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三菱鉛筆『ユニボール シグノ RT1』ヒットの理由

2015.01.07

 大ヒット中のボールペン『ジェットストリーム』を生んだ三菱鉛筆から、新たなボールペンのヒット商品が誕生した。『ユニボール シグノ RT1』がそれである。

『ユニボール シグノ RT1』は、2013年1月に発売されたノック式ゲルインクボールペン。インクやチップ(ペン先)を見直し、従来の『ユニボール シグノ RT』に比べてなめらかな書き味を実現した。ボール径は0.28mm、0.38mm、0.5mmの3種、インクは全10色を用意。0.38mmのブラックインクでは、カラーボディもラインナップしている。100万本売れればヒットと言われているボールペンで、初年度に300万本の販売を達成した。

【ヒット商品開発秘話】三菱鉛筆『ユニボール シグノ RT1』 【ヒット商品開発秘話】三菱鉛筆『ユニボール シグノ RT1』?

『ユニボール シグノ RT1』が企画・開発された背景には、ボールペンの市場変化があった。キャップ式からノック式にシフトが進む中、ノック式ゲルインクボールペンはモデルチェンジがほとんど行なわれていなかった。『ユニボール シグノ RT』も2000年に発売されたもの。徐々にノック式に対するニーズが増加したことから、同社は2010年に、理想の書き味を実現したノック式ゲルインクボールペンを開発することにした。

 同社が定義した理想の書き味は、「細字でもなめらかに書ける」。ゲルインクボールペンは細字が主流で、細字だとカリカリとした書き味になるが、開発は細字特有のカリカリとした書き味をなくすチャレンジでもあった。横浜研究開発センター 課長の加藤友義氏は、「ボールペンの心臓部であるインクとチップを刷新しないと、なめらかな書き味が追求できなかった」と振り返る。

 インクは配合が見直されることになった。ゲルインクは顔料、水、添加剤で構成されているが、なめらかになりそうな添加剤を見つけては評価。100以上もの配合パターンをテストした。

 最終的には、それまでゲルインクには使わなかった添加剤を使用することで落ち着いた。その添加剤は、品名・品番ともにノウハウで、詳しいことは明かしてもらえなかったが、社内的には「なめらか成分」と称されているそうである。

 今まで使わなかった添加剤を使ったのは、なめらかさを実現すると同時にインクの安定度を補う狙いもあった。『ユニボール シグノ RT1』のインクは、通常のゲルインクより粘度が低い。書き出した瞬間からなめらかさが体感できるようになっている半面、静止状態ではインクが漏れ出てしまいかねない。そこで、使わないときにインクが漏れ出ないよう添加剤を工夫したわけである。

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