色々あるけど、酒に関してはオレはあの国を認めるぜ!
お酒の短冊の中に紹興酒を発見!
っていうか、オレの座っているカウンターの目の前に、紹興酒の中でも一番好きなブランドである『古越龍山』のボトルが2本置いてあったので、呑み始めた時から気付いてはいたんですが、改めて次は紹興酒を呑もうと決断。
紹興酒って、酒好きの中でもそれほど評価が高くない気がするんだけど、いや〜オレは中国の紹興まで呑みに行ってるくらいに好きなんだよなァ〜。世界三大美酒っていうと、フランスのワイン、日本の純米吟醸酒、そして中国の紹興酒っていわれてるくらいだし。
ツマミの食材として、個人的にすぐに選んじゃうモツ系との相性もすごくイイしなァ〜。
で、紹興酒は古越龍山の“エクストラスムーズ”っていうのと“善醸仕込み”の2種類ありまして、まずは“エクストラスムーズ”。
メニューによると価格が600円という、一瞬躊躇する金額ではありましたが、ストレートで頼んだら、持ち手がついているミニジョッキといっていいドデカイグラスにドボドボ〜ッとタップリ3分の2以上大量に注いでくれる、お得価格!
このエクストラスムーズは、比較的ライトな味わいの紹興酒でしたが、2杯目に恩だ“善醸仕込み”が強烈だった。
“善醸仕込み”って紹興酒の作り方の一つで、その仕込み方で作ったものを“善醸酒”と呼んでいる。紹興酒の説明をすると、ベーシックなものは“元紅酒”。これより米と麹を増やして仕込んだものが、今の日本では一番一般的に呑まれている“加飯酒”と呼ばれるタイプ。
ところが“善醸酒”は、仕込み水に“元紅酒”を使うという、なんとも贅沢な紹興酒で、こちらも同じ量がドボドホと注がれてまいりましたが、これが香りといいマッタリとしたコクといい、濃厚でオシッコ漏れる美味さ!!
セコセコ食べているんで、まだタップリ残ってる砂肝ポンズともバッチリ合って、もはや全国民にお知らせしたいような幸福感に包まれた!!
そめんな幸福感の中で、締めに450円のうめ割りを一杯呑んだところで、ちょうど砂肝も食べ尽くしたんで御会計。
呑む前からもイイ気分にさせる雰囲気満点だったけど、呑んでる最中も、呑んだ後も、壮絶なまでの満足感では他の追随許さぬ店だったなァ〜『S(仮名)』!
ただ、あんまり幸福になりすぎると、家帰ってから女房に「またバカみたいに酔っぱらってきて」と、しこたま怒られる地獄が待っているのだった…。
文/カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。