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ここまで進んでいる!2027年開業予定のJR東海リニア中央新幹線改良型試験車を徹底解剖

2020.04.12

新型リニア試験車両「L0系改良型試験車」が登場

2027年の営業運転開始を目標に、走行試験や工事が続けられているJR東海リニア中央新幹線。今まで試験が行われてきた車両をさらに進化させた改良型が、2020年3月に登場。

今、リニアはどうなっている?

先頭形状が丸みを帯びたL0系改良型試験車

2027年に品川〜名古屋間開業を目指すリニア中央新幹線。現在はルート上の各所で工事が進行中。東京側の起点は品川駅の地下、愛知県側については既存の名古屋駅の地下にリニアの駅が新造される予定だ。

車両、走行設備などの開発については山梨県にある「山梨リニア実験線」にて実際に車両を走行させて開発が進められてきた。この実験線での試験走行は1997年4月に登場した「MLX01」という車両から始まり、先頭形状を変えた「MLX01-901」、そして2013年より試験走行を行なっている「L0系」と進化を続けてきた。

特にL0系に関しては将来の営業線仕様(実際に乗客を乗せて走行する車両)の第1世代と位置付けられ、L0系の「0系」という名称も、高速鉄道車両であるあの丸い鼻が愛らしい東海道新幹線0系を継承している。

0系が東海道新幹線の初代形式であったように、L0系はリニア中央新幹線の初代形式であるということを形式上でも表している。加えて、白いボディーにブルーのストライプというのも東海道新幹線の「伝統」を受け継いだ。

L0系のこれまでの試験走行距離は310万kmを超え、すでに地球を約77周も周った計算だ!

山梨リニア実験線で徹底的に走り込みを行なっているL0系

今回登場の改良型試験車って?

さてそんなL0系に新しい試験車両がこの度登場した。先頭形状が異なり、また細かな改良点が加えられた改良型試験車と呼ばれる車両だ。この改良型試験車で最大の特徴は運行に関わる「電源」の確保方法。新幹線では屋根の上に取り付けられた「パンタグラフ」という部品と線路上の電線を擦り合わせながら電源を取る方式になっているが、これは高速で走行する上では騒音源にもなるし、何より電線もパンタグラフも摩耗する。

そこで従来のL0系では車内にガスタービン発電機を搭載し、発電していた。「このガスタービン発電機をなくしたかった」と語るのはJR東海リニア開発本部の寺井 元昭本部長。確かに最新鋭のリニアにガスタービン発電機というのは似つかわしくなく、それ以上に「ガスタービン発電の排気が空力上で『壁』となるだけでなく、燃料とエンジンを積むことによる重量増、スペース増とデメリットが多かったのです」とのことで、ここを改良型試験車では大きく改善。

最近、スマートフォンなどの充電にUSBケーブルらを挿ささず充電できる「ワイヤレス充電」が登場してきているが、実はこの原理と同じものを改良型試験車に搭載。「誘導集電装置」と呼ばれるこの装置は、車両側に取り付けられたコイルと地上側に取り付けられた地上ループを使用して非接触で電力を供給するという画期的なシステムを開発し、初搭載した。新幹線のパンタグラフのように摩耗もせず、ガスタービン発電のように排気ガスを発生させることもない。「ようやく実用化に踏み切った」とのことで、長らく課題だった電力問題を大きく改善することができた。

L0系の下部 空気抵抗を減らすために平らになっている。なかなかみることのできない貴重なシーン

少し出っ張っている部分が誘導集電装置。画期的なシステムだ

ほかにはどこが変わった? どこで見られるの?

そのほか、より空力性能を向上するために先頭形状を改良し、空気抵抗を約13パーセントも軽減。また、運転士が乗務しないリニアでは運行状況を把握するためのカメラの取り付け位置をこれまでの車両先端部分から新幹線でいう運転席がある車両上部に移動して視認性を向上した。

新幹線の運転席にあたる部分にカメラとライトを移動。リニアは運転士が乗務せず一括で運行を管理する

車両側面には伝統のブルーストライプ。ただ実はN700Aなどに比べて若干濃いブルーを使用した点が隠れたこだわり

車両前面の空いている箇所に車体を浮上させる機構が取り付けられる。

今後、従来のL0系の先頭部分に組み込んで走行試験が実施される予定だ。現在、リニアの車両開発は安全に走行できることを確認する段階から、より乗り心地よく、より快適に移動時間を過ごせるような車両開発を行う段階にシフトする時期に来ている。今回の公開中にも「より快適に」「より乗り心地よく」というキーワードが寺井本部長から繰り返し聞かれた。

リニアの「0系」をアピールするロゴマーク

利用者目線で考えると既存の新幹線のようにグリーン車、普通車のようなクラス分けや新しいサービスの可能性などが気になるところ。これについても「この改良型試験車で可能性を探していきます」(寺井本部長)とのことだ。

ちなみに、以前L0系を試乗する機会があったが、時速500km走行による乗り心地の悪さや不快な揺れは全くなく、むしろ窓の外を流れていく車窓の速さと乗り心地の高さにびっくりした記憶が強い。それでもより高い乗り心地を目指すというのだから期待度は高い。

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