お気に入りのスニーカーも、保管方法によってはその寿命が変わる。特にレアなものを手に入れた場合には、コレクションとして大事にしまっておきたいこともあるだろう。
そんなスニーカー、コレクターの収納・保管方法をヒントにスニーカーを長持ちさせるコツを会得しておこう。
今回は、2名のスニーカーコレクターにスニーカーの収納・保管術を聞いた。
ビンテージモデルコレクター「nikeotc」さんの場合
nikeotcさん
ビンテージナイキの蒐集家で、スニーカーだけでなくウェアや販促物まで幅広いコレクションを持つ。過去に調べた情報をまとめて文献を作ったりしている。国内外のビンテージナイキマニアが集結するNike OTC(オタク)meetingを主催。会がきっかけとなりナイキクロニクル(2011年)、ナイキクロニクルDX(2016年)等の出版に携わる。
https://www.instagram.com/nikeotc/
―スニーカーの収納方法は?
「私が集めているビンテージスニーカーは、加水分解するポリウレタンが使われていないタイプが多いのでずっと履けるという前提はありますが、基本、箱に入れることを心がけています。日光や照明に当たると変色してしまうのでので、基本、箱から出さないようにしています(笑)。ちまたで流行っているような『見せる』」収納もしませんね。そのため、できるだけ箱がついているものを買って集めていますが、箱と一緒に手に入らない場合は、箱とスニーカーを別々で買うこともあるくらいです。
履いた後は一時置いて、湿気を取るようにしています。収納している部屋は、日光や照明の光が直接当たらないようになっているのですが、湿気が気になるので、特に大事なレアモデルは上段のほうに配置しています。
レプリカの箱の中にオリジナルの箱を入れ、オリジナルの箱はさらにビニール袋に入れて保管
「家に入りきらないもので、売ってしまうには惜しいコレクションについては、ストレージサービス(トランクルーム・倉庫)に預けています。コストはかかってしまいますが、大事なスニーカーなので…」
―スニーカーを長持ちさせるために心がけていることは?
「すり減り防止のためにシューグーという靴の補修剤を塗っています。また、些細なことですが、形崩れ防止のために、脱ぎ履きするときに毎回必ず紐の結び目を解きます。その他、集中して同じものを履かず、何足かを履き回すのは大切ですね。スエード製のものは、特にカビが怖いので、ちゃんと湿気を取り切るように意識しています。定期的に洗うようにもしています」
―最も長持ちしているスニーカーは何年モノ?長持ちの秘訣は?
「所蔵品で一番古い製造年だと、1972年のSUPER CORTEZ。ナイロンコルテッツ1のソールに、薄くて軽いレザーを使用した限定の軽量モデルで、Made In Japan時代の逸品です。先ほども言いましたが、長持ちの秘訣は、とにかくスニーカーを外に出さないこと。加水分解しないアイテムなので、そのままずっと保存できます。新品未使用だったら、できるだけそのままで保存するのがポイントです」