世界中で大流行し、パンデミックと評された新型コロナウイルス。その影響は様々なところに出始め、いよいよ目前と迫っている東京オリンピックすら開催を危ぶまれている。そんな新型コロナウイルスの影響によって耳にする機会が増えた単語として「在宅勤務」や「テレワーク」が存在する。今回はそんな在宅勤務やテレワークについて解説していこう。
あなたが行っているのは在宅勤務? テレワーク?
まずは在宅勤務やテレワーク、共によく耳にするリモートワークやモバイルワークという単語の違いを説明していこう。
在宅勤務はテレワークの1種
結論から述べれば、在宅勤務とはテレワークという概念の1種だ。
本来テレワークとは、離れた場所という意味の「tele」と働くという意味の「work」を合わせた造語であり、ICTを活用した時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を意味している。
そんなテレワークは大きく分けて3種類存在し、従業員の自宅で仕事を行う「在宅勤務」、取引先のオフィスや移動途中の駅、カフェなどで仕事を行う「モバイルワーク」、そして専門の事業者が提供するサテライトオフィスやコワーキングスペース、自社で整備した専用施設などで仕事を行う「サードプレイスオフィス勤務」が含まれている。
リモートワークとテレワークは同じ?
リモートとは、英語で「遠隔」という意味だ。会社のオフィス以外の場所で働く形態の総称としてリモートワークという単語が使われており、その意味はテレワークとほぼ同じといって差し支えないだろう。
テレワークのメリット/デメリットを紹介
では、テレワークにはどのようなメリットやデメリットが存在するのだろうか。
テレワークは各家庭に柔軟に対応できる
まずメリットとして考えられるのは、育児や介護といった各家庭の事情に対応しやすい点。人材不足が懸念される企業にとって、テレワークは女性やシニアなどの潜在的な労働力確保策として注目されている。
通勤時間0分! ストレスフリーで始業できる
多くの社会人のストレスとなっているであろう満員電車から解放されるのも、テレワークならではのメリットといえるだろう。当然ストレスフリーになるだけでなく、移動時間の削減にもなるので、プライベートの質の向上や生産性の向上が期待される。
仕事のオン・オフの切り替えが難しい
自宅を仕事場とする在宅勤務では特に、仕事とプライベートの切り替えが難しいという声が上がっている。特に首都圏の住宅事情に鑑みると、自宅に書斎などの仕切られたスペースが無い場合も多く、家族がいると仕事モードに入りづらい可能性も考えられる。
長時間労働・残業代が出ない懸念も
仕事のオン・オフの切り替えが難しいという話に直結するが、自宅で作業をしているとつい始業時間や終業時間を守らずに働いてしまう場合が考えられる。また、会社としても在宅勤務者の労働時間を管理できていない場合があり、残業代が正規の値段支払われないという懸念がある。働き方改革の1つとして挙げられているテレワークだが、この点をクリアしない限り改革とはいいがたいだろう。
推奨されるサードプレイスオフィス勤務
上記したデメリットの解消の手段として考えられるのが、「サードプレイスオフィス勤務」だ。じっくり集中したい作業があるとき、家族のいる自宅よりも、自宅に近いサテライトオフィスなどの利用が効率的と考えられる。都心のオフィスまでの通勤時間も短縮でき、時間の効率化と生産性の向上が期待できるだろう。企業にとっても、カフェなどでモバイルワークをする際に懸念される情報セキュリティのリスクがクリアできるというメリットがある。
テレワークの導入が進まない原因
現状、テレワークは日本社会に根付いたとはいいがたく、まだ導入していない企業も多くみられる。制度さえ整えばメリットが大きく感じるテレワークがいまいち根付かない理由としては、以下の原因が考えられる。
中小企業には導入が難しい?
テレワーク制度の導入率が伸びない原因の1つとして考えられるのが、中小企業にとって導入が難しいという点。総務省の発表によると、2000人以上の社員を抱える会社では46.6%がテレワークを導入しているのに対し、100人から299人規模の会社では14.5%に留まっている。
大企業がテレワークを導入できる要因の1つとして考えられるのは、福利厚生の一環としてそれだけの環境を整える体力があるという点。逆に言えば、中小企業には、セキュリティ面や勤務時間の管理といった環境を整える体力がない場合が多いのだ。
コミュニケーション不足が懸念される
テレワークを導入すると、当然従業員同士が顔を直接合わせる機会は少なくなる。これによりお互いにコミュニケーション不足に陥り、仲間意識や協調性が低くなるという懸念がある。うまく連携が取れずに業務効率や生産性が落ちてしまう恐れもあり、意見の相違や行き違いなどが生まれ、ミスが生じてしまう可能性もあるだろう。このような事態を防ぐために、テレワークが敬遠されることも珍しくないようだ。
評価制度の見直しが必要
これまで社員の勤務態度や働きぶり、熱意も評価対象にしていた企業にとっては、社員の働いている姿が見えなくなると、評価の基準を根本から変えなければならなくなってしまう。制度の見直しをしたり従業員へ浸透させたりするには、多くの時間と労力がかかるためなかなか導入に踏み切れない企業も多い。
※データは2020年3月中旬時点での編集部調べ。
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