こちらの改良型試験車だが4月上旬には山梨のリニア実験線に到着する。その後、既存のL0系に組み込まれて5月末ごろから試験走行を開始する予定だ。このリニア実験線はビュースポットが沿線に点在する! 一番代表的なのが「山梨県立リニア見学センター」だ。
こちらは単に走行試験中のリニアが見学できるだけではなく、リニアのメカニズムを学べる施設になっている。ただ、残念ながら2020年4月3日現在、新型コロナウイルスの影響で当面の間休館となっているので、お出かけ時は最新の情報を確認しよう。
現在はコロナの影響で閉館しているが、リニアの魅力とスピードを体感できる「山梨県立リニア見学センター」
そのほか、実験線の西端部分にある、三坂町花鳥山「リニアの見える丘公園」もおすすめ! こちらは、屋外施設なので自由に見学できるほか、リニアの走行位置がわかるモニターが設置されているので、今、どこでリニアが動いているかが一目瞭然だ。
ただ残念なのは折り返し地点が近いため、リニアのスピードがゆっくりなのだが、逆にじっくりとL0系を見学できる上、天気の良い日にはアルプスの山々とリニアを一緒に撮影できるポイントでもある。しかもリニアもゆっくりなのでシャッターチャンスを逃しにくい。
リニアのある未来を想像するキャンペーンが開催中
筆者自身、どこか未来の乗り物と感じていた超電導リニアだが、考えてみれば営業運転は意外やすぐそこまで迫っている。品川と名古屋を最速40分、さらには品川と大阪最速67分。大阪開業まではまだしばらく時間があるが、品川〜名古屋の開業は2027年予定とまもなくだ。
そこで、今JR東海では「リニアのあるわたしの未来プロジェクト」が進行中!こちらはリニアが開業したらどんなことをしてみたいか、どこに出かけてみたいか、みんなが自由にリニアのある未来を想像するプロジェクト。思い描いた夢を応募フォームから応募してみよう。
その中から選ばれた夢には豪華賞品が贈られる。金賞はやっぱり「リニアへの試乗!」こちらは100組200名が対象だ。ほかにも銀賞には「超?電動アシスト自転車」、同賞には「超?電動歯ブラシ」が用意されている。この銀賞銅賞も実際のリニア開発チームがカラーリングなどを監修した本気仕様とのことで、ユニークなネーミングの中にもJR東海がリニアにかける熱意(?)が感じられる賞品の数々だ。
またyoutubeにはオリエンタルラジオ藤森慎吾さん、SKE48松井珠理奈さん、音楽クリエイターのヒャダインさんが語るリニアの夢も公開中!
「『出会う』は、変わる。”リニアのあるわたしの未来プロジェクト”」募集は2020年4月24日17時まで特設サイト「リニア中央新幹線」にて行なっている。
超? 電動アシスト自転車(イメージ)。本物そっくり? なカラーリングが眩しい
超? 電動歯ブラシ(イメージ)。開業後はリニアの車内でも使いたい
改良型試験車の前でリニアプロジェクトの先頭に立つ寺井元昭本部長に改めて自身の「リニアのある未来」をうかがってみた。すると「多くのお客さまが笑顔で乗車されるようすが楽しみ。リニアには本当にすごい技術がつまっていますが、そんなことを感じさせずになにげなく普通にご利用いただけるような快適な乗り物に仕上げていき、実現したい」と語ってくれた。
自身の夢を語っていただいたJR東海リニア開発本部寺井 元昭本部長
我が国の高速鉄道の歴史を築いた0系の名とホワイトボディー&ブルーストライプの伝統を受け継いだL0系の挑戦は、営業運転に向けてさらなるステップへと上っていく。
取材・文/村上悠太