低温調理といったらローストビーフが代表料理だが、今回はダイエットにもよく、普段のおかずにぴったりのサラダチキンをテストキッチン! 手順は4社4様、調理時間や温度設定も異なる結果に。
低温調理器
ステイホームをきっかけに、じっくり調理する楽しさに目覚めた〝趣味派〟が支持。レストランやデリのような味が手軽に作れる!
【Check Point】
[01]手順と操作性
料理の下準備の手間と、温度や時間設定の操作性を確認。
[02]調理の汎用性
低温調理はもちろん、それ以外の料理に対応できるのか。
[03]仕上がり
パサつきがちな鶏むね肉が、どこまでしっとり仕上がるのか。
プロの味を手軽に再現!手順と片づけに差が出た
実は、今回初めて低温調理器を使うという料理研究家の寺田真二郎さん。
「鍋で作るのと違って、難しい温度調節もなく、つきっきりで見守らなくていいのが便利ですね。テクニックや経験がなくても、レストランやデリなど、外食の味が手軽に再現できます」
家事を簡略化したいという人がいる一方、ステイホーム中は凝った料理を作りたいという需要も高まり、低温調理器が再注目。今回は定番のスティックタイプのほか、様々なタイプの低温調理できる家電を試してみた。
「サラダチキンはプレーンで何度も作ると、淡泊な味ゆえに飽きがくる。ハーブやスパイスなど下味をつけておくと変化が楽しめます。プリズメイト以外は、下味を漬けるジッパー付き袋のままで調理できるので、カレー粉など色や香りが強い味でも道具が汚れず洗浄などの手間が削減できます。プリズメイトは温度も時間設定も不要、ワンプッシュで操作は完了。テスコムは鶏肉2枚でも作れるので作り置きしたい時に重宝しそう」
サラダチキン〜タンドリーチキン風味〜
●材料(鶏むね肉1枚分)
鶏むね肉(皮付き)………1枚(約300g)
塩………小さじ1/3
プレーンヨーグルト………50g
にんにく(すりおろし)………小さじ1/2
しょうが(すりおろし)………小さじ1/2
カレー粉………大さじ1/2
トマトケチャップ………小さじ1
バター………10g
ジッパー付き袋に材料を入れ、よく揉む。空気を抜きながら口を閉じ、冷蔵庫で3時間以上漬ける。各モデルに即した手順で加熱。
【スティックタイプ】一般家庭向きの短いデザイン
サンコー『簡単に低温調理ができる マスタースロークッカーS』
9800円
本体底に内蔵したヒーターとプロペラが、鍋の中の水を温めながら循環させ、均一な水温をキープ。浅い鍋(7cm以上)でも使えるコンパクト設計で、大きな鍋は不要。水の量も少なくて済む。
SPEC
サイズ:W82×H320×D90mm、800g 消費電力:850W
【Check_01】
鍋に水(最初から湯を入れると調理時間が短縮)を入れる。本体のクリップ部を鍋に挟んで固定する。
温度は60℃、加熱時間は90分、タッチパネルとホイールで設定する。文字盤は液晶で見やすい。
設定温度より2℃低い状態でアラーム音。鶏肉を入れる。設定時間になるとアラームが鳴り、ストップ。
【Check_02】低温の油で煮るコンフィも独特の食感に
袋に生牡蠣とオリーブ油、調味料を入れ、90℃で10~15分加熱。難しいレアな食感を実現。
【Check_03】食材の持つ水分を逃がさず食感しっとり
加熱した鶏肉を袋のまま冷蔵庫で冷やせ、そのまま保存可能。旨味が逃げずパサつかず、軟らかな食感に。
サラダチキンの加熱時間/90分
ジッパー付き袋の使用/使用
設定可能温度/25〜99.9℃(0.1℃単位)
設定可能時間/1〜99時間59分
〈TERADA’S REVIEW〉細かく温度と時間が設定できるので、レアめに仕上げるなどアレンジも自在。付属のレシピ集がないので自分で調べる必要がある。