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手洗い後濡れたままではダメ!医師が教える新型コロナウィルスに負けない手の正しい洗い方

2020.03.05

■医師がすすめるカラダにイイこと! 教えてDr倉田

新型コロナウィルスの感染が、日本をはじめ世界中の人々に不安を抱かせています。様々なイベントの中止や延期、マスクをはじめ物品不足など、生活や仕事に大きな影響が出ているビジネスパーソンも多いことでしょう。今回は、新型コロナウィルスに負けないために重要な「手洗い・手指衛生」についてご紹介します。

手洗いの歴史は古い? 新しい? いずれにしても非常に重要!!

外出先から帰ったら手を洗いましょう!
トイレに行ったら手を洗いましょう!
食事の前に手を洗いましょう!

手洗い(手指衛生)が感染予防に重要ということは、子どもの頃から先生や大人たちに言われてきましたよね。

手指衛生が感染対策に有効であることを最初に示したのは、Semmelweis。1847年に手指衛生を導入し、18.27%あった産褥熱(出産直後の発熱)による死亡率を1.27%まで減少させました。

その後2000年にWHO(世界保健機関)のPittetが「擦式アルコールの使用量が増えると病院内感染症が減少した」、というデータを公表しました。

「手が綺麗か汚いか?」だけでなく、感染予防として170年以上も前から行われてきました。当たり前だけど、非常に重要なのが「手洗い」です。

手洗いのタイミングとは?

医療業界には、「手指衛生の5つの瞬間(moment)」という概念があります。

1.患者に触れる前
2.清潔/無菌操作(手術・縫合など)の前
3.血液や痰など体液暴露リスクの後
4.患者に触れた後
5.ベッドなど患者周辺環境に触れた後

これが、医療従事者にとって手指衛生を徹底する「5つの瞬間」です。

それでは、ビジネスシーンに置き換えてみましょう。

1が職場や家族・電車内で他人との接触
2が痰や咳が降りかかる
4が感染の可能性がある他人に触れる
5がつり革やドアノブなど不特定多数が触れる場所

になります。

「手指衛生」は、皆さんにも決して他人事ではありませんよね。

医療機関を受診する患者さんは、通常「具合が悪い」など症状があります。対応する医療従事者は、事前に心構えや診察室・処置室・物品の準備ができます。

一方、通勤や職場など多くの人や物と準備する余裕もなく、接触せざるを得ないのがビジネスパーソンです。

「手洗い・手指衛生」を正しく行うことは、新型コロナウィルスだけでなくインフルエンザウィルス対策としても非常に重要です。

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