縦型折りたたみ式だからできる! スマホの新たな使い方
これまで折りたたみスマホといえば横型の「Galaxy Fold」が代表モデルだった。そして、またしても国内初の試みとなる縦折りにGalaxyが挑戦。スマホが縦に折れることで、今までできなかった新たな使い方ができるのが、「Galaxy Z Flip」の魅力だろう。
2つ折りの画面の角度は任意の位置で止めることができるフリーストップホールディング機能を採用。折りたたみ上部を立てた状態でキープすれば、机の上に置いたまま正面から画面が確認できる。今まではスマホスタンドなどを利用していたが、「Galaxy Z Flip」は本体下部がスタンドの役割を果たすのだ。ちなみにこの場合、フレックスモード※が作動し、画面上部がモニター、下部が操作パネルといったPCのような状態になる。※対応アプリのみ
また、完全に開いた状態でも画面を上下に分けるマルチアクティブウィンドウも便利だ。マップを見ながらWEBページを閲覧したり、通話画面を開きながら画像フォルダを閲覧したりと、何かと使い勝手がいい印象。そして画面を分けても苦にならない約6.7インチの大画面も折りたためるので、コンパクトに収納可能。縦型折りたたみという利点を最大限生かした機能といえるだろう。
「Galaxy Z Flip」はKDDI(au)からの専売に
「Galaxy Z Flip」は、2月28日にKDDI(au)からの発売のみとなっている。Galaxy Harajukuでもauと契約する形で購入可能なので、auショップもしくはGalaxy Harajukuに足を運んでいただきたい。
直接話を聞いてみた! Galaxyを縦に折った理由と今後の展開
Galaxy Harajukuに足を運び、「Galaxy Z Flip」の開発の経緯などをスタッフに質問してみた。
昨年10月に発売された「Galaxy Fold」と同じ横折り型ではなく、あえて国内初となる縦折りに挑んだ経緯。
そのきっかけは、既存のスマホの縦長の形状に似ていながらも、コンパクトに持ち運べるフリップタイプのスマホを開発することで、幅広いユーザーが手に取りやすく、普段から見慣れた形状なので、これから新しく折りたたみスマホを持ってみようという人にもスムーズに移行してもらえるのではないか、という発想だ。
確かに、横開きのスマホは、開いた状態はどちらかというとタブレットに近く、スマホを使い慣れたユーザーからは、サイズや形状に関して食わず嫌い的な印象を持たれてしまったかもしれない。縦折りであれば、開いた状態は従来のスマホとほぼ変わらず、もっといえば、フィーチャーフォンという、日本人が長く使ってきた形状に酷似しているため、親しみやすい部分はあるだろう。
今後のGalaxyの展望はいかに!? 「縦折り」「横折り」どちらかに注力する?
日本初となったフォルダブルスマホ「Galaxy Fold」は、多くの男性を中心としたユーザーの手に渡った。今回はさらに進化を遂げ、折りたためるガラスディスプレイを採用した縦折りに挑戦。元々折りたたみスマホに興味を持っていた男性はもちろん、よりコンパクトでスタイリッシュに仕上がり、女性にも持ち運びやすい製品に仕上げがった。昨年発売の横開き、今回の縦開きの両軸でフォルダブルジャンルにいち早く挑戦することで、市場のトレンドを牽引していきたいと、 Galaxyは考えているようだ。
つまりGalaxyは、縦折り・横折り共に挑戦を続け、両ジャンルで業界の先頭を進み続けたい、ということだろう。ある程度形が統一されてきたスマホ業界において、この挑戦はかなりの冒険であることは間違いない。しかし、世界トップのシェアを誇るGalaxyが、新たな道を切り開き続けることで、我々の生活はより快適で豊かなものになるのかもしれない。今回取材した「Galaxy Z Flip」の発売は2月28日(金)。本製品の売れ行きと共に、今後発売されるであろうGalaxyのフォルダブルスマホに注目せざるを得ない。
取材・文/佐藤 文彦