプライベートとも両立できているのは妻のサポートのおかげです。
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