パーソナライズはボーカルと楽器の定位に効く!
以前も効果的だったパーソナライズ機能、今回も似た形状のカラーマップが完成した。nuraphoneはいささか低音過多で、私は苦手だった。nuraloopはバランスが良く、中低域よりではあるが、低音過多ではない。音色はウォームで女性ボーカルが心地よい。スマホで佐山雅弘トリオ「メモリーズ・オブ・ビル・エヴァンス/マイ・ファニー・バレンタイン」を再生しながら、パーソナライズをON/OFFしてみると、OFFの時はピアノが左の前でかなり存在感を主張していたが、ONにするとスーッと後方に移動して、奥行き感が出てくる。ベース、ドラムス、ピアノ、金管とのバランスもよくなり、どの音も出しゃばらないようになった。これは周波数特性がフラットになったからに違いない。さらに左右の耳の特性も補正されるため、手嶌葵「明日への手紙(ドラマバージョン)」のボーカルが小さくセンターに定位する。音のフォーカスが合って、滲んでいた風景がハッキリ見えるような感覚だ。
nuraloopの国内での発売時期と価格は未定だが、海外では199ドルのため、2万円台で販売されるのではないだろうか。音質、機能ともに魅力的なモデルなので、日本上陸が楽しみである。
専用アプリを起動すると、nuraループが項目に追加されていた
カラーマップが完成。円からはみ出た部分は耳の感度がいいらしい
BluetoothはaptX HD対応でさらなる高音質に対応する
写真・文/ゴン川野