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9800円のMFレンズと小型軽量ミラーレスで始める三密を避けたスナップ撮影再入門

2020.05.20

■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所

小型軽量なミラーレスでスナップを楽しもう!

ステイホームが推奨される今日この頃、皆さんいかがお過ごしかな? 私は散歩のお供にFUJIFILM「XE-3」を購入、様々なレンズでスナップ撮影を楽しんでいる。スナップとは計画せずに日常生活のなかの風景を素早く撮ること。素早くだけならスマホでもいいのだが、撮影することを楽しみたいので、ここはレンズ交換が可能なミラーレスを使いたい。第1弾はU1万円のMF単焦点レンズ「Hengyiia 25mm F1.8」を使ってマニュアルフォーカス(MF)でのスナップを試みた。

スナップに最適なミラーレスはFUJIFILM「XE-3」

スナップ撮影に向くカメラは、とにかく小型軽量、周囲に威圧感を与えない、シャッター音が小さい、操作性がいいこと。個人的にはEVFが欲しい、マウントアダプターでいろんなレンズが使える。これも加えておきたい。OLYMPUS「PEN-F」が頭に浮かんだが、センサーサイズを考えると交換レンズの選択肢が少なくなるため今回はパス。FUJIFILM「X-Pro3」はレンジファインダーも使えてスナップ向きなのだが、撮影重量が約500gもあり、さらに大柄だ。価格も約19万円と気軽に手が出せない。Pro2かPro1の中古を探すという方法は検討に値する。「X-E3」はシルバーボディなら新品で6万5000円。新品同様の中古が「ヤフオク!」で約5万円で入手できる。

U1万円のレンズは金属係数が高く思ったより実用的

FUJIFILMの交換レンズは意外に高価なので、レンズキャップ替わりにAmazon.co.jpで見つけた9800円で金属ボディ、金属製フードが付属する「Hengyiia 25mm F1.8」を使ってみる。X-E3のセンサーはAPS-Cサイズなので焦点距離は37.5mmになる。ピントリングの重さは絶妙だが、とこどころザリザリした抵抗感がある。これに対して絞りリングはクリックがなく、やや軽めだ。絞り値などの文字が薄く見にくい。ブラックの方が実用的だと思った。重量は180gと軽く、カメラボディに装着した撮影重量は、ストラップも込みで実測値541gだった。Webサイトの写真と違い、レンズには品名と製造番号が入っていなかった。最短撮影距離は18cm。

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付属の金属フードはエッジがかなりシャープ。ヘラアラインが粗くレンズと色が揃わない

MFレンズを使うための最低限の設定

これはX-E3に限ったことではないのだが、MFレンズで電子接点がないものは、カメラボディ側がレンズ未装着と判断してシャッターが切れないことがある。そのため「レンズなしレリーズ」を許可する設定をおこなう必要がある。X-E3の場合はセットアップの操作ボタン・ダイヤル設定の2ページ目にある。次にフォーカスモードをMFに切り替える。

X-E3のオススメ設定は「MFアシスト」は「フォーカスピーキング」の「ホワイト(強)」である。これでピント合わせのときに合焦部分のエッジが白くなる。さらにリアダイヤルを押すとピント面を拡大表示できる。マウントアダプタ設定を25mmにして選択しておくとExifデータに焦点距離が表示されるので、どのレンズを使ったのが後で分かる。撮影モードは絞り優先AEを利用する。レンズ側の絞りに連動してカメラがシャッター速度を自動調整してくれる。またはISO感度オートモードがあれば、好みの絞り値とシャッター速度を選択できる。これ以外に使えるのはマニュアルモードで、シャッター優先AEやプログラムAEなどは使えないので注意が必要だ。

X-E3のフォーカスレバーをMの位置にする

設定画面で「レンズなしレリーズ」をONにする

「MFアシスト」は「フォーカスピーキング ホワイト(強)」がオススメ

マウントアダプター設定に25mmはないので、レンズ5か6を選択して自分で入力する

広角レンズなら被写界深度でピント合わせ不要

AFレンズが存在しなかった頃には、MFを使って素早くスナップするために、ピントを合わせなくても撮影できるうように被写界深度を利用したパンフォーカスを使った。例えばニッコールレンズには色分けされた被写界深度の指標があり、絞りF8の時に1mから無限遠までピントが合うことが一目で分かった。これを利用するには、絞りに対応した左側の指標に無限遠を持ってくることで、それによってピントの合う範囲が決まる。絞り込むほど被写界深度は深くなり、ピントの合う範囲は広くなる。また、広角レンズになるほど被写界深度は深くなる。魚眼レンズは非常に被写界深度が深いため、実際、絞り込めばピント合わせ不要なのだ。銀塩写真時代のレンズには被写界深度の指標があるモノが多く、現代のレンズでもこの指標が刻印されている単焦点レンズは多い。ニッコールの直進式ズームレンズには、カーブした指標が印されていた。

色分けされた被写界深度の指標。これはNIKKOR 24mm F2.8レンズ。F8のピンク色の指標左側を無限遠にすると右側は1mになる。つまり1mから無限遠までピントが合うことが分かる

「Hengyiia 25mm F1.8」にも被写界深度指標がある。絞りリングの上に左右対象に刻印された数字がそれだ。F8で無限遠から30cmまでピントが合うように見えるが、実際にそこまで近距離は合わない

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