目次
名刺交換はビジネスの基本です。複数の人と交換する際はどのような順番で交換すればよいのでしょうか?机に並べるときの置き方で迷う人も多いでしょう。交換をするときの正しいマナーや相手に不快感を与えない名刺のしまい方などを紹介します。
名刺交換の基本とは
名刺交換は、自分の所属や役職を相手に示すと同時に『はじめましての挨拶』の役割も備えています。
ビジネスシーンでは名刺交換時の印象が今後の取引を左右するといっても過言ではありません。社会人としての名刺交換のマナーを確認しましょう。
名刺の準備と持ち方
ビジネスの場において『名刺』と『名刺入れ』は必需品です。
ポケットや財布から名刺を取り出すと相手に不躾な印象を与えるため、常に10枚ほどの名刺を専用の名刺入れに入れて準備しておきましょう。
名刺入れは、もらった名刺と自分の名刺が区別できるように『仕切り』が付いているものが理想です。
名刺を渡すときは、相手側から読みやすいように向きを変えます。端を両手で持つのが丁寧ですが、相手も同時に名刺を出してくる場合が考えられます。
そのときは、右手で差し出し、左手で受け取りましょう。
受け取り方など交換時のマナー
名刺交換にはいくつかのマナーがあります。まず、『立ち上がった状態』で行うのが基本です。テーブルなどで場所が隔たっているときは、相手の近くまで移動しましょう。
自分の名刺を胸の高さまで持ち上げ、会社名・部署名・役職名・氏名を相手に伝えながら名刺を差し出します。相手と同時に名刺交換する場合は、相手の名刺よりも少し低い位置に自分の名刺を出すと謙虚さが伝わります。
もし、相手が先に名刺を出してきた場合は「頂戴いたします」と一言添えて、丁寧に両手で受け取りましょう。
名刺交換の順番は?
ビジネスの場では1対1で名刺を交換することもあれば、複数の場合もあります。どちらが先に名刺を差し出すかは相手との関係性や役職で判断しましょう。
1対1の場合は仕事をもらう側から渡す
名刺交換では「立場の上の人が先に相手の情報を知る」という暗黙のルールがあります。
1対1で名刺交換をする場合は『仕事をもらう側』や『依頼を受けた側』から先に名刺を渡しましょう。相手は自分の『お客様』であるため、自分がどこの誰であるかを相手に先に知らせる必要があるのです。
営業以外のシーンでは『地位』が低い人から先に名刺を差し出すのが通常ですし、訪問先より訪問者のほうが目下にあたります。
同時交換の場合
相手と自分の名刺を同時に交換する場合は前述した通り、右手で差し出し、左手で受け取るのが通常です。同時交換のときも、目下から先に名刺を差し出すルールを忘れないようにしましょう。
最初に、名刺入れの上に自分の名刺を置き、両手を添えてスタンバイしておきます。相手の準備が整ったら一歩前に出て、右手で相手の前に差し出しましょう。
相手が名刺を出してきたら、左手の名刺入れの上に相手の名刺を乗せて受け取ります。その後、右手を添えると両手で受け取ったような形になり、丁寧な印象を与えます。
複数人の場合は上役から交換していく
『課長』と『部下』で相手先を訪問し、訪問先にも『担当者(上司)』と『部下』の2人がいた場合は、どのような順番で名刺を交換すればよいのでしょうか?
複数人で名刺交換をするときは「上役から交換していく」と覚えておきましょう。正しい順番は、以下の通りです。
- 課長と相手先の担当者(上司)
- 課長と相手先の部下
- 部下と相手先の担当者(上司)
- 部下と相手先の部下
受け取った名刺は名刺入れの下にある指で一旦挟んでおき、次の人と名刺交換をします。
受け取った名刺はどうする?
名刺交換が終わった後は、着席していよいよ商談が始まります。その際、名刺は片付けてしまわずに、テーブルの上に並べるのが基本です。
もらった名刺の置き方
名刺はすぐにしまわず、テーブルの上の『自分の左側』に置いておきましょう。
その際、名刺を直接テーブルに置かずに、自分の名刺入れの上に置きます。ちょうど名刺入れが座布団のような役割を果たし、相手への敬意を示すことができるのです。
商談中は緊張して相手の名前や役職を忘れてしまうかもしれません。自分の斜め横に名刺があるとすぐに確認ができ、話もスムーズに進みます。
複数枚の場合の並べ方
複数と名刺交換をした場合、上役の名刺を名刺入れの上に乗せ、そのほかの人の名刺はテーブルの上に直置きするケースがあります。NGとはいえませんが、1人だけを特別扱いにするのを快く思わない人もいるようです。
何人かの名刺があるときは、相手の座っている場所と対になるようにテーブルの上に並べておくのがベターです。座席順に置くことで、相手の名前と顔が一致しやすくなります。
または、役職が高い順に左から右に並べてもよいでしょう。自分の名刺入れは、列の1番右下に置いておきます。
名刺のしまい方
20~30分の商談であれば、テーブルの上に出したままでもかまいません。商談中に名刺をしまう行為は「話を早く終わらせたい」と勘違いされてしまうので注意しましょう。
資料をテーブル一面に広げなければならないときは「汚すといけないのでしまわせていただきます」と一言断ってから名刺入れに入れるのがベターです。
または、相手が名刺をしまうタイミングに合わせるという方法でもよいでしょう。
必ずこうしなければならないというルールはありません。雰囲気や相手に合わせて、失礼のない行動をとることが大切です。