対決6|ウェブブラウザの閲覧
「『Split View』で2つのページを同時に表示できます」
『iPad Pro』
「Safari」を利用して、複数のタブを切り替えながら使える。また、画面を2分割表示できる「Split View」で、別のページを同時に表示して閲覧できる。「ピンチインすると、同じApple IDのほかのiOS端末で開いているウェブサイトを確認できるのが便利ですね」
「別ウインドウや別アプリの起動も思いのままです」
『Surface Pro 7』
『Surface Pro 7』に標準搭載されるWebブラウザは「Edge」。PCなのでWindows 10のフル機能を使える。「ブラウザ閲覧中に別のウインドウや別のアプリを立ち上げることができます。ノートPCと同じ感覚ですね。タッチ操作で表示拡大もできます」
対決7|Office系アプリの作業性
「一部制限はあるもののかなり自在に使えます」
『iPad Pro』
「Microsoft Office」は『iPad』向けにも提供されているので、それを使えば同レベルで使えます」。クラウドサービスの「Office 365 Solo」などを使えば、違いはないと考えてOK。ただし「Pages」などAppleのアプリを利用してOfficeのファイルを開くと、表示が乱れることがある。
「純正環境なので圧倒的な便利さ、快適さがあります」
『Surface Pro 7』
『Surface』はMicrosoftの製品なので、Microsoft Officeとの相性は抜群。「圧倒的に使いやすい」と法林氏も太鼓判だ。「Office 2019」が同梱されているモデルもある。Officeの機能をフルに使え、ノートPCと同じように書類の編集ができる。
対決8|動画視聴・ゲームアプリの操作感
「4つのスピーカーでサウンドに迫力があります」
『iPad Pro』
動画の見やすさについては『iPad』も『Surface』も「正直、違いを感じない」との評価。サウンドは4つのスピーカーを搭載する『iPad Pro』が迫力あり。画面のアスペクト比の関係で『iPad Pro』は黒い帯が出ることがあり、少し気になるかもしれない。
「ゲームはWindows向けが充実しています」
『Surface Pro 7』
サウンドの迫力、低音の響きは『iPad Pro』に劣るが、映像の美しさに違いは感じない。ゲームを遊ぶなら高いスペックを備える『Surface』の方が有利。「ゲームはWindows向けが多彩で、本格的なゲームを遊ぶならスペックも高い『Surface』のほうが楽しめるでしょう」
対決9|外部入出力
「USB Type-Cになって汎用性が向上しました」
『iPad Pro』
Apple製品は端子を減らす傾向があり、『iPad Pro』もUSB Type-C端子が1つのみ。「それでも、独自規格のLightningから変わって汎用性が高くなり、充電も速くなりました。モバイルバッテリーでiPadを充電できるものもあるので、持ち物を減らせます」
「多彩な端子を揃えているので拡張性が高いです」
『Surface Pro 7』
USB Type-C、USB Aが1つずつ、3.5mmヘッドホンジャック、microSDカードリーダーなどを搭載。様々な周辺機器を接続して利用でき、拡張性の高さでは、PCである『Surface』がやはり勝っている。Type-C端子は充電も可能だ。
対決10|重量感・収納性
「軽量だけれどキーボードカバーの磁気が気になります」
『iPad Pro』
iPad Proの11インチモデルは468g。非常に軽く、女性が持つような小さなバッグにも入る。「携帯性、収納性は『iPad Pro』が勝りますね。ただ、『Smart Keyboard Folio』のマグネットが強力で、クレジットカードやほかの機器に影響しないか少し気になります」
「タブレットとしては重くても充実機能で納得できます」
『Surface Pro 7』
『Surface Pro 7』の重さはCPUの違いによって775~790g。キーボードを装着するとさらに重くなる。一般的なノートPCよりは軽いが、タブレットとしてはやや重い。タブレットよりノートPCとして考えた方が納得できる。
取材・文/房野麻子 撮影/湯浅立志(Y2)