お中元を贈る際のマナー
初めてお中元を贈る場合には、知らずにマナー違反をしていたということもありがちです。相手に失礼のないよう注意しましょう。
ここでは、贈る際に心掛けたいことと、お中元の相場についてまとめました。
相手の好みを考慮する
何を贈るかという選択肢はたくさんありますが、せっかくなら相手に喜んでもらいたいものです。相手の好みなどをリサーチして、できるだけ取り入れましょう。
個人宛ての場合は、何人家族か、子どもはいるかなど家族構成も考慮するとなお良しです。
例えばお酒を飲まない人にビールを贈ったり、夫婦2人の世帯にもかかわらず日持ちのしない生鮮食品を大量に贈ったりなどすると、ありがた迷惑にもなりかねません。
相手の情報がない場合には、オリーブオイルなどの調味料や、タオル・洗剤といった消耗品などが無難でしょう。あるいは先方が好きなものを選べるカタログギフトも一つの手です。
金額の相場は?
一般的には、3000~5000円程度と言われますが、特にお世話になった人や仕事絡みで贈る場合は3000~1万円と、状況や相手によって変わることもあります。
あまり高価すぎるものは、もらう方も困惑する場合があるため、注意が必要です。
さらに言えば、お中元は、通常は1回限りではなく毎年贈り続けるものです。理由もなく毎年の金額を大幅に変えたり、去年より低価格の商品を贈ったりすることはマナーに反するとみなされます。
長くお付き合いを続けるためにも、過剰な予算は避けて無理のない範囲で選びましょう。
お中元を頂いた際のマナー
今度は逆にお中元を受け取る側のマナーについてです。贈り物をもらうことはうれしいものですが、やはり気になるのは『お返しをすべきかどうか』という点ではないでしょうか。
また、お礼状の書き方についても知っておくと何かと心強いものです。お中元を頂いた際のマナーも覚えておきましょう。
お返しについて
職場の部下や学生時代の後輩など、目下の人からもらった場合にはお返しは必要ありません。ただし、品物を受け取った報告とお礼は必要です。
親しい間柄なら電話やメールもありですが、やはり別途お礼状も送ることが正式なマナーです。ギフトを受け取り、できれば3日以内、遅くとも1週間以内に先方に届くようにしましょう。
家族や友人、仕事関係、普段お世話になっている人などからもらった場合には、同額程度のものをお返しします。その際にお礼状も同封するとスマートです。
お返しとして、受け取った品物よりも高額なものを贈ることは、「もうお中元はいりません」という意味合いになるため避けましょう。
お礼状の書き方
親戚・友人・目上の人・取引先など、TPOに合わせて文体の硬さを選びます。特に仕事絡みでは、『拝啓・敬具』の挿入といったビジネスマナーを普段から覚えておくと便利です。
時候のあいさつは、お礼状を送る時期によって『暑中お見舞い』『残暑お見舞い』で使い分けましょう。
以下に、お中元に対するお礼状の例文を紹介します。
『暑中お見舞い申し上げます。暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。
このたびは素晴らしいメロンを送っていただき、本当にありがとうございました。
5歳になる長女も大喜びで、家族みんなでおいしく頂きました。
これから暑さ本番です。どうぞご自愛下さいませ。 お礼のみにて失礼いたします。
令和〇〇年 盛夏』
構成/編集部