「怪談和尚」で有名なお寺で使ってみた
次に訪れたのは、京都市内にある蓮久寺(れんきゅうじ)というお寺。住職の三木大雲さんは、「怪談和尚」の異名を持つほどその種の体験が豊富で、実話怪談本も出している。その筋では全国的に著名人となった今、三木住職のもとにはしばしば「いわくつきの品」が送られてくるという。また、お寺の本堂の襖(ふすま)には座敷わらしの手形が残っていたりと、なかなか興味深い場所だ。
三木住職は、「BAKETAN」シリーズのことをご存じで、前のバージョンを所有していた。話は早いということで、さっそく、霊を呼び出すための読経をしていただいた。もちろん、そばには継続サーチモードにした「BAKETAN 霊石 – 改 KAI 」を置いておく。
ひとしきり、本堂の中で読経が響き渡ったが、緑以外に変化なし。今日は、霊はお休みなのだろうか?
この後、住職の協力のもと、座敷わらしの手形のある襖、供養を待ついわくつきの品が積まれた場所、生霊に悩む相談者から送られてきたばかりの品物などのそばに「BAKETAN 霊石 – 改 KAI 」を置いて試してみた。が、一向に色は変化しない。初期不良の可能性も考慮して、2個の新品を持ち込んだのだが、どちらも緑のまま。
「これはおかしいですね」と住職も思案投げ首。住職は、後日境内の墓地などで随時作動させてみると約束してくれ、筆者が帰ろうとした矢先、何の前触れもなく本機は赤に変わった。
霊に「とっとと帰れ」と言われたような気がして、そそくさと寺を後にした。
この結果を、メーカーのソリッドアライアンスに伝えると、以下の返答があった。
「その“場の状態”をチェックし判定しているので、場所は同じであっても時間や何かの存在の有無によっても測定結果としての色が変わります。今回、2個とも緑であったとのことですが、これは通常の状態で、その時間は異常が無かったということだと思います。自動サーチモードも搭載しておりますので、しばらくその場所に置いといて頂くと、場の状況が変化すると連鎖的に赤や青に反応したりすると思います」
以前のバージョンと違って、何か有意な結果を出すには、粘り強さが必要なようだ。
座敷わらしの御守りで異常な変化が
続いて試したのが、座敷わらしが出るという神社で授与された御守りだ。
前回のバージョンのレビュー時では、関東の有名な神社でいただいた御守りで赤になったという予想外のハプニングがあり、今回はちょっと期待する。心霊スポットと違って、室内では深夜でも心置きなく検証できるし。
座敷わらしの御守りのそばに本機を置いて試してみると、すぐに赤に変化した。
今まで室内のあちこちに置いて緑色からびくとも変化しなかったので、正直これには驚き、カメラを持つ手がちょっと震えた。
念のため、御守りから1メートルほど離して継続サーチモードをオンにすると、緑のままだ。かなり近づけるか、御守りに少し触れさせておくと、時々ではあるが赤くなった。
何日かして、再度やってみると今度は青に変化した。かなり興味をひかれ、1日に約10回、いろいろな時間帯で試すと、赤になることもあれば、青になることもあるという、何とも不思議なことに。
ちなみに、別のお寺で授与されたばかりの御守りだと、最初だけ青になり、その後うんともすんとも変化しないという結果に。「座敷わらしの御守り」は特異な例だと、考えるべきかもしれない。
今のところ、この御守りのおかげで、幸運または不運が舞い込んだという経験はしていない。
恐怖体験が寄せられる公式Twitterは要チェック
「BAKETAN」の公式Twitterには、ユーザーからのさまざまな体験談が寄せられている。例えば、
・公園で赤アラーム時に外れるはずのない車のドアのゴムが外れた。
・国道を走っていて、ある場所で3個のばけたんがいきなり赤反応。その時車の衝突警報が鳴りだした。
・ホラー映画を視聴している時に違和感があって押したら赤アラーム。
など、プチ恐怖体験がいろいろ。自身が使う時の参考になりそうな情報も結構あるので、随時チェックしてみるとよいだろう。
筆者がそうした体験とおよそ無縁なのは、霊感がなさすぎることと関係するかもしれないが、それでも座敷わらしの御守りでは、偶然とは思えない変化を見ている。
飲み会などのパーティアイテムとしても活用できそうなので、ご家庭に1個常備してみてはいかがだろうか。
文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)