誰とでもうまくやれる別名ソーシャルネイティブ世代
コロナ禍で停滞する日本経済復活の切り札といわれるのが、1996年から2005年までに生まれたZ世代だ。Z世代を対象とした調査・企画プロジェクト「Z世代会議」などを手がけるループス・コミュニケーションズの斉藤徹代表によれば、15歳の時にFacebookがブームとなった1996年生まれを筆頭に、この世代は〝ソーシャルネイティブ〟とも呼ばれ、SNSを通じて多様な人と驚きや喜びをシェアしたり、インスタグラムやTikTokなどを使って、特定の人たちへプライベートを発信するなど、デジタルネイティブと呼ばれるミレニアルズとも異なる特徴を備えているという。
企業にとって、Z世代を取り込むことは収益拡大のための絶対的課題であり、すでにアパレルやデジタル関連の業界では、Z世代攻略に向けた施策を次々に展開している。Z世代は3年前から社会進出を果たしており、ゆとり世代と呼ばれる後期・ミレニアルズとともに、いつでも誰とでもつながれるスキルを生かしながら、新しいビジネスの立ち上げに参画。次世代のビジネスリーダーへと育ちつつあるなど、生産・消費の双方で日本経済はZ世代中心の時代を迎えようとしている。
企業の取り組みやZ世代のリアルな声をもとに、新世代の価値観・攻略術を読み解いていこう。
【1976-1981】Generation X
ポスト団塊ジュニア
[当時24歳]1999年のトレンド
『iモード』が大ヒット。メンズファッションは裏原系からスケーターへ移り変わる一方、レディースに裏原系が浸透。ボーイッシュファッションが流行った。
〈世代のペルソナ〉
就職氷河期に泣いた別名ロスジェネ世代。就活に苦労したことから仕事熱心で、スキルを磨き、資格を所有する人も多い。バブル崩壊の経験から消費欲は低く貯蓄に積極的。ここから大きく未婚率が上昇した。
【1982-1988】Generation Y
ミレニアルズ
[当時24歳]2006年のトレンド
メンズではお兄系、レディースはエビちゃん効果でお嬢様系コンサバがヒット。『モバイルSuica』が登場し、イナバウアーが流行語に。
〈世代のペルソナ〉
携帯メールが流行し、携帯を軸に友人が増加。旧世代と同じ1対1のつきあいが主流だったことから、場の空気を読む、共通の話題で会話をつなぐといった気配りが必要で、中にはメール疲れに陥る人も!?
【1996-2005】Generation Z
Z世代
■ インターネット、SNSの普及率
1996年生まれのZ世代が15歳になったあたりから、ソーシャルメディアの普及率は急上昇した。
取材・文/編集部