92カ国をデータでみるITエンジニアレポート 世界各国のIT技術者給与まとめ
ヒューマンリソシアが世界のITエンジニアの給与について調査した結果、日本は給与で世界18位、給与の伸び率では、年5.9%増の20位となった。IT技術者数では世界4位であるものの、給与面では目立った順位に入らなかった。それでは世界各国の順位も見てみよう。
世界のIT技術者給与ランキング
世界92の国・地域のIT技術者の給与(年収)ランキングでは、1位がスイス(92,500USドル)、2位が米国(83,389USドル)、そして3位がイスラエル(79,511USドル)となった。
また、トップ20には、デンマーク、ノルウェー、フィンランドといった北ヨーロッパの国々、そしてオーストリア、ドイツ、ルクセンブルクなど西ヨーロッパの国々が多くランクインした。
一方、IT技術者数で世界4位となる日本は42,464USドルで18位にとどまる結果に。その他のアジアの国・地域では、シンガポールが地域トップとなる10位にランクイン、また香港が20位に入った。
世界の情報通信業就業者の給与: 1位スイス、2位米国、3位デンマーク、日本は19位
IT技術者に限らず、情報通信業で就業している人の給与(平均年収)では、IT技術者の給与ランキングと同じく、1位に117,084USドルのスイス、2位に93,920USドルの米国が続いた。続いて3位には、91,272USドルのデンマークが入りました。なお、情報通信業就業者とは、情報通信業で就業しているすべての職種の人が含まれる。
また4位には中東のカタールが90,120USドルでランクイン。トップ20の多くをヨーロッパ諸国が占めており、北ヨーロッパの国々が存在感を発揮している。
アジアの国・地域では、最高位のシンガポール(18位)、日本(19位、40,968USドル)、韓国(20位)の3カ国が入った。
世界のIT技術者の給与伸び率: 1位タイ、2位ラトビア、3位カタール、日本は20位
続いて、92の国・地域における、情報通信業就業者の給与(平均年収)の伸び率(対データが取得できた直近年)についての調査結果では、これまでトップ20ランキングに入らなかった国々が多く躍り出た。
給与伸び率トップはタイで、年38.3%も給与が上昇した結果となりました。続いて2位は、世界で最もIT技術者が増えている北ヨーロッパの国ラトビア(参照:注1)で、同26.4%の伸びとなった。3位には、情報通信業就業者の給与で4位となったカタールが、同25.1%の伸びでランクインした。
その他トップ20には、ウクライナ、ブルガリア、モルドバ、セルビア、ハンガリーといった東ヨーロッパの国々がランクインし、この地域ではIT産業の発展が急速に進んでいると推測できる。また、中南米の国についても、パナマ、ブラジル、コスタリカ、グアテマラがランクインした。
一方日本は5.9%の伸び率で、20位という結果となった。先進国の中では比較的高いように見えるが、米国やヨーロッパ諸国と比べIT技術者の給与が低いことを考慮すると、十分な伸び率とは言い難い結果となりました。なお、アジア地域では、ベトナムも13位に入り、トップ20にはタイ、ベトナム、日本の3カ国がランクインした。
構成/ino.