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転職2年目社員の本音「仕事に情熱を持てること。その思いを大切に転職しました」Progate・佐藤雅寛さん

2020.10.06

 転職が一般的になって久しいが、中でもITエンジニアの世界では転職が当たり前だ。今回紹介するのは、そんなエンジニアである。彼にとって、転職はどんな意味を持っていたのか。「若手社員のホンネ」、今回は「転職社員のホンネ」といってもいいかもしれない。

 シリーズ第66回、株式会社Progate コンテンツプランナー 佐藤雅寛さん(31)。入社は1年半前だが、エンジニアの彼はこれまで2回の転職を経験している。Progateはオンラインのプログラミング学習サービスを提供している会社で、初心者の学習のスタートを支援している。副業や収入アップの手段としてプログラミングは注目されているが、日本を中心に現在約170万人が、この会社の学習サービスを受講している。

写真共有ソフトへの新規参入は難しかった

 彼が専攻したのは、ポスターやパッケージ等のデザイン。

「自分でデザインしたものを動かすために、プログラミングも勉強しました」

 新卒で入社したのは、ウェブページやアプリケーションを開発する会社だった。受託したものを形にして、売り上げにつなげる会社だったが、受託だけでなく自社製品のアプリケーションを企画・開発を担うためのプロダクトチームに、佐藤は配属された。

 その部署で“これは売れるぞ”と開発したのが、「結婚式場で使う写真共有サービスでした」。その場で撮ったスマホの写真をウェブ上のシステムにアップロードして、式場でも遠隔地でもスライドショーとして、リアルタイムで見られる仕組みだった。

 早速、結婚式場にセールスをかけたが、「写真ですか、すでにありますので」と、反応は冷たかった。式場と写真は地域の写真館と提携しているとか、すでにディープな既存の関係があって、新規参入は難しい市場だったのだ。

「部署の人員が少なく、開発しながら営業するのは無理な状態で。提案した別の案件も並行して開発しなければならない。結婚写真のサービスも、動画に対応できるようにしたり、写真にリアルタイムで、コメントを書き込む機能を追加したり。競合に勝つために作り込みたい機能がたくさんありましたが、叶いませんでした」

ガチャは不健全だ

 会社は受託の仕事で売り上げが立つ。自社のオリジナルソフトの開発に、あまり熱心でないと感じた彼は、3年間籍を置き転職。

――次の会社は?

「ソーシャルゲームを制作する会社でした。アプリケーションを1週間に一度はリリースして、アップデートを積み重ねていく開発のスピードの速さが魅力でしたね」

 最初の配属された部署では、島の中で白い猫を育てるゲーム等を手掛けたが、次第にガチャタイプのゲーム開発に携わっていく。

 ガチャとはいわゆる“くじ引き”だ。仕組みは確率で、例えば敵を倒すために強力な武器が必要だとする。そのアイテムを得るためにユーザーはお金を払う。運のいい人は500円で獲得できるが、多くの人はアイテムをゲットするために、何万円とお金を使い続ける。かけた時間とこれまで払ったお金を思うと、今更止められないという心境になってくる。

――佐藤さんはガチャのビジネスモデルに、忸怩たるものがあったわけですね?

「不健全だと思ったんです」

 彼は当時の上司と、こんなやり取りをした。

「お金をつぎ込んだ分、それに見合った価値を提供できればいいのですが、不釣り合いです。ガチャは基本的に射幸心をあおるゲームで、会社はユーザーからお金を取れるだけ取ろうとしている」

「そういうビジネスモデルなんだからしょうがないよね」

「いや、そんなにお金をかけなくても、同じような楽しさは提供できるはずです」

巷で言われる“エンジニア3年周期説”

 辞めたいと彼が切り出すと、慰留はされたが、「仕方がないですね」と、上司は軽くため息をついた。上司とのやり取りを通して自分と同じような理由で、ソーシャルゲームの開発を辞めていくエンジニアが、一定数いるのだろうと佐藤は感じた。

“エンジニア3年周期説”は巷でよく語られる。スキルアップと収入増を目指し、3年に一度は転職するITエンジニアは多いと言われているのだ。彼が2番目の会社を辞めたのは29歳の時。さて、次の転職先は?

「自己判断をするために、自分が抱えていた問題点を書き出してみたんです」

思考の整理のプロセスを手助けする図式に基づき、自分の中の問題点を30以上書き出し分析した。

その結果、

「情熱を持てること」

そこが一番自分にとって重視すべき点だと自覚した時、プログラミングの教材を制作するこの会社が心に刺さった。佐藤が専門とする分野はデザインとプログラミングだが、彼はプロフェッショナルを対象にするより、何も知らない初心者に教えることに価値がある、魅力的だと感じたという。

佐藤さんが使った制約性理論という思考整理のプロセスの図

「初めて教えられたことは、人に大きな影響を与えます。教えられた人は何か変わる可能性がある。その人自身の問題を解決できる可能性もあります」

 2014年に設立したProgateは、初心者へのオンラインのプログラミング学習サービスを提供している。月額980円(税別)で受講できる点も好意的に受け取れた。

初心者にプログラミングを教える上で最も大切なのは、わかりやすさである。わかりやすくプログラミングを教えためにはどうしたらいいのか。入社した佐藤雅寛の前に立ちはだかったのは、この壁だった。以下明日公開の後編へ。

取材・文/根岸康雄
http://根岸康雄.yokohama

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